情勢の特徴 - 2012年4月前半
●「日立プラントテクノロジーは、中国政府が東北地区の振興策として重点推進事業に指定している『大連国家生態工業モデル園区』開発プロジェクトで、水インフラ整備事業に参入する。リサイクル産業を中心とした工業区のほか、商業区や生活区などを一体的に開発するプロジェクトを支えるため、工場排水の処理や再利用などのシステム構築で現地企業と連携する。今後、事業スキームやプラント仕様などプロジェクトの詳細を詰め、参入の正式契約を目指す。」(『建設工業新聞』2012.04.02)
●「国土交通省と水産庁は、東日本大震災の被災地で行われる水産基盤整備事業とまちづくり事業を円滑に進めるため、既存制度を活用して両事業を進める場合の具体的な連携方法などを示した技術的助言をまとめた。連携を求める事業制度は、▽漁業集落防災機能強化事業(漁集事業)▽漁港施設機能強化事業(漁港事業)▽防災集団移転促進事業(防集事業)▽土地区画整理事業(区画整理事業)―の四つ。国交省は迅速な復旧に役立ててもらうため、被災県に2日付で通知した。四つの事業制度は、いずれも復興交付金の対象事業だが、それぞれ適用に当たって課題がある。…国交省などはこれらの事業の特徴を踏まえた適切な組み合わせを技術的提言として被災地に示すことにした。」(『建設工業新聞』2012.04.03)
●「経済産業省は5日、産業構造審議会(産構審、経産相の諮問機関)貿易経済協力分科会のインフラ・システム輸出部会(浦田秀次郎部会長)の議論を再開した。10年8月の初会合以来の開催で、枝野幸男経産相の指示を受けて6月の中間整理までは海外でのコスト競争力強化に向けた議論を行う。原子力を含む個別テーマの議論は9月以降の会合で取り上げる。11月の報告書取りまとめを予定している。」(『建設工業新聞』2012.04.06)
●米下院歳入委員会に所属する9人の民主党議員が2日、日本の環太平洋連携協定(TPP)交渉参加についてオバマ大統領に連名で書簡を送り、事前協議で日本に農産物市場の開放など米国の要求を受け入れさせるよう改めて要請した。以前から日本に強硬な姿勢を示してきたレビン議員(委員会筆頭理事)、マクダーモット議員(貿易小委員会筆頭理事)らが名を連ねた。書簡は、米国製自動車の輸出拡大や、農産物、保険、薬品・医療機器市場のいっそうの開放にとって「固有の障壁が重大な問題になっている」と日本を非難した。そして、「日本のTPP交渉参加に関する協議の中で各分野に首尾よく取り組むかどうか、どのように取り組むかを全面的に明らかにさせなければならない」と米政府に要求した。(『しんぶん赤旗』2012.04.06より抜粋。)
●「アジア各国・地域が相次ぎ中核空港の拡張に乗り出す。中間所得層の勃興で利用が急増する格安航空会社(LCC)の拡大戦略に対応するためだ。アジアの国際ハブ空港の地位をめぐる争奪戦の様相も帯びる。空港拡張競争はLCCの一段の業容拡大を後押しし、日本市場への参入も加速。利用者にとっては今後安価な空の旅の選択肢が増えそうだ。」(『日本経済新聞』2012.04.07)
●「国土交通省は6日、12年度予算の配分額を発表した。今回配分したのは通常事業6兆2403億円、全国防災4234億円の計6兆6637億円。このほかに271億円の配分が留保されている。事業分野別では、特に公共施設の耐震化・津波対策や予防的な治水対策の強化、国際戦略港湾、道路のミッシングリンク(未連結区間)整備、郡市の国際競争力強化などに重点配分された。復興庁に一括計上する東日本大震災の復興関係事業として2459億円を配分している。」(『建設工業新聞』2012.04.09)
●「国土交通省は、防災分野で日本が持つ技術・ノウハウを一括して提供する『防災パッケージ』の海外展開で、昨年、大規模な洪水被害が発生したタイとの本格協議に乗りだす。タイ政府の洪水対策を一元的に指揮する組織が固まったのを受け、防災パッケージによる具体的な支援のあり方や枠組みなどを詰める。国交省は国土の防災カアップにつながる民間のハード・ソフト技術の情報収集も進めており、技術提案資料として積極的に活用する考えだ。」(『建設工業新聞』2012.04.09)
●「国土交通省は、東日本大震災の被災地で復旧工事を行う地元建設業の資金繰りを支援するため、昨年4月から国発注工事で実施している前金払いの特例措置を継続することを決め、3月30日付で地方整備局と他省庁、建設業団体、公共工事前払金保証事業会社3社(北海道、東日本、西日本)などに通知した。復旧・復興工事の発注本格化に備え、資金面で建設業を支えるため、11年度末としていた特例期限を12年度末まで延長した。国交省によると、特例措置は10省庁が導入済み。自治体の工事でも同様の措置が取られ、被災9県と太平洋沿岸部を中心とした93市町村が導入しているという。」(『建設工業新聞』2012.04.02)
●「原発誘致」から「脱原発」へ―東京電力福島第1原発事故で全町避難を余儀なくされている福島県浪江町の復興ビジョン検討委員会(町民代表と有識者で構成、委員長・鈴木浩福島大学名誉教授)がまとめた「浪江町復興ビジョン提言」が注目されている。昨年12月定例町議会で、東北電力が浪江町などに建設を予定していた「浪江・小高原発誘致決議」の白紙撤回と県内原発の全基廃炉の意見書を可決したのに続く、新しい流れだ。「提言」は馬場有浪江町長に提出された。これを受け、浪江町議会は、4月中旬に臨時町議会を開いて、復興ビジョンを決定して、8月には具体的な復興計画を策定する。(『しんぶん赤旗』2012.04.02より抜粋。)
●「国土交通省の有識者会議『建設産業戦略会議』(座長・大森文彦東洋大教授)は2日の会合から、持続可能で活力ある国土・地域づくりの担い手としての建設産業のあり方に関する本格的な議論に入った。会合では、▽CMの活用など公共工事の入札契約制度改革▽東日本大震災の復旧・復興推進▽建設工事以外の建設会社が手掛ける公共的事業(がれき処理、除染、維持管理など)のあり方―の3テーマについて議論。委員からはCM活用に向けて経営事項審査(経審)制度を見直すよう求める意見が出された。5月に具体的な施策をまとめる。」(『建設工業新聞』2012.04.04)
●「国土交通省は整備新幹線の未着工3区間(北海道、北陸、九州)の着工認可に向け、事業主体となるJR各社との協議や、並行在来線の経営分離について沿線自治体の同意を得る手続きに入った。政務三役による整備新幹線問題検討会議を4日に開き、3区間の収支採算性と投資効果をあらためて確認。本年度の整備着手のための主要課題・条件がクリアされたとして、正式な着工認可への手続きを進めることにした。手続き完了までには数週間程度かかる見通しだ。」(『建設工業新聞』2012.04.06)
●「12年度国土交通省関係予算のうち東北地方整備局への配分額は、前年度当初比17.6%減の4149億1300万円となった。内訳は直轄事業費が2079億5200万円、補助事業費が2069億6100万円。復興庁計上分の事業費は2297億6500万円(直轄事業費1845億4900万円、補助事業費1845億5900万円)。国交省と復興庁計上分の事業費を合わせると6446億7800万円となり、前年度当初の事業費(5032億3200万円)との比較では28.1%の伸びとなる。」(『建設工業新聞』2012.04.09)
●「東京都多摩市は、1日に施行した都内初となる公契約条例に合わせ、試行段階にあった総合評価方式を2012年度から本格実施するとともに、低入札調査基準価格を設ける案件に失格基準を導入することを決めた。工事の品質確保の観点のほか、ダンピング(過度な安値受注)対策との相乗効果によって、最低賃金を定める同条例の実効性を高めるのが狙い。」(『建設通信新聞』2012.04.09)
●「前田武志国土交通相は10日、東日本大震災の被災市町村における復興まちづくりで、構想段階から施工統括マネジメントまでを一括で発注者に代わって民間事業者グループが担う新しい入札・契約方式を検討することを明らかにした。民間事業者のグループが区画整理や道路事業など分野ごとに建設会社とコンサルタントの企業連合に設計・施工を発注するイメージで具体的な発注方法を詰める。被災市町村でモデル事業を試行する考えだ。」(『建設通信新聞』2012.04.11)
●「国土交通省は、東日本大震災の被災地で行われる復興まちづくりを迅速に進めるため、被災市町村の発注工事を対象にコンストラクション・マネジメント(CM)方式を活用する検討に入った。工事の計画から施工までの業務のうち、通常は発注者が行う業務を民間事業者が代わって実施。課題になっている市町村の専門職員不足を補完する。復興庁と連携し、被災地で早急にモデル事業を行った上で、各市町村がCM方式を活用できる仕組みを整える。」(『建設工業新聞』2012.04.11)
●「国土交通省は、東日本大震災で地盤の液状化が発生した被災地で、液状化対策を推進するための支援活動を強化する。被災地の地盤特性を踏まえてモデル地区を選定した上で、複数の対策工法を組み合わせた公共施設と宅地との一体的な液状化対策を検討。安全性・施工性・経済性の観点から対策効果の評価手法の具体化にも取り組む。併せて、より効率・効果的な工法検討に必要な復旧・復興対策の指針づくりを進める。」(『建設工業新聞』2012.04.11)
●「自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連、古賀誠会長)は11日、2012年度第1回の総会を開き、会計法における予定価格の上限拘束性の改善に向けた議論を進めることを申し合わせた。古賀会長は、『できるだけ早期に大方針を示したい。必要ならわたしたちで法案をつくることも必要になるかもしれない』と議員立法も視野に入れながら検討する考えを示した。脇雅史国会対策委員長も『会計法という根っこの部分を変えるべきだ』と同調した。次回会合では、関係業界団体からヒアリングする予定だ。」(『建設通信新聞』2012.04.12)
●「関東地方整備局は、施工能力と技術提案に二極化する新方式の総合評価の試行に向け、具体的な運用方針を定める手引きの作成に入った。上期にまとめた上で各事務所に通知し、下期から試行案件を本格発注する予定だ。現時点で発注件数は未定だが、試行を通して各事務所で生じる課題などを把握してその改善策をまとめ、2013年度からの本格運用に備える考えだ。」(『建設通信新聞』2012.04.12)
●「厚生労働省は厚生年金への加入義務があるのに、保険料を払わない事業所の実名公表を柱とする収納対策をまとめた。事務を担う日本年金機構が文書や訪問で、加入指導を実施する。度重なる指導にもかかわらず、従わない悪質な事業所は実名を公表し、告発も検討する。3年以内に、保険料を払わない事業所を半減することを目指す。」(『日本経済新聞』2012.04.01)
●「環境省は、アスベスト(石綿)飛散防止対策の規制強化に乗り出す。住宅・建築物などの解体(改修)工事現場で、封じ込めていたアスベストが飛散する事例が散見されていることを踏まえ、大気汚染防止法(大防法)を改正し、解体工事の施工者による大気濃度測定を義務化する方針を固めた。最大の論点は、測定義務の責任を負う対象者を決めること。建物所有者や発注者が想定されるものの、実際の測定を担う施工者側にも一定の責任が課される可能性もある。解体工事事業者や地元建設企業、ゼネコンなど解体工事を手掛ける施工者にとって大きな影響を与えるとみられる。」(『建設通信新聞』2012.04.02)
●「東日本建設業保証宮城支店は、東北地方の11年度保証取扱高を発表した。東北6県内で国、県、市町村など公的機関が発注した工事件数は前年度比13.7%増の3万3331件で、請負金額は同36.8%増の1兆3793億8795万9000円。東日本大震災の復旧・復興事業をけん引役に件数、金額とも大きく伸びた。県別にみると岩手、宮城、福島の3県が2〜3桁増となった一方で、他の3県は減少。特に秋田、山形の2県は大幅減となった。復旧・復興需要の有無で二極分化した。」(『建設工業新聞』2012.04.06)
●「道路など公的インフラの災害復旧・復興工事の作業に従事する労働者などに対し、放射線障害防止対策の実施を、事業者と労働者に法令で義務付けることが決まった。作業場所の空間線量が1時間当たり0.23マイクロシーベルトを超える場合、除染電離則とほぼ同様の措置を課す。また、復旧・復興工事に先がけて実施する現況調査や測量、測定などを手掛ける測量業者や建設コンサルタントにも、空間線量が同2.5マイクロシーベルトを超える場所での屋外作業があるときは、線量管理などの法令義務を課す。」(『建設通信新聞』2012.04.09)
●「国土交通省は、建設業者の社会保険加入促進策を進めるため、官民でつくる『社会保険未加入対策推進協議会』を5月下旬に発足させる。元請・下請建設業者の団体や、民間工事を発注する業界の団体など計115の団体に対し、12日付で参加を要請する文書を出した。4月末までに参加意向を確認し、メンバーを固める。初会合では各建設業者団体に社会保険加入促進計画の作成を依頼。参加団体が保険加入徹底で足並みをそろえる。」(『建設工業新聞』2012.04.13)
●「全国鉄筋工事業協会(内山聖会長)は、会員企業の取引先や建設業団体、地方自治体に向けて元下請関係の適正化を求めることを決め、要望活動を始めた。受注単価の下落により鉄筋工の離職が増えていることを踏まえ、関係先に現状を理解してもらうとともに、適正な単価、工期での契約を実現し、鉄筋工の確保と育成につなげる。」(『建設通信新聞』2012.04.13)
●「新年度を迎え、建設関連各社で中期経営計画が相次ぎスタートする。ゼネコン各社の計画は受注競争力の向上や利益重視の経営など従来の方針に加え、『海外シフト』や『首都圏重視』『震災復興対応』『新分野進出』などがキーワード。建設コンサルタントも海外展開の加速、事業領域の拡大を目指す方針だ。各社とも、先行きが読みにくい復興需要は別枠として計画を策定。建設投資の減少が不可避とみられる復興後をにらんだ強固な経営基盤の構築を急ぐ。」(『建設工業新聞』2012.04.02)
●「『スマートハウス』の普及・拡大が現実味を帯びてきた。そこで、日本住宅新聞では今後の市場動向を分析することを目的に、建材問屋・販売店を対象にスマートハウスに関する、アンケートを実施した。各社とも、今後の最重要課題として位置付け、事業展開を計画しているようだ。ただし、大手ハウスメーカーを中心に拡大するとの予測が多く、『地場工務店が対応できなければ需要に応えられなくなる』との厳しい意見も見られた。リフォームに関しても普及するとの見方が多いものの、助成制度の実施や、費用対効果・省エネ性能の明確化などの条件整備がなければ厳しいとの意見も出された(アンケートは、岡本銘木、北恵、ジャパン建材、ナイス、中澤建販、丸産業、山善の7社から回答を得た)。」(『日本住宅新聞』2012.04.05)
●「三井不動産は9日、今後6年でアジアや欧米など海外に約5000億円を投資する方針を明らかにした。2012年3月期までの6年間と比べ投資額を3倍強に増やし、中国での住宅・商業施設の開発などを推進。国内では環境配慮型都市(スマートシティー)の開発などに取り組み、国内外で成長市場を開拓する。9日発表した13年3月期から6カ年の経営計画に盛り込んだ。」(『日本経済新聞』2012.04.10)
●「東京商工リサーチがまとめた11年度(11年4月〜12年3月)の建設業の倒産(負債1000万円以上)は前年度比1.8%減の3376件で、93年度(3321件)以来18年ぶりの低水準となった。年間倒産件数が3500件を下回ったのは2年連続。同社は、政府が実施した中小企業金融円滑化法などの金融支援策が倒産を抑制したとみている。」(『建設工業新聞』2012.04.10)
●「清水建設は、放射性物質に汚染された土壌の新しい浄化・減容化技術を開発した。放射性物質濃度が高く、貯蔵処理などが必要となる濃縮汚染土を分離する際の基準(分級点)を変更し、貯蔵処理量を従来比で10%減らす。薬剤を変え、放射性物質を土から効率よくはぎ取れるようにもした。機械作業を増やし、汚染土壌の処理に従事する作業員の被ばく量を減らす措置も講じてある。環境省の実証事業に採択されており、準備が順調に進めば、実機レベルの処理装置を設置し、6月から浄化・減容化を始める。」(『建設工業新聞』2012.04.12)
●「ミサワホームは東日本大震災の復興住宅整備に向けた取り組みを強化する。戸建て住宅に加えて、独自の壁式鉄筋コンクリート造の賃貸マンション『ワイズ』を活用し、集合住宅の分野でも受注を目指す。同社は既に福島県相馬市から復興関連の福祉施設(グループホーム)を受注しており、この実績も生かす。竹中宣雄社長は『仮設住宅から復興住宅にシフトしている。行政や都市再生機構に対してプレゼンテーションを進めている』と明かした。」(『建設通信新聞』2012.04.12)
●「内閣府の有織者検討会は31日、東海、東南海、南海地震を起こす『南海トラフ』で、これらの想定震源域が連動し、最大級の地震が起きた場合の津波高と震度分布の推計を公表した。関東から四国の太平洋側6都県23市町村で最大20メートル以上の津波が予想され、震度7の地域は10県153市町村に及ぶ。避難などで被害を抑える『減災』に向け、自治体や企業は防災計画の見直しを迫られそうだ。」(『日本経済新聞』2012.04.01)
●「震災からの復興を急ぐ福島県で石油開発会社などが地熱開発で大同団結する。出光興産や国際石油開発帝石、三菱マテリアル、石油資源開発、三井石油開発など9社程度が参加する見込みだ。候補地は磐梯朝日国立公園内の福島市、二本松市、猪苗代町など6カ所。地元の合意が得られれば地表調査や試掘を進める。事業採算が合うと判断すれば2020年ごろには発電が始まる見通しだ。Jパワー(電源開発)なども秋田県湯沢市で地熱発電所の建設を目指している。」(『日本経済新聞』2012.04.01)
●「国土交通省は3月30日、都市再開発法に基づき市街地再開発事業を施行した地区の実態調査をまとめた。事業完了公告後30年が経過した老朽再開発地区は全国に70地区あり、8割が地方都市の駅前や中心部に立地している。このうち8地区が再び再開発する『再再開発』を検討しており、うち2地区は具体化し始めているという。同省は現時点で法適用の判断が必要な事例は限られることから、個別の相談で対応していく考えだ。」(『建設通信新聞』2012.04.02)
●「埼玉県は3月29日、災害時における応急仮設木造住宅の建設に関する協定を、一般社団法人全国木造建設事業協会(全木協、青木宏之理事長)および埼玉県住まいづくり協議会(会長=宮沢俊哉・潟Aキュラホーム社長)と締結した。東日本大震災における仮設住宅不足の教訓を踏まえ、既に協定を締結している(社)プレハブ建築協会に加えて新たに協定を結び、官民一体で災害時における迅速かつ確実な応急仮設住宅供給に向けて体制を強化する。」(『日本住宅新聞』2012.04.05)
●日本学術会議(大西隆会長)は9日、防災や放射能対策など東日本大震災からの復興に向けた「学術からの提言―今、復興の力強い歩みを」をまとめ、政府に提出した。提言は、復興にむけた課題に対し、「専門家の立場から科学的な知見を具体的に提供する」として、防災、産業復興、放射能対策、災害廃棄物対策の4項目をまとめている。(『しんぶん赤旗』2012.04.10より抜粋。)
●「野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚は13日、首相官邸で協議し、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させることが妥当だとの認識で一致した。新たな基準に照らした安全性が確保でき、今夏の電力需給が逼迫していることから再稼働が必要だと判断した。今後は地元自治体の動向に焦点が移り、経産相は14日に福井県を訪れ西川一誠知事らに説明する。」(『日本経済新聞』2012.04.14)
●「アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)は11日発表した『2012年版アジア経済見通し』で、アジア太平洋45カ国・地域(日本など域内先進国を除く)の12年の経済成長率を6.9%と、11年の7.2%から減速すると予測した。ユーロ圏の先行き不安と世界貿易の低迷が要因。ADBは『12年は世界的な需要低迷が、成長するアジア地域の重荷になるだろう』と指摘。一方で、域内の好調な個人消費により堅調な成長は続き、13年は7.3%に再加速するとした。」(『建設工業新聞』2012.04.12)