情勢の特徴 - 2012年6月前半
●「産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)の新産業構造部会は5月31日、『経済成長ビジョン』と『人を活かす社会ビジョン』の2本柱で構成する今後の経済産業政策の新方針を報告書案としてまとめた。経済成長ビジョンでは、価格競争から価値創造モデルに企業戦略の転換が必要と指摘。建設産業に携わる多くの企業が参入している『新エネルギー産業』など新産業の創出と産業構造転換を推し進め、潜在内需を掘り起こしてグローバル市場を獲得するとの政策方針を打ち出した。」(『建設通信新聞』2012.06.01)
●「大阪ガス、三菱商事、シャープの3社はカナダでメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に参入する。再生可能エネルギーを好条件で買い取るオンタリオ州に約350億円を投じて9つのメガソーラーを新設。総発電能力が10万キロワットと世界最大級の発電所群を共同運営する。天候によって発電量が左石される不安定な電力を系統につなぐノウハウなどを大規模な発電所で確立し、国内外での事業拡大につなげる。3社は近く共同出資の独立発電事業者(IPP)をカナダに新設する。資本金は約100億円弱で大阪ガスと三菱商事が各45%、シャープが10%を出資する。新会社はオンタリオ州東部地区に発電能力1万キロワット強のメガソーラーを9カ所建設する。合計の発電能力は単独のメガソーラーで世界最大級とされる10万キロワットに匹敵する規模となる。2012年末までに3カ所、13年末までに全9カ所を稼働させる計画。」(『日本経済新聞』2012.06.15)
●「国土交通省が2月に示した総合評価落札方式を二極化する見直し方針について、各地方整備局による2012年度の試行の形が見えてきた。部分的な設計変更を含む工事目的物への提案や高度な技術の提案を求める『技術提案評価型AV型』は、近畿地整が7月下旬から8月中旬ごろに公告する予定だ。技術提案を求めず企業と技術者の能力を確認し実績だけを評価する『施工能力評価型U型』は関東や近畿、四国の3地方整備局が予定している。」(『建設通信新聞』2012.06.04)
●「国土交通省地方整備局など3つの国出先機関の事務・権限、予算を広域ブロック単位組織に移譲する、『出先機関事務移譲法案』をめぐる攻防が大詰めを迎えている。政府は、出先機関廃止の前段となる出先機関移譲法案の骨子作成までこぎ着けたものの、自民党委員会は法案に対する反対決議を行ったほか、身内の民主党内の一部や、公務員組合も徹底抗戦の構えを崩さない。野田佳彦首相肝いりで一気に進んだ、出先機関移譲法案への徹底抗戦の動きを勢いづけているのは、拙速導入に強い懸念を示す、一部県知事や500人に達する全国各地の市町村長らの声が背景だ。」(『建設通信新聞』2012.06.04)
●「各省庁が設置した政策検討会議の議論がほぼ大詰めを迎えている。野田佳彦首相が議長を務める国家戦略会議が今夏をめどにまとめる『日本再生戦略』への反映が目的。こうした背景には、同戦略に盛り込まれれば事実上、その政策の2013年度予算案への計上が確定的になることがある。また、政府の行政刷新会議は7日から今年度行政事業レビュー(省庁版事業仕分け)を開始する。省庁にとっては、仕分け結果が概算要求に反映されるため、理解を得るための取り組みとして、さまざまな政策検討会議の議論を加速させ、その結果を説明したいとの思惑もありそうだ。建設産業界に影響のある会議も、社会資本整備重点整備計画やインフラ海外展開にとどまらず、国土交通省、経済産業省分だけでも10以上ある。整備計画、海外展開、中小企業対策、環境対策など政策検討の切り口はそれぞれ違うものの、13年度予算編成に影響力のある『日本再生戦略』と、エネルギー・会議(議長・古川元久国家戦略担当相)が策定する『革新的エネルギー・環境戦略』への反映を目指す点では一致している。」(『建設通信新聞』2012.06.06)
●「東日本大震災で岸壁や防波堤、周辺の立地企業などが大きな被害を受けた重要港湾・石巻港の災害復旧工事の着工式が4日、大手ふ頭で行われ、工事が応急復旧から本格復興の段階に移った。港を管理する宮城県が総事業費約330億円をかけ、岸壁や沈下した土地のかさ上げ、防潮堤整備などを行う。これまでに8割程度の復旧工事を発注した。防潮堤新設などの未発注工事も本年度の早い時期に施工者を決め、着工する。13年度末までに工事を終える予定だ。」(『建設工業新聞』2012.06.06)
●「荒井正吾奈良県知事は6日、自民党の国土強靭化総合調査会(二階俊博会長)の会合で、『地域建設業は今後、まちづくりではなく、まちの維持の役割を担ってほしい』と地域建設業の役割も変化せざるを得ないとの見方を示した。県民所得に占める産業別割合が過去トップだった建設業も、近年は4位まで低下。ただ、今後も既存社会資本などの維持・修繕の担い手として地域建設業に期待していることを示したものだ。」(『建設通信新聞』2012.06.07)
●「国土交通省は、独立行政法人を活用した日本企業の海外展開支援を検討する。鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)や水資源機構(水機構)、日本下水道事業団(JS)を活用する考えだ。各独法が海外展開に乗り出すための制度改正も検討している。」(『建設通信新聞』2012.06.07)
●「岩手県大槌町は、官民で連携し効率的に復興事業を進めるため、遅くとも今秋までに復興まちづくり会社を設立する。金融機関、漁協、商工会と共同で産業振興や復興住宅建設など復興事業の一部を手掛ける株式会社を立ち上げ、職員不足を補完する狙い。7月中にも発起人会を開いて定款を定め、早期に登記手続きを行う。代表には碇川豊町長が就く予定。復興事業を円滑に進める目的で行政が中心となり第三セクターを立ち上げる事例は、全国的にも珍しいという。新会社は同町の復興基本計画の期間である18年度まで運営。資本金は5000万円とし、町が5割以上を出資する。残りを北日本銀行、岩手銀行の両東北支店と新おおつち漁業協同組合、大槌商工会が共同出資する予定だ。職員数は5人程度を見込み、総括マネジャー、事業マネジャーを各1人選任する。…新会社では、被災者が居住する復興住宅建設の提案や、建て替え支援、漁業を中心とする産業振興の手法検討・商品開発などを行う。同町の担当者は『任せたい仕事がたくさんあるので、会社設立は早ければ早いほうがいい』と話している。」(『建設工業新聞』2012.06.07)
●「神奈川県厚木市は、工事などの発注に当たって市が定めた労働報酬下限額以上を労働者に支払うことを義務付ける公契約条例の対象範囲の骨子をまとめた。工事は予定価格1億円以上、委託業務は清掃、警備など同1000万円以上とし、指定管理者が締結する業務についても条例の対象とする方向で検討する。市は、労働団体や業界団体などで構成する『公契約条例検討協議会』を設置して条例内容についての検討を進めており、8月に骨子案をまとめる。骨子案に対する市民意見などを踏まえ、12月議会に条例案を提出し、2013年4月からの施行を目指す。」(『建設通信新聞』2012.06.07)
●「政府は国や自治体の公共事業に民間資金を活用できるか検証することを義務づける方向だ。水道や庁舎など公共インフラは財政難で更新や補修が遅れているが、民間資金の導入は停滞している。明確な理由もなくPFI(民間資金を活用した社会資本整備)を手控える事態を防止。潜在的な投資の需要に民間資金を取り込み、経済の活性化につなげる。」(『日本経済新聞』2012.06.08)
●「民主党の『新たな戦略的国土地域政策を推進する議員連盟』(会長・伴野豊衆議院議員)は7日、議員間討議を実施し、とりまとめの大枠を固めた。『地域と子どもを第一に』を理念とし、2030年程度を完成目標年次として『次世代投資事業』と名付けた多軸型国土づくり、インフラ整備を提言する。投資水準は、国内総生産(GDP)に占める公共事業費率3−5%を目標として提示する見込み。来週の次回会合でとりまとめ案を提示し、承認を得たい考えだ。さらに、入札契約制度の改善に向けた提言も今後とりまとめる。」(『建設通信新聞』2012.06.08)
●「国土交通省直轄管理河川すべての『河川維持管理計画』が出そろった。これにより、計画に沿った巡視・点検で得られた河川堤防などのデータを『河川カルテ』に蓄積した上で、必要な場合に補修・補強などの維持管理対策を施し、巡視・点検で対策後の経過を観察、その効果を分析・評価して再び計画に反映するという『PDCA型』の計画的な維持管理がスタートした。」(『建設通信新聞』2012.06.11)
●「国土交通省は、調査・設計業務で運用している計5種類の発注方式を見直す。工事の発注に導入している総合評価方式を4月から『施工能力評価型』と『技術提案評価型』の2タイプに大別したことを踏まえ、調査・設計業務の発注方式もより簡素化する方向で検討を進める考え。現在運用している総合評価(3種類)と価格競争、プロポーザルの各方式の妥当性を分析。その結果を参考に新たな方式の検討に入る。」(『建設工業新聞』2012.06.11)
●「新興国市場の拡大や円高などを背景に、企業が生産コストの安い海外や地方に工場などを移す動きが後を絶たない。大規模工場の移転などで空洞化が深刻化しつつある東京・多摩地域の各市は、撤退の防止や新たな企業の呼び込みのために、さまざまな工夫を凝らしている。企業誘致では、固定資産税に相当する額を進出企業に支給する『企業誘致奨励制度』を導入するケースが多く、八王子、国立、羽村、青梅、多摩などの各市が実施している。」(『建設工業新聞』2012.06.11)
●「国土交通省は、既存の道路や鉄道などのインフラに改良を加え、防災・減災機能を付加する検討に本格的に乗りだす。全国の自治体から既存インフラに防災・減災機能を加えた具体的な事例を収集。東日本大震災の被災市町村から、既存インフラにあらかじめ持たせておくべき防災・減災機能について意見を聞く。年内に有識者会議を設置。収集事例を基に防災・減災効果の高い改善策を検討し、既存インフラの多面的活用を促す指針や改善事例集などを作成する考えだ。」(『建設工業新聞』2012.06.13)
●「社会資本整備審議会(社整審、国土交通相の諮問機関)道路分科会は、今後の道路政策に関する議論の中間取りまとめを行った。道路の新たな価値の創造、国際競争力を高める都市間ネットワーク機能の強化、大災害時に備えたミッシングリンク(未連結区間)の解消などの視点が必要だと指摘。立体道路制度の拡充による都市開発と一体化した道路施設更新や、大都市・ブロック都市でのボトルネック個所の解消を目指す集中的対策、道路網の多重性・耐災性を実現する重点整備などを求めている。」(『建設工業新聞』2012.06.13)
●「北海道開発局発注工事の11年度の工事平均落札率がまとまった。11年度の契約工事のうち随意契約を除く入札件数1605件の平均落札率は前年度を0.1ポイント上回る90.1%。このうち一般土木は89.7%で0.5ポイント上昇。部局別では、11部局中7部局で上昇している。」(『建設工業新聞』2012.06.14)
●「復興庁と国土交通省は東日本大震災の被災地の復興工事で新たな発注方式を導入する。調査・設計と工事施工を一括で大手ゼネコンなどに発注する。市町村の業務である発注や調整、施工管理を民間が担うことで、大量の復興事業を抱えて人手不足の市町村の負担を軽減。工期を短縮して早期復興につなげやすくする。第1弾として7月から宮城県の東松島市と女川町で始める。」(『日本経済新聞』2012.06.15)
●「国土交通省は、直轄工事の入札で、下請の見積もり金額を踏まえた入札方式(下請見積もり提出方式)を試行するよう求める通知(11日付)を各地方整備局の関係部署に出した。入札参加者(元請企業)に対し、下請企業の見積もりを提出させる仕組みで、下請への確実な代金支払いを担保するのが狙い。のり面処理工など専門工事業者の技術力が工事全体の品質確保に大きな影響を及ぼす工事に適用する『工事特定専門工事審査型』の総合評価方式の工事で試行する。」(『建設工業新聞』2012.06.15)
●最低賃金を時給1000円に引き上げれば、働いても生活保護を受けざるをえない16.4万世帯の収入が改善し、3800億円の財政支出削減となる―。労働運動総合研究所(労働総研)はこのほど、東京都内で会見し、最賃を全国一律1000円へ引き上げることによる経済・財政への波及効果を試算し、「最賃引き上げは日本経済再生の第一歩」だとする報告を発表した。試算は、厚労省「賃金構造基本統計調査(2009年)」を基礎に行われた。最賃を時給1000円へ引き上げると、2252万人の労働者の賃金が月平均2万4049円上昇し、全体の賃金総額が年間6兆3728億円増加。それにともない、内需(家計消費支出)が4兆5601億円増加し、国内生産が7兆7858億円拡大、国内総生産(GDP)を0.8%押し上げる効果があるとしている。(『しんぶん赤旗』2012.06.02より抜粋。)
●「建設労務安全研究会の正副理事長は5日に会見し、東日本大震災の復旧・復興工事の労働災害防止に注力する姿勢を示した。官民一体組織『東日本大震災復旧・復興工事安全推進本部』の本部長も務める加藤正勝理事長は『今後、復旧・復興工事の本格化で労働災害の増加が懸念される』とし、『その防止に向けて除染業務を含めて対応していく』と強調した。」(『建設通信新聞』2012.06.07)
●建設現場でのアスベスト(石綿)曝露(ばくろ)によって肺がんなど健康被害を受けたとして、神奈川県の元建設労働者と遺族が国と建材メーカー44社に損害賠償を求めた裁判で、原告団と弁護団は8日、原告の請求を棄却した横浜地裁判決は不当だとして、東京高裁に控訴した。控訴したのは91人。亡くなった原告患者は47人で、遺族4人が裁判に加わった。(『しんぶん赤旗』2012.06.09より抜粋。)
●「新潟県内で型枠大工の不足が深刻化してきた。建設産業専門団体連合会(建専連)の本部、北陸建専連と、北陸地方整備局との13日の意見交換会で、日本建設大工工事業協同組合(日建大協)新潟県支部の幹部は、東日本大震災からの復興工事が本格化し始めた関係で、『型枠大工が県内どこを探してもいない。県外から入ってきてはいるが、その半分は関東以西であり技術を持たない「にわか大工」も多く、品質を確保するのが難しい状況にある。職人不足に伴い県内の公共工事に遅れも出始めている』と発言した。」(『建設工業新聞』2012.06.15)
●「飛島建設と兼松日産農林、昭和マテリアルは1日、千葉県浦安市で実証試験中の丸太を使った液状化対策工法を公開した。丸太を打ち込むことで地中の砂の密度を高めて地盤を強固にし液状化を防ぐ。2012年度中に設計・施工法などを確立。その後、公園や学校、戸建て住宅などの対策で実用化を目指す。…丸太は間伐材を利用する。地盤に砂を打ち込む工法や砂にセメントを混合する工法など、丸太以外の液状化防止対策に比べ、大気中の二酸化炭素(CO2)の排出抑制に貢献する利点があるという。」(『日本経済新聞』2012.06.02)
●「建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は、社会保険未加入問題解決に向けて、加盟する職別団体ごとに社会保険加入状況の実態調査に着手する。最終的には、職別団体ごとに、社会保険など法定福利費の内訳を明示した標準見積書を作成し、下請負契約の改善につなげるのが狙い。建専連首脳は取引先の元請けに対し、『現状の問題が解決できなければわれわれはつぶれる』と強い危機感を表明。社会保険未加入問題の解決が難しいと言われる建設生産の後工程団体も、独自の理解促進活動を開始、社会保険未加入、重層構造問題解決へ、建専連は退路を断って取り組み始めた。」(『建設通信新聞』2012.06.05)
●「復興工事が本格化してきた東日本大震災の被災地で、遠方から集めた建設作業員の宿泊施設の不足を懸念する声が上がっている。5日に開かれた政府の復興推進委員会の会合でも、深刻な課題の一つとして指摘する意見が出され、五百旗頭真委員長も9月にまとめる中間報告に宿泊施設の支援策を盛り込む考えを表明した。国交省なども支援策の検討の参考とするために現況調査に入っている。」(『建設工業新聞』2012.06.07)
●「積水ハウスが7日発表した2012年2〜4月期の連結決算は、純利益が前年同期比4%減の28億円だった。住宅販売は好調だったが、広告宣伝費の増加が利益を圧迫した。前年同期は東日本大震災の影響でテレビCMを自粛するなどしたため、広告宣伝費が少なかった。2〜4月期の最終損益が悪化するのは08年以来。売上高は3333億円と1%増えた。太陽光発電システムや燃料電池を搭載した環境配慮型住宅の売れ行きがよかった。環境配慮型の戸建て住宅が新築戸建て全体に占める割合は8割を突破。既存住宅に太陽光発電システムを設置するリフォーム事業や分譲マンション事業も伸びた。」(『日本経済新聞』2012.06.08)
●「建設経済研究所は7日、主要建設会社の11年度決算分析を発表した。対象は大手から中堅までのゼネコン40社で、単体受注高の総額は前年度比5.9%増の9兆7626億5100万円と5年ぶりに増加に転じたが、3年連続で10兆円を割り込んだ。受注減の17社のうち14社が中堅で、2桁の大幅減の社も目立つなど業績の二極化傾向が一段と強まっている。連結の売上総利益率は受注競争の激化と建築資材価格の上昇などを受け、前年度比0.7ポイント低い7.5%となった。」(『建設工業新聞』2012.06.08)
●「日本建設業連合会(日建連)と公共発注機関による12年度の意見交換会が、11日に仙台市で開かれた東北地区の会合で全日程を終了した。東北地区の会合では、東日本大震災からの復興について議論。国土交通省東北地方整備局からは『異例の事態には異例の取り組みが必要』(徳山日出男局長)として、地元業者と大手ゼネコンが協力して事業を推進する仕組みが必要との意見が出された。日建連側も今後の災害に備え、大手から地場までバランスの取れた産業構造を維持できる入札契約制度を要望した。」(『建設工業新聞』2012.06.12)
●「王子製紙と大林組は、王子製紙が所有する北海道美瑛町の美瑛山林3152ヘクタールで地熱発電の共同調査を行うことに合意した。美瑛山林は、国の調査でエネルギー量の高い地熱貯留層があることが判明している。共同調査では、重力・電磁探査などの地表調査を実施し、地熱ポテンシャルを確認する。調査の結果、同地域が有望であると確認された場合、さらなる調査を進め、事業化への検討を進めていく。」(『建設通信新聞』2012.06.13)
●「国土交通省は12日、『建設産業戦略会議』(座長・大森文彦弁護士・東洋大教授)を開き、最終的な取りまとめのベースとなる骨子を提示した。国土・地域づくりの担い手としての役割を果たすためのあり方を検討してきた。これまでの議論を総括し、下請企業の評価といった人材育成と、多様な入札契約制度の構築の大きく2つの方向に整理、今後はさらに短期、中長期それぞれの視点で要点を整理し、会議の成果をまとめる考え。」(『建設通信新聞』2012.06.14)
●国民の住まいを守る全国連絡会(住まい連、坂庭国情代表幹事)は7日、「『住まいは人権』に反する公的住宅の削減実態について」を発表した。住まい連、日本住宅会議、住まいの貧困に取り組むネットワークの住宅関係3団体が10日に開催する「住まいは人権デー」に当たり、公的住宅の削減実態を調査したもの。…それによると最近5年間(2005〜10年度)の公営住宅、UR住宅、公社住宅の削減戸数は合計3万2000戸を超えている。内訳は公営約2万1000戸、UR約7200戸、公社杓4000戸。(『しんぶん赤旗』2012.06.08より抜粋。)