情勢の特徴 - 2014年2月前半

経済・財政 行政・公共事業・民営化 労働・福祉 建設産業・経営 まちづくり・住宅・不動産・環境 その他

経済・財政

●「国土交通省は31日、2013年の新設住宅着工戸数が前年比11%増の98万25戸だったと発表した。増加は4年連続。景況感の改善に加え、住宅ローン金利の低さや建築資材の先高観が個人の住宅購入意欲を喚起した。今年4月の消費増税をにらみ、早めに住宅を買おうとする動きも広がった。伸び率は前回の消費増税前に駆け込み購入が膨らんだ1996年(11.8%)以来、17年ぶりの大きさになった。ただ、着工戸数は2008年(109万3519戸)の水準にはなお開きがある。駆け込み需要分を加えても、年100万戸以上が続いた欧米の金融危機前の着工水準を回復するまでは至っていない。種類別では、持ち家が13.9%増の35万4772戸と伸びが目立った。貸家は11.8%増の35万6263戸、マンションなどの分譲住宅は6.9%増の26万3931戸だった。」(『日本経済新聞』2014.02.01)
●「経済産業省は1月31日、中小企業政策審議会(経済産業相の諮問機関)小規模企業基本政策小委員会(委員長・石澤義文全国商工会連合会会長)の最終会合を開き、報告事案をまとめた。小規模企業に焦点を当てた施策推進のための新法となる『小規模企業振興基本法案(仮称)』に盛り込むべき内容を示した。今後の小規模企業政策として、顔の見える信頼関係を積極的活用したビジネスモデルの再構築、多様な人材活用による事業の展開・創出、小規模企業の課題をとらえた支援機関や国や自治体によるきめ細かな支援などの方向性を打ち出した。今後は、2月中に開く中政審で報告書案を審議し、茂木敏充経産相に答申する。答申を基に小規模基本法案をまとめ、3月上旬に閣議決定して国会に提出する予定だ。」(『建設通信新聞』2014.02.03)
●「総額5兆4654億円の2013年度補正予算が6日、成立した。4月の消費増税後の景気下振れを抑える狙いだが、工事現場の人手不足で公共事業の執行が遅れがち。政府の思惑通りの効果を発揮できるかは見通しにくい面もある。…柱になるのが総額1兆円超で、景気押し上げの即効性が高い公共事業。政府は補正予算で国内総生産(GDP)が1%押し上げられるとみているが、『効果の半分を占めるのが公共事業』(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)との見方がある。問題は、政府の狙い通り4月の増税直後に需要を生み出せるか。岩手県では昨年4〜12月の工事入札のうち40%が不調に終わった。…国は公共事業の執行を急ぐため、費用を見積もる際に使う『労務単価』の見直しを例年の4月より前倒しで実施。2月から全国平均で7.1%引き上げることを決めたが、単価を引き上げれば予算不足に直面するジレンマを抱える。専門技能を持った人材を機動的に集められる保証もない。」(『日本経済新聞』2014.02.07)
●「財務省が10日発表した2013年の国際収支速報によると、モノやサービス、配当など海外との総合的な取引状況を表す経常収支は3兆3061億円の黒字になった。前年に比べ31.5%減り比較可能な1985年以降で最少だ。原子力発電所の停止による燃料輸入の増加や円安で貿易赤字が最大になったのが主因。製造業が生産拠点を海外に移しており、輸出も伸び悩んだ。…輸出から輸入を差し引いた貿易収支は13年に10兆6399億円の赤字と12年に比べ4兆8258億円拡大した。赤字は11年から3年連続だ。…旅行や輸送などのサービス収支は13年に1兆5950億円の赤字となった。…所得収支は経常収支を構成する4つの収支のうち、唯一の黒字となった。黒字額は16兆5318億円と15.8%多く3年連続で増え、過去最大になった。海外子会社から受け取る配当金が増えた。直接投資や証券投資の動向を表す資本収支は13年に4兆6090億円の流入超過となった。外国人投資家が日本株を大幅に買い越したためだ。」(『日本経済新聞』2014.02.10)
●「財務省は10日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた『国の借金』の残高が2013年末時点で1017兆9459億円だったと発表した。昨年9月末から6兆7673億円増えた。1千兆円を初めて超えた同6月末以降も借金の増加に歯止めはかからず、過去最大を更新し続けている。」(『日本経済新聞』2014.02.11)
●「世界銀行の民間参加インフラプロジェクト(PPI)研究グループが、東アジア・太平洋地域にある中・低所得国のインフラPPPに関する分析結果をまとめた。民間企業が参加した電力や上下水道、交通などのインフラ事業の投資額は、2012年には前年より19%増えて171億ドルとなった。しかし、1990年からの推移を見ると、同地域のPPI投資額の伸びは、地域の国内総生産(GDP)の高い成長率と比べると低いレベルにとどまっている。」(『建設工業新聞』2014.02.12)
●「東京都は再生可能エネルギーを利用した発電事業に投資する官民連携ファンドを創設する。都が10億円程度を拠出したうえで国内外から民間資金も募り、最大で総額100億円程度のファンドとする方針だ。…エネルギー関連分野での投資経験やノウハウを持つ民間業者を公募で選び、投資先の選定などファンドの運営を任せる。都が資金を投じることで、再生エネの分野に民間資金を集める呼び水にする狙いだ。舛添知事は都内の使用電力に占める再生エネの比率を20%に高める目標を示している。現在は数%程度にとどまっているとみられ、比率を高めるには政策による後押しが欠かせない。投資先は全国での事業を対象にする。再生エネを応用した発電の中でも大規模な電力が得られる風力発電を有力な投資先と想定している。」(『日本経済新聞』2014.02.13)
●「割安な天然ガス調達の切り札となる北米産シェールガスの輸入が大きく前進した。米エネルギー省は11日までに、日本勢の3カ所4事業すべてを承認。2017年から輸入が始まる見通しで、国内ガス消費の3割をシェールガスに転換できる公算だ。原発停止で増えた家計や企業の燃料費を抑え、貿易赤字を減らす可能性も秘める。」(『日本経済新聞』2014.02.13)
●「経済産業省は12日、閣議決定した中心市街地活性化法改正案で創設する『特定民間中心市街地経済活力向上事業』で、事業認定した民間事業者に対し、法律上で規定する支援策に加え、ショッピングモールなど施設整備のハード面も含めた補助金交付などの支援策も講じることを表明した。また、市町村経由で事業計画を提出する民間事業者としては『ディベロッパーなどを想定している』(商務流通保安グループ)とし、ゼネコンなどが参画する市街地再開発事業がプロジェクトの対象になることも明らかにした。」(『建設通信新聞』2014.02.13)
●「東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島3県の50市町村で、2014年度に計2500人超の職員不足が見込まれることが13日、各自治体への取材で分かった。全国の自治体からの応援派遣や任期付き職員の臨時採用で補うが、今年1月末時点で確保の見通しが立ったのは不足人員の7割弱にとどまっており、復興の遅れにつながる懸念も出ている。復興事業の本格化により被災自治体の仕事が増え、多くの職員が必要となる一方、派遣元の自治体は人員削減などのため応援を出す余力が乏しいという事情が背景にあるとみられる。」(『日本経済新聞』2014.02.14)
●「首都圏のマンション販売が堅調だ。不動産経済研究所(東京・新宿)が13日まとめた1月の発売戸数は、前年同月比6.1%増の1826戸だった。消費増税に伴う特例措置が終了した昨年10月以降も、伸び率は鈍っているものの前年を上回って推移している。今後も住宅ローン減税の拡充などが需要を下支えしそうだ。首都圏の発売戸数は9カ月連続で増えた。伸び率は10〜11月の2割からは鈍化したが、経過措置終了後に大幅に落ち込んだ1997年の増税時に比べると堅調だ。売れ行きを示す契約率は78.6%と、好不調の分かれ目となる70%を上回った。」(『日本経済新聞』2014.02.14)

行政・公共事業・民営化

●「東京都が発注する土木工事で応札者辞退による入札不調が急増している。昨年10月ごろから不調の発生率が上昇。特に予定価格が1億5000万円未満の工事でその傾向が腰著になっている。担い手不足や予定価格の問題だけでなく、他発注機関(発注工事)との兼ね合いなど、要因が複雑に絡み合う中で、建築工事に端を発した入札不調の問題は徐々に土木工事でも顕在化しつつある。」(『建設通信新聞』2014.02.03)
●「2015年春の開業を目指す北陸新幹線(長野−金沢間)の融雪設備工事の入札で談合をしていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部は4日、複数の設備工事会社や、新幹線の建設などを手掛ける発注元の独立行政法人『鉄道建設・運輸施設整備支援機構』の本社(横浜市)などを独占禁止法違反(不当な取引制限)と官製談合防止法違反の疑いで家宅捜索した。…関係者によると、設備工事各社の担当者は機構が11〜12年に発注した北陸新幹線の融雪設備工事を巡り、入札前に話し合って落札予定企業を決めるなど受注調整をした疑いが持たれている。…線路脇で雪を溶かすパネルなど融雪設備工事の入札は11〜12年に13件あり、落札総額は約258億円。各社は6億〜32億円で落札し、うち5件の高札率は99%を超えた。」(『日本経済新聞』2014.02.04)
●「国土交通省は、2月1日から引き上げた公共工事設計労務単価の適用にあわせ、民間発注者団体に適正な価格での工事発注を要請した。新単価設定の背景に、低価格受注のしわ寄せが技能労働者に及んでいることによる労働者の減少と、それに伴う労務費の上昇があると説明し、技能労働者に関する処遇のさらなる悪化を招かないよう、契約変更などによる柔軟な対応などを求めている。法定福利費の適切な支払いや消費税引き上げ分の適切な対応も改めて要請し、技能労働者への適切な賃金水準の確保を訴えている。」(『建設通信新聞』2014.02.04)
●「国土交通省は4日、港湾施設の適正な維持管理に向けた施策案をまとめた。国や地方自治体などが、港湾の維持管理・更新に民間企業の参入を促す入札契約制度を今後1〜2年で整備。同一管理者・複数港湾の同種事業を集約して発注ロットを拡大することなども盛り込んだ。入札契約制度以外の現場支援では、国が自治体や民間管理者向けの技術相談員の能力をさらに高め、より多様な相談に応じられるようにする。」(『建設工業新聞』2014.02.05)
●「町の約5割、村の約7割は橋梁保全業務に携わる土木技術者が存在しない――。中央道笹子トンネルの天井板落下事故を機に、インフラ老朽化対策の重要性が高まっている中、衝撃的とも言える地方公共団体の実態が国土交通省の調べで分かった。財政的な制約に加え、技術者不足により脆弱な組織体制になっているという、地方公共団体のインフラ管理を取り巻く深刻な現状が浮き彫りになった。」(『建設通信新聞』2014.02.10)
●「政府が2011年の改正PFI法で創設した公共施設等運営権制度(コンセッション)の国内第1号案件が、近く動き出す。独立行政法人の国立女性教育会館が埼玉県嵐山町で運営している宿泊・研修施設などについて、コンセッションの導入を計画。今月14日にも事業の実施方針を公表する予定だ。アドバイザリー業務は、一般財団法人の日本総合研究所が担当している。同会館は、ハード(施設)とソフト(機能)の分離による経営効率化を進めるため、ハードの運営を民間に任せることにした。宿泊・研修施設の運営権を民間事業者に売却し、民間ノウハウの活用によって効率化とサービス水準の向上を目指す。民間事業者が利用者から料金を徴収しながら施設を運営する独立採算方式で、事業期間は2015年4月か25年3月末までの10年間を予定している。約10ヘクタールの丘陵地に立地する施設は、本館や宿泊棟、研修棟、体育館など総延べ約2万7000平方メートル。テニスコートや茶室なども備える。」(『建設通信新聞』2014.02.10)
●「文部科学者は、古くなった公立小中学校の校舎を全面的に建て替えるのではなく、部分的な改修により耐久性を高めるよう地方自治体に促すことを決めた。現状では築40年程度で建て替えるケースが多いが、適切な改修で寿命を70〜80年に延ばす。自治体が学校施設の寿命を延ばすために改修する場合、建て替え並みに手厚く補助する制度を2013年度に導入しており、活用を呼び掛ける。」(『日本経済新聞』2014.02.12)
●「国土交通省と総務省は、2013年度補正予算の成立に伴う事業の早期執行に向け、公共工事の円滑な施工体制の確保を都道府県・政令市に周知した。入札契約手続きの期間を短くするために入札不調・不落時の随意契約の活用も促したほか、一方で技術者を円滑に確保できるよう契約から工事着手までの時期を3カ月延長する制度の活用なども求めた。…補正予算で計上した事業の執行が滞らないよう、適正な価格による契約や技術者・技能者の効率的活用、入札手続きの効率化などの実施を喚起。また、実現のために既存制度の導入や柔軟な活用などを求めている。」(『建設通信新聞』2014.02.12)
●「国土交通省は地方都市の公共交通網を維持する新たな支援策を打ち出す。まず赤字バス路線で車両の更新投資をしやすくするため、バス会社に代わり地元自治体が新しい車両を購入し、バス会社にリースする仕組みを2014年度から導入する。自治体や交通事業者が路線の再編や新設に動きやすくする法改正も実施。住民の生活に必要な路線を確保する。…新制度は自治体が新しい車両を購入し、バス会社に貸し出す仕組みだ。国も自治体と同額を負担する。最大1500万円の補助額は現行制度と同じだが、バス会社の初期投資負担は軽くなる。車両価格が1500万円を超える場合はバス会社の負担とし、料金収入で返済することを想定する。」(『日本経済新聞』2014.02.13)
●「政府は12日の閣議で、高速道路の計画的な更新を行うことなどを目的とした道路法などの改正案を決定した。首都高速道路などの老朽化が進んでいることに対応。2050年までと規定している料金徴収期間を15年間延長して更新財源を確保する。道路の上部空間を活用して都市再生事業と高遠道路の更新事業を連携して行えるよう、立体道路制度の適用範囲を既存の高速道路にも拡大する措置も講じる。」(『建設工業新聞』2014.02.13)
●「東京都財務局は13日、江東区豊洲に建設する新たな中央卸売市場の主要施設の施工者を決める3件の一般競争入札(WTO対象)を開札し、『豊洲新市場(仮称)水産仲卸売場棟ほか建設工事(その2)』は414億8000万円で清水建設・大林組・戸田建設・鴻池組・東急建設・錢高組・東洋建設JV、『同水産卸売場棟ほか建設工事(その2)』は323億円で大成建設・竹中工務店・熊谷組・大日本土木・名工建設・株木建設・長田組土木JV、『同青果棟ほか建設工事(その2)』は247億円で鹿島・西松建設・東急建設・TSUCHIYA・岩田地崎建設・京急建設・新日本工業JVをそれぞれ落札者に決めた。昨年11月の入札が不調に終わったことを受けて、予定価格を総額で473億円増額して再入札を実施した。…予定価格は水産仲卸売場棟が415億3110万円で落札率は99.8%、水産卸売場棟が323億6700万円で99.7%、青果棟が247億1040万円で99.9%だった。」(『建設工業新聞』2014.02.14)
●「国土交通省は、自治体が発注する建築設計業務の入札で、最低制限価格制度の導入状況を緊急調査した結果をまとめた。都道府県・政令市67団体を対象に導入の有無を聞いたところ、導入が75%に当たる50団体、未導入が25%に当たる17団体だった。」(『建設工業新聞』2014.02.14)

労働・福祉

●「建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は、特別組織として設置した『社会保険未加入対策具体化検討委員会』(委員長・蟹澤宏剛芝浦工大教授)で進めていた会員企業に対するアンケートに加え、新たに8職種からピックアップした企業に、より詳細な社会保険加入状況を浮き彫りにさせる特別調査を行うことを決めた。定型的なアンケートとは異なり、個別企業を対象に詳細調査をすることで、保険加入企業に分類されながら、未加入者が一定割合で存在するなどの企業実態も浮き彫りにする。3月にまとめる『社会保険等加入状況調査報告書』に反映させる。」(『建設通信新聞』2014.02.03)
●「全建総連東京都連がこのほどまとめた『2013年賃金調査報告書』によると、職人の13年の賃金は、常用1万5544円、手間請1万7055円、一人親方(材工とも)1万8488円だった。前回調査(11〜12年)では、東日本大震災からの復興工事による入手不足の影響から、手間請と一人親方が増加していたが、今回調査では手間請が顕著に増加している。ただし、一人親方とともに依然としてリーマンショック前の07年以前の水準には戻っておらず、常用も1.5万円台で横ばい傾向が続き、『賃金の底上げにつながる趨勢に転じたとはいいがたい』(全建総連東京都連)状況だ(調査参加組合員数2万1151人、有効回答数89.7%)。」(『日本住宅新聞』2014.02.05)
●「凸版印刷は原材料の調達先など主要約3千社に対し、労働者の人権や労働環境に配慮するよう求める。長時間労働や低賃金などに関する基準を決め、訪問調査も実施する。取引先の欧米企業から健全な労働環境の確保を求める動きが強まっていることに対応する。 人権への配慮を取引関係に反映させる取り組みは『企業の社会的責任(CSR)調達』と呼ばれ、欧米企業が先行している。凸版は海外売上高比率を2015年度にも12年度比5ポイント増の20%以上に高める考え。欧米企業との取引を拡大するにはCSR体制の強化が必要と判断した。凸版は調達基準を見直し、人権・労働・環境・腐敗防止の4分野を重要項目に加えた。特に労働環境については従来求めていた強制労働や児童労働の禁止に加え、最低賃金以上の賃金を支払っているか、全従業員の賃金台帳を作成しているかなどを調べる。」(『日本経済新聞』2014.02.06)
●「建設コンサルタント14社が連携し、昨年10月に実施した毎週水曜日の『一斉ノー残業デー』が、業界共通の取り組みとして継続される見通しとなった。参加した各社の社内には、活動に対して好意的な声が多く出ており、14年は実施月を6月と10月の2回に増やす方向で検討しているという。参加する企業がさらに増え、発注者も巻き込んだ取り組みになれば、コンサル業界で長年の懸案事項になってきた『技術者の長時間労働』が、改善に向けて大きく動きだす可能性もある。」(『建設工業新聞』2014.02.06)
●「厚生労働筈は6日、建設人材不足対策をまとめた。建設分野を保育や介護などの分野と同様の人材不足職種に位置付け、ハローワークでのマッチング機能を強化する。『建設人材確保プロジェクト』では、建設分野に特化した就職支援コーディネーターを新たに配置し、建設関係団体や自治体と連携して人材確保ネットワークを構築、建設分野の人材確保に向けた支援を重点的に実施する。建設事業主や事業主団体が取り組む人材育成や雇用管理改善に対する支援などにも注力する。」(『建設通信新聞』2014.02.07)
●「首都圏の建設関係労働組合15団体で構成する『2・6賃金引上げを求める大集会実行委貝会』(呼びかけ人代表・伊東昇全建総連東京都連合会執行委員長)は6日、東京都千代田区の日比谷公園大音楽堂で『2・6中小建設業者の経営を守れ、建設関連労働者の大幅賃金引上げを求める大集会』を開いた。会場には3000人を超える参加者が集まり、適正賃金の実現や公契約法・条例制定などを求めた。」(『建設通信新聞』2014.02.07)
●「建設現場の人手不足に対応し技能者を育てる動きが広がってきた。大林組は鉄筋工や型枠工などの職業訓練校を4月に開く。東日本大震災の復旧工事や公共事業の増加で現場の技能者が不足し、労務費の上昇や工事遅れを招いている。ボトルネックとなっている人材の問題を解決しようとする取り組みだ。…建設現場で人手不足感が強いのが足場を組み立てるとび職や鉄筋を組み立てる鉄筋工など技能者。大林組の訓練校では、とび職や鉄筋工のほか、コンクリートを固める枠を作る型枠工を育てる。期間は各職種、最大3カ月。大林組の協力会社約900社に勤める2〜5年目の技能者を受け入れる。初年度は各職種10人前後の予定だ。」(『日本経済新聞』2014.02.08)
●「国土交通省は、公共工事設計労務単価に関する建設業者などの相談に応じる『新労務単価フォローアップ相談ダイヤル』の直近の受付状況をまとめた。1月の相談は11件。下請業者からの相談が7件と最も多く、昨年4月の単価上昇分について、『元請や1次下請が取って、2次下請以下の単価は逆に以前より下がっている』と訴える相談もあったという。2月に再引き上げが行われた労務単価の適用時期に関する質問も寄せられているという。」(『建設工業新聞』2014.02.10)
●「産業界全体で人材の獲得競争が激化し、処遇改善の動きが活発化する中、日刊建設工業新聞社は建設産業の主要企業を対象に、賃上げや若手社員の定着状況などについてアンケートを実施した。10日までに回答を寄せた79社のうち、14年度に何らかの形で賃金を引き上げることを決めていたのは3社にとどまり、38社が『検討中』、31社が『予定がない』と答えた。政府は産業界に賃上げを要請。経団連も6年ぶりにべアを容認しているが、建設産業界ではまだ様子見の企業が多いようだ。」(『建設工業新聞』2014.02.12)
●全労連と共同して研究・政策活動をしている労働運動総合研究所(労働総研)は13日、安倍政権がねらう『雇用改革』によって労働者の賃金が41兆9000億円減少するとした試算を発表した。減少額は、日本のGDP(国内総生産)472兆6000億円(2012年度)の約9%に相当するとしている。(『しんぶん赤旗』2014.02.14より抜粋。)

建設産業・経営

●「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が海外戦略の“必需品”になりつつある。大手ゼネコンを中心に『海外入札プロジェクトの活用提案に積極導入する』 (大林組)流れが拡大し、シンガポールのように確認申請で3次元納品を求める国では『受注や施工の不可欠なツール』(清水建設)になっている。建築設計事務所や建設コンサルタントも海外展開の業務ツールに定める動きが高まり、分野を問わず海外の差別化技術としてBIM活用が進んできた。日刊建設通信新聞社の調査によると、ゼネコンは33社中8社、設計事務所は18社中3社、コンサルは16社中3社が既に海外プロジェクトにBIMを導入しており、回答企業全体の約2割に達する。空港施設などで実績を積む大成建設が『今後も積極的に活用する』というように、大型案件は関係者も多岐にわたることから、3次元モデルを活用した情報共有化などプロジェクト全体を統括できるBIMが業務ツールとして欠かせない存在となっている。」(『建設通信新聞』2014.02.07)
●「建設物価調査会は6日、13年12月1日時点で行った民間企業設備投資動向調査の結果を発表した。この14年1〜3月の設備投資計画のうち、建設投資額は前年同期比8.2%増となる見込み。非住宅への投資は、工場・倉庫が3.3%増と横ばいに近い形で推移する一方、事務所・店舗は18.4%増、その他の建築物は81.9%増と大幅に伸びており、『大型の再開発プロジェクトへの参画などが投資計画に現れている』(調査会)としている。」(『建設工業新聞』2014.02.07)
●「大和ハウス工業が7日発表した2013年4〜12月期連結決算は純利益が前年同期比20%増の615億円だった。4〜12月期としては過去最高。今年4月の消費増税前の駆け込み購入が増え、注文戸建てや分譲住宅の販売が好調だった。税制改正をにらんだ賃貸住宅の建設案件も増えた。売上高は33%増の1兆8960億円。住宅の好調に加えて、物流施設の建設が大都市圏を中心に増えた。ネット通販市場が拡大しているためで、事業施設の売上高は約2倍の4065億円になった。…14年3月期通期の見通しは、売上高が前期比27%増の2兆5500億円、純利益が33%増の880億円と従来予想を据え置いた。注文住宅は引き渡しまでの期間が長いため、すでに昨年9月で駆け込み購入のピークを過ぎ、10月以降は販売がスローダウンしている。」(『日本経済新聞』2014.02.08)
●「国土交通省は7日、13年(1〜12月)の建設工事受注動態調査結果を発表した。1年間の建設工事受注高は総額75兆2233億円と前年を11.9%上回った。元請受注高は51兆5849億円(前年比14.0%増)、下請受注高は23兆6384億円(7.7%増)。元請受注高のうち、公共工事は16兆0766億円(18.5%増)、民間工事は35兆5083億円(12.1%増)といずれも2桁増となった。公共工事のうち、国の発注工事は5兆4231億円(24.3%増)、地方機関の発注工事は9兆6305億円(13.6%増)。特に、道路や教育・病院、治山・治水の工事の増加が目立った。」(『建設工業新聞』2014.02.10)
●「海外建設協会(海建協、白石達会長)は、会員企業の海外事業部門幹部を対象とした14年の見通しに関するアンケート結果をまとめた。米国経済の緩やかな復調や欧州経済の改善の兆し、アジアの堅調なインフラ需要を背景に、海外展開の拡大を志向する企業が多くなっている。有望国にはミャンマー、インドネシア、ベトナムを挙げる回答が多かった。 今後3〜5年の見通しでは、アジアを中心とした新興国で公共・民間の建設需要が底堅く推移し、日系企業の海外移転や生産拠点の増設が進む一方で、受注競争がさらに激化するとの予測が多かった。需要が拡大している日本国内の工事への人的資源集中で、海外要員の確保が難しくなるとの見方を示す回答もあった。14年の市場動向については、国内市場が、アベノミクス効果や東日本大震災の復興、2020年東京五輪関連事業などで堅調に推移する一方、技術者・熟練技能労働者の不足や消費増税後の需要縮小といった不安要素もあるとの見方が強く、海外事業の拡大を目指す姿勢が引き続き鮮明になっている。」(『建設工業新聞』2014.02.12)
●「上場大手ゼネコン4社の13年4〜12月期決算が12日、出そろった。4月の消費増税を控えた駆け込み需要で受注が大幅に増加した13年4〜9月期の流れを受け、各社の単体受注高は高水準を維持。清水建設は1兆円の大台に乗せた。資材価格や労務費の高騰が続いている中、各社とも採算重視の受注方針を徹底している。14年3月期の見通しは、大成建設を除く3社が前期を上回る受注高を予想している。国内の建設市場が回復基調にある中、大手4社の受注高は消費増税の駆け込み需要もあり、高水準で推移している。13年10〜12月の受注動向は前年同期に対し建築が減少、土木が増加という傾向が色濃く出たものの、13年4〜12月期で見ると前年同期を大きく超える実績を残した。…工事量の増加に伴い、業界全体に広がっている資材価格や労務費の高騰については、各社とも影響を受けているようだ。…14年3月期の受注高は、清水建設が1兆2000億円台、大林組と鹿島が1兆1000億円台、大成建設は1兆円台をそれぞれ見込む。」(『建設工業新聞』2014.02.13)
●「大手不動産5社の2013年4〜12月期決算が13日出そろった。住友不動産が同日発表した連結決算は、営業利益が1229億円と前年同期に比べて11%増えた。マンション販売が好調だったほか中古物件の仲介事業も伸びた。三井不動産、三菱地所など4社もそろって営業増益を確保した。」(『日本経済新聞』2014.02.14)
●「大手・準大手ゼネコン22社の2014年3月期第3四半期累計(2012年4−12月)単体決算が13日までに出そろった。大手4社の受注高合計は3兆6684億円、準大手は3兆4168億円となり、期初の通期受注予想をベースとした達成率は大手4社が88.2%、安藤ハザマを除く準大手17社が93.8%となっている。工事粗利率は、大手4社が軒並み減少する一方、準大手は減少が2社にとどまった。達成率の内訳は、大手4社の土木が85.4%、建築が88.9%。準大手17社の土木が86.1%、建築が97.1%となっている。受注高は、合併のため前年同期比での比較ができない安藤ハザマを除き、21社が増加。うち、五洋建設の77.4%増を筆頭に、20社が2桁増加した。土木、建築とも大半の会社が前年同期の実績を上回っている。準大手の受注高をみると、消費増税の影響などもあり、特に建築で高い伸びを示している企業が目立つ。…工事粗利率は大手4社が減少する一方、準大手は三井住友建設、東亜建設工業を除く全社が改善した。改善幅が大きい淺沼組は『不採算工事がほぼ一巡し、利益重視の受注に切り替えた』結果、工事粗利率が大きく改善している。」(『建設通信新聞』2014.02.14)
●「生コンクリート(生コン)の原料になるセメントの運搬船などの手当てが綱渡りだ。国内の建設需要は中長期的に減少傾向が続き輸送能力も低下。そこに東北の震災復興や全国的なマンション着工の増加が重なり不足感が強い。輸送力を増強する取り組みも始まったが、長期的な需要拡大が見込みにくいため思い切った投資に踏み切れない。…各社は公共工事や住宅着工の減少で業容を縮小してきた。運搬船も20年ほど前に比べ4割減少した。一方で最近のセメント出荷量は12カ月連続で前年を上回り好調が続く。生コンに混ぜる砂も運搬船が足りない。首都圏の主な供給地である干葉県の千葉県内航海運組合(木更津市)では組合員の船の合計が約20年前に比べ6割減った。山から採掘する砂利を運ぶダンプカーは関東の供給地の栃木県を中心に不足気味だ。」(『日本経済新聞』2014.02.15)

まちづくり・住宅・不動産・環境

●「東京都文京区は2014年度から、新たな空き家対策を導入する。維持管理がされず危険な状態となっている空き家について、所有者の同意を得て無償で取り壊し、跡地を区が無償で借り受ける。所有者にとっては区が借りることで固定資産税がかからなくなるため、区は解体が進みやすくなるとみている。こうした制度は全国的にも珍しい。…文京区内の空き家は180軒ほど。解体後の更地を一定期間公共目的で利用する。解体せずにそのまま使える空き家は、地元のNPOなどに貸し出して利用してもらう。」(『日本経済新聞』2014.02.05)
●「国土交通省が今国会に提出するマンション建て替え円滑化法改正案の概要が4日、明らかになった。耐震性が不足する老朽マンションの建て替えを進めやすくするため、建物とその敷地をデベロッパーに一括売却することを所有者の5分の4の同意で決められる制度を創設するのが柱。建て替えによる耐震性の確保で市街地環境の整備・改善に役立つと認められる場合には容積率制限を緩和する特例措置も設ける。」(『建設工業新聞』2014.02.05)
●「国土交通省は昨年末、事業者団体を通じた適正な住宅リフォーム事業推進に関する検討会(座長=深尾精一・首都大学東京名誉教授)を設置。12月24日、第1回検討会を開催した。多様化する住宅リフォーム事業の特徴を踏まえて、消費者保護、適正なリフォーム工事の推進といった観点から、リフォーム事業者団体とその会員が取り組むべき事項を検討。最終的には、消費者が安心してリフォーム工事を依頗できる市場環境の整備を目指す。現在のリフォーム事業の担い手は、工務店や設備・建材メーカーが中心だが、近年はハウスメーカー系や家電量販店やホームセンターの事業高が増加。工事内容や技術の高度化・多様化が進んでおり、事業者にとっては技術や人材の確保・育成が課題となっている。」(『日本住宅新聞』2014.02.05)
●「規制型から誘導型へ――。本格的な人口減少時代の到来を前に、地方都市では市街地の低密度化が懸念されている。地域の活性化は長年にわたる懸案事項で、これまでにもさまざまな施策が打ち出されてきたものの、シャッター通りと化した商店街は全国各地に依然存在し、課題解決に至ったとは言えないのが実情だ。…全国を1平方キロメッシュで区分して居住地域を見た場合、2050年には居住人口が05年比で半分になる地点が66%に達し、20%は無居住化するという予測データもある。そこで、国土交通省がこれからの都市像として描くのが『多極ネットワーク型コンパクトシティー』だ。一定のエリア内に住宅や医療・福祉、子育て支援、商業施設などが集積したまちの拠点を複数つくり、それらをバスや鉄道などの公共交通網でつなぐ。」(『建設通信新聞』2014.02.12)
●「少子高齢化による人口減少への対策として、各地で移住促進・支援の動きが広がっているが、その中でも住まいに関する支援策として、空き家バンクを設置する自治体が増えている。住宅の所有者と、住まいを探す移住希望者を結びつける空き家バンクは、増加する空き家対策としての効果も期待されており、空き家バンクを設置する自治体は今後も増加すると思われる。…しかし、空き家バンクを設置しても、その活用はあまり進んでいないようだ。空き家バンクを自ら運営する267市町村のうち、約7割は23年度の成約件数が5件以下。0件の自治体も3割近い。運営状況についても、約6割が登録件数が『とても不足している』と回答。登録地域や利用者ニーズへの対応力も、不足していると認識するところが多い。具体的に抱えている課題をみると、登録件数が少ない理由として『地域内の空き家の状況把握が不十分』『地域内に空き家はあるが、提供に応じない所有者もいる』などの理由が多い。その他にも認知度が低く協力が得られないことなども、登録数の少なさにつながる要因として挙がっている。また、入居にあたり水回りなどの改善・改修が必要な物件が多いことも問題になっている。」(『日本住宅新聞』2014.02.15)

その他

●ドイツのナーレス労働社会相は1月29日、連邦議会で労働社会政策の施政方針演説を行い、年金支給年齢をこれまでの67歳から63歳に引き下げることを含む年金改革を正式提案した。欧州各国では緊縮財政のおり、年金支給年齢引き上げを実施する国が続出しており、大国ドイツの受給年齢引き下げ改革は波紋を広げそうだ。…財政的には好転しているドイツだが、年金改革にかかる予算は、2030年までに1600億ユーロ(約22兆4000億円)。ハンブルク経済研究所(HWWI)は、少子高齢化が進むドイツで将来の世代に負担をかけるものだと批判しており、年金改革案はなお論議を呼んでいる。(『しんぶん赤旗』2014.02.02より抜粋。)