情勢の特徴 - 2017年2月前半

経済・財政 行政・公共事業・民営化 労働・福祉 建設産業・経営 まちづくり・住宅・不動産・環境 その他

経済・財政

●「経済産業省は、下請中小企業の取引条件改善や賃上げを目的に改正した下請代金支払遅延等防止法(下請法)の運用基準、下請中小企業振興法(下請振興法)に基づく振興基準、下請代金支払手段通知(手形通知)の内容と、サプライチェーン(供給網)全体での取引適正化と付加価値向上に向けた業界団体の自主行動計画の取り組みを浸透、徹底するためのフォローアップ体制を強化する。下請中小企業への聞き取りを2017年度から年間1000社以上にするため、消費税転嫁対策調査官(転嫁Gメン)の業務範囲を拡充し、全国で400人を超える転嫁Gメンのうち、50人程度を下請対策中心の取引調査員(下請Gメン)として配置する。訪問調査で得られた情報を活用し、下請中小企業が円滑に取引代金を回収できる環境を整備し、下請中小企業の賃上げにつなげる。」(『建設通信新聞』2017.02.02)
●「東日本大震災で甚大な被害が生じた被災3県の17年度当初予算案が10日までに出そろった。復興関連事業への配分額が岩手県は24.0%減の3043億円、宮城県は21.1%減の3814億円、福島県は15.7%減の8750億円と、いずれも前年度を2割程度下回る規模となった。特に岩手県は下げ幅が大きい。各県で復興事業が終盤戦を迎える中、事業の主軸がハードの復旧から、防災対応強化などの復興後を見据えた施策にシフトする傾向が強まった。」(『建設工業新聞』2017.02.14)

行政・公共事業・民営化

●「国土交通省は熊本地震の被災地で今後発注が本格化する公共建築工事の施工確保対策として、営繕積算方式活用マニュアルの『熊本被災地版』を作成した。小規模な改修工事が多いなぜ復旧工事の特徴ごとに対応策を整理。実勢価格や現場実態を反映した適正な予定価格の設定などに役立ててもらう。1月31日付で熊本県の市町村に送付。説明会や個別相談を通じて普及促進を図る。」(『建設工業新聞』2017.02.01)
●「首都圏では近年、官民連携事業(PFI・PPP)の対象施設が広がる傾向にある。廃棄物処理施設や学校給食センターの整備・運営事業などこれまで導入実績があったものに加え、大型のスポーツ施設や公共施設の再編・更新や、財政規模の小さい自治体が地域振興拠点を整備する事業など新たな分野にも導入されるケースが出てきた。スポーツ施設への導入を計画しているのは茨城県神栖市や栃木県。神栖市は『神栖中央公園防災アリーナ』の整備・運営事業にBTO方式によるPFIを採用。老朽化した市民体育館の代替施設として神栖中央公園内の敷地に防災機能を持つアリーナを整備する。昨年、整備・運営事業者を清水建設を代表者とする特別目的会社(SPC)『神栖防災アリーナ』に決定。5月の着工、19年3月末の完成を目指す。…栃木県は、宇都宮市西川田地区にある県総合運動公園周辺にスポーツ施設を集約する『総合スポーツゾーン整備事業』のうち東エリア整備運営事業にBTO方式のPFIを導入。新体育館や屋内運動場を整備する。昨年12月、日立キャピタルグループを事業者に決定した。…公共施設の再編・更新関係では、千葉県習志野市がPFIを導入して京成線京成大久保駅南側の中央公園から1キロ圏内の公共施設を統合・再編する『大久保地区公共再生事業』を計画。事業者をスターツグループに決定した。…埼玉県三郷市は、PFI法に準拠した官民連携事業として『三郷中央地区交流施設整備等』事業を実施。市有地に定期借地権を設定し、民間事業者が公共施設と宿泊施設からなる複合施設を整備・運営する。…文化施設では日本芸術文化振興会が『国立劇場』(東京都千代田区)の大規模改修・増築事業にPFI(DBO〔設計・建設・運営〕方式)を導入する方針を固め、9月に事業者公募を始める。地域振興施設では千葉県睦沢町が、町の中心部に道の駅と住宅を一体的に整備する『スマートウェルネスタウン拠点形成事業』にPFI方式を導入。…廃棄物処理施設の整備・運営事業では、栃木県が『馬頭最終処分場整備運営事業』の事業者を6月に決定する。千葉県銚子、旭、匝瑳の3市で構成する東総地区広域市町村圏事務組合は銚子市内に建設する『広域ごみ処置施設』の入札を4月に公告する。東京都立川市も新清掃工場にPFI(DBO方式)を導入し、17年度に事業者を公募する。」(『建設工業新聞』2017.02.01)
●「埼玉県は、2016年度版の『埼玉県総合評価方式に係るアンケート』の実施結果を公表した。新規に評価してもらいたい項目に、『シニア世代の継続雇用』が30.2%、『新卒者の雇用実績』が16%、『多様な働き方実践企業認定(ウーマノミクス)』が13%と、企業の雇用施策に関連した評価が多数を占めた。16年度から試行導入した『特定課題対策パッケージ型』については『若手育成や地域貢献など、会社の取り組みや業績がより評価してもらえてうれしい』などの前向きな声が41.6%と約4割あった一方で、22.8%と約2割の企業が『メリットは感じられなかった』と回答した。」(『建設通信新聞』2017.02.03)
●「国土交通省は、予定価格の積算に用いる『公共工事設計労務単価』を見直す。新単価は3月1日以降に契約締結する案件から適用を開始する。1月31日に成立した2016年度第3次補正予算の関連事業への適用を念頭に改定のタイミングを前倒す。改定の内容は、今月中旬をめどに公表する見通し。通常は4月1日から適用する新単価の前倒し改定は、14年2月、15年2月、16年2月の改定に続き、4年連続となる。労働市場の実勢価格を適切かつ迅速に反映することで、公共工事の円滑な執行に万全を期す。」(『建設通信新聞』2017.02.06)
●「政府は18年度から、地方自治体の上下水道事業にコンセッション(公共施設等運営権)方式を普及させるための特例措置を設ける。自治体が民間事業者から受け取る運営権対価を利用し、上下水道事業の財源として発行した地方債(公営企業債)の元本を一括繰り上げ返済すれば、国に本来支払うはずだった利息を返済済み分を除いて最大全額免除する。特例措置を規定するPFI法改正案を来年の通常国会に提出する。政府は昨年6月に閣議決定した成長戦略『日本再興戦略2016』で、上下水道事業へのコンセッションの導入促進を打ち出しており、今回の特例措置はその具体策の一つとなる。」(『建設工業新聞』2017.02.06)
●「国土交通省は17年度から、比較的大規模な官庁営繕事業と国管理空港運営等事業を対象に、PPP・PFIの導入を原則として必ず検討するようにする。対象は、建設・改修・製造費を含む総事業費10億円以上または運営だけで単年度1億円以上かかる事業。事業の構想・計画立案段階で行う予算の新規事業採択時評価の実施前に必ず検討するようにする。」(『建設工業新聞』2017.02.08)
●「政府が成長戦略として推進する公共事業へのPPP・PFI普及策で、人口20万人以上の地方自治体(181団体)に求めている事業構想・計画立案時の優先導入検討の評価基準に当たるルール作りが進んできた。内閣府と総務省が合同で初めてまとめた実態調査(昨年9月末時点)の結果によると、今年3月末までに86.2%の156団体がルールを作る見通しだ。PPP・PFIの優先導入検討は、政府が人口20万人以上の自治体に対し、建築物やプラント、利用料金を徴収する上下水道などの公共施設の整備事業を対象に、建設費を含む総事業費が10億円以上か、運営だけで単年度1億円以上かかる事業の基本構想・計画の立案時に原則的に行うことを求めている。併せて、3月末までに優先導入検討時に採用するルール『PPP・PFI優先的検討規定』を作ることも求めている。ルールには導入の可否を判断する際の明確な評価基準などを盛り込んでもらう。」(『建設工業新聞』2017.02.09)
●「国土交通省は、3月から適用する新たな公共工事設計労務単価(新労務単価)の決定に合わせて、建設業105団体に対して、技能労働者への適切な賃金水準の確保を要請した。 適正な請負代金での下請契約の締結や、技能労働者への適切な水準での賃金の支払いなど、公共工事品質確保促進法に規定する受注者の責務を改めて周知。技能労働者の処遇改善へ、下請業者に自ら雇用する技能労働者の賃金水準の引き上げを求めた。要請通知は10日付で発出した。」(『建設通信新聞』2017.02.14)

労働・福祉

●「厚生労働省が1月27日にまとめた2016年10月末時点の外国人雇用状況によると、国内の外国人労働者数は前年同月末比19.4%増の108万3769人だった。ベトナムが5割増となるなどアジアが伸び、初めて100万人を突破した。外国人を雇用する事業所数も過去最高で、13.5%増の17万2798カ所だった。このうち建設業の外国人労働者数は40.9%増の4万1104人。事業所数も32.4%増の1万2911カ所と、ほかの産業と比べ建設業の伸びが目立つ。厚労省によると、雇用情勢が改善する中、技能実習生や留学生、専門的な知識・技術を持つ高度外国人材の受け入れが進んだという。」(『建設通信新聞』2017.02.01)
●「4月から社会保険未加入者の現場からの排除が始まることを見据え、東京都内の鉄筋専門工事業者の間で、職人の応援単価に戸惑いの声が高まっている。現状の応援単価に社会保険の負担分が含まれていないからだ。応援は、鉄筋だけでなく、型枠など専門工事業の各工種でも全国的・一般的に利用されており、鉄筋工事業以外の各工種も同様の不安を抱えているとみられ、今後、職人の融通のあり方に議論のスポットが当たりそうだ。…都内の鉄筋業者は、4月からの社会保険未加入者排除に向け、元請けへの標準見積書の提出や社員化、2次下請けの法人化による社会保険加入を進めてきた。このため、契約単価については、法定福利費を加える形で単価が引き上がっているケースが増えている。ただ、応援単価については、全国的にも法定福利費負担分が含まれないのが一般的だ。都内のある業者は『応援に行っても良いけど、いまの応援単価では加入した人にとって厳しい』と話す。単価が低いままでは社会保険加入者を応援に向かわせるメリットがなくなり、法定福利費を加えた単価にすれば受け入れ側の支払いが厳しくなる。東京都鉄筋業協同組合の幹部は、『本当に忙しくて応援を他社に頼んだ時と、仕事がないから職人を使ってほしいと頼まれて応援を引き受けた時は、単価が違うはずだ。また、ベテランを出すか、若手を出すかによっても能力の違いで単価が異なるべきだ。この問題を解決しないままでは、応援単価が上がるとは思えない』と状況を説明する。そもそも『応援』は、請負契約を結ばなければ労働者派遣法に抵触する恐れがあり、この存在のグレーさが応援単価に法定の福利費を加算することを難しくしている。半面、それが建設産業を円滑に動かす一機能としての役割を果たしているのも実態だ。このため、4月からの未加入者排除を機に、合法的に職人を融通できるよう厚生労働省の『建設業務労働者就業機会確保事業』の認定を受けようとする動きもある。認定は困難な道のりとなっているものの、実態にあわせた法制度の整備が進めば、少子高齢化によって職人数が減っても、『応援』による職人の円滑な流動によって繁閑の差を調整する機能が有効に働き、担い手不足というあい路に一筋の光明を見いだせる可能性が出てくる。」(『建設通信新聞』2017.02.02)
●「建設業に従事する技能労働者数のうち29歳以下の若年層が昨年、37.1万人と前の年と比べて1.4万人増えたことが、総務省が1月31日に発表した労働力調査で明らかになった。技能労働者の総数は326万人と前年よりも5万人減る中で若年層が増加。公共工事設計労務単価の引き上げや社会保険未加入対策など、若い世代が入職条件にする賃金や雇用の安定に関する取り組みが奏功したとみられる。総務省が毎月発表している労働力調査のデータを、国土交通省が建設業に特化して独自に分析。昨年12月の調査結果が発表されたのを受け、年平均の推移をまとめた。」(『建設工業新聞』2017.02.02)
●「ゼネコンの新卒採用の拡大が続いている。日刊建設工業新聞社が主要33社を対象に実施したアンケートによると、今春(17年4月)の新卒採用人数が前年を上回ったのは21社。来春(18年4月)の採用計画人数を回答した30社も大半が今春と同規模の採用数を確保する方針を打ち出している。33社が今春採用する新卒者は最大で合計3486人と16年より83人多く、6年連続の増加となる。うち技術職が2944人と全体の84%を占める。来春採用は、計画を人数で回答した30社の合計で3062人。『前年並み』と回答した企業以外の2社が、仮に前年と同規模の採用を行った場合、33社の合計は今春を40人程度上回ることになりそうだ。」(『建設工業新聞』2017.02.03)
●「全建総連東京都連は、16年賃金調査の結果を明らかにした。職人の賃金のうち『常用』は前年比196円増の1万6240円、平方メートル・トン単価などの『手間請』は2014円増の1万9755円、『一人親方』は205円増の1万9492円となった。増加傾向にあるが、公共工事設計労務単価との差は大きく、過去の水準も下回っているとして、引き続き改善に取り組む。」(『建設工業新聞』2017.02.09)
●「北海道の建設現場で題材に含まれるアスベスト(石綿)を吸い込み、肺がんや中皮腫を発症したとして、元建設労働者や遺族計33人が国とクボタなど建材メーカー41社に計9億6250万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、札幌地裁であった。内野俊夫裁判長は「国は1980年までに防じんマスクの使用を雇用主に通達しなければならなかった」と判断し、国に1億7600万円の賠償を命じた。建材メーカーの責任は否定した。建設現場のアスベスト被害をめぐり、全国6地裁で争われた集団訴訟で最後の判決。国の責任を認めた判決は5件目となった。」(『しんぶん赤旗』2017.02.15より抜粋。)

建設産業・経営

●「国土交通省がまとめた2016年(1-12月)の建築着工統計調査によると、新設住宅着工戸数は前年比6.4%増の96万7237戸となった。2年連続での増加となる。消費増税の駆け込み需要に伴う反動減から持ち直しの傾向がみられている。特に節税対策や金利の低下を背景に好調に推移してきた貸家が全体の着工をけん引した。」(『建設通信新聞』2017.02.01)
●「大手ゼネコン(総合建設会社)の大成建設と鹿島が発表した2016年4~12月期連結決算は営業利益が1000億円超と、両社とも同期間として過去最高だった。年度末に向けたコスト上昇を警戒して17年3月期通期の予想は従来のまま据え置いたが、両社が連結決算の発表前も含めた実質的な最高益とする1990年代前半の水準を上回る可能性が出てきた。売上高は大成建が前年同期比9%減の1兆190億円。鹿島が1%増の1兆2372億円だった。売り上げは明暗を分けたが、両社の利益を押し上げたのは工事の利益率改善。収益力を示す粗利益率は大成建が16%と前年同期比で4ポイント改善し、鹿島は13%と3ポイント上昇した。採算を重視した受注が利益率向上につながっている。建設業界では東京五輪に向けて大型工事が相次ぎ、施工コストを価格へ転嫁しやすい状態が続く。半面、労務費や資材費は想定を下回って推移。採算が向上している。売り上げの先行指標である手持ち工事高も過去最高水準だ。16年12月末時点(単独ベース)では大成建設が2兆1216億円、鹿島が1兆8517億円の受注残を抱える。20年の東京五輪に向けた建設需要が本格化するなか、利益率を維持しながら工事を消化できるかが今後の焦点となる。」(『日本経済新聞』2017.02.09)
●「大和ハウス工業が9日発表した2016年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比19%増の1421億円と同期間として最高になった。物流施設や商業施設が伸びた。19年3月期の純利益目標を1800億円とする中期経営計画は、初年度の17年3月期に達成する可能性が高くなった。…けん引役は物流を中心とする事業施設事業だ。部門営業利益は599億円と29%増えた。電子商取引の拡大で都心近郊の倉庫需要が高まっており、大型化も進んだ。」(『日本経済新聞』2017.02.10)
●「主要ゼネコン26社の16年4~12月期決算が14日までに出そろった。業績の先行指標となる受注高(単体ベース)は16社が前年同期より増加。7社が通期見通しを上方修正した。通期予想に対する達成率も半数以上が7割を超えた。公共工事、民間工事とも建設需要は堅調で、工事採算の改善も続くなど、ゼネコンにとっては好調な事業環境が続いている。受注高は10社が前年同期を下回ったが、このうち通期見通しを公表していない1社を除き8社は適期の受注予想を前年度より引き下げており、達成率もピーエス三菱が8割を超えるなど大半が7割近くに達している。達成率が約5割の東急建設は『1~3月に民間建築で受注を見込める大型案件が複数ある』としているほか、約6割の三井住友建も、今年に入り250億円で落札した『新名神高速道路淀川橋工事』などがあることから通期予想を上方修正するなど、各社とも想定の範囲内と見ている。」(『建設工業新聞』2017.02.15)

まちづくり・住宅・不動産・環境

●「東京都は1日、都庁第一本庁舎で第6回都政改革本部会議を開いた。ワイズ・スペンディング(税金の有効活用)の観点から調達・入札制度の適正化を検討している内部統制プロジェクトチーム(PT)の特別顧問団が『豊洲新市場整備費膨張をめぐる問題』をテーマに報告し、宇田左近特別顧問(ビジネス・ブレークスルー大副学長)は『第1回不調以降の予定価格の見直し、高い1者入札・随意契約比率による価格の高止まりが最大の整備費膨張要因』と指摘。その経緯から『あらためて入札制度、その運用に重大な欠陥が存在する可能性が示唆され、さらなる検討が求められる』との見解を示した。豊洲新市場の整備費全体に占める建設費の割合は、2011年段階の約25%から、15年段階に約47%に拡大しており、特別顧問団は、その拡大が2段階で起きたと報告。第1段階は、11年から13年初頭で、そもそもの施設計画の甘さ、その後の加工パッケージ棟などの取り組みにより、990億円から1532億円に拡大。第2段階は13年初頭から現時点で、主要3棟の入札不調後、予定価格の1.6倍の引き上げ、それに伴う予定価格事前公表下の1者入札による落札価格の高止まりなどにより、1532億円から2574億円に拡大したと説いた。」(『建設通信新聞』2017.02.02)
●「政府は3日、空き家を高齢者や子育て世帯向け賃貸住宅よして登録する制度創設と、こうした住宅の改修に対する支援を盛り込んだ『住宅セーフティーネット法』の改正案を閣議決定した。国土交通省は成立後、今秋にも制度を始める。人口減で公営住宅の増加が見込めない中、単身の高齢者や、所得面で広い家に住めない子育て世帯などを支援する。国父省は2020年度までに17万5千戸の登録を目指す。」(『日本経済新聞』2017.02.03)
●「地下空間の利活用における安全技術の確立へ、国土交通省の有識者会議の検討がスタートを切った。焦点となるのは、目に見えない地盤や地下水の状況を的確に把握する『情報の共有化』だ。収集した情報を活用して地下工事における『安全技術』を確立するには、公共が持つボーリングデータや施工時の情報だけでなく、民間が所有するデータをいかに集めるかといった点がポイントになりそうだ。6日に社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会の技術部会『地下空間の利活用に関する安全技術の確立に関する小委員会』 (委員長・大西有三関西大環境都市工学部客員教授、京都大名誉教授)を開催。今後の議論の方向性を提示した。論点となるのは、『地下工事の安全技術の確立』『ライフライン等の埋設工事における安全対策』『地下空間における適切な維持管理への誘導・連携』『地下空間に関わる諸課題への対応』の4点。特に官民が所有する地盤・地下水等に関する情報の共有化や、その情報を活用した計画・設計・施工の各段階における地盤リスクのアセスメント(影響評価)の実施が焦点になりそうだ。」(『建設通信新聞』2017.02.08)
●「国土交通省は、中古住宅の流通市場の活性化策として普及を目指す建物状況調査(インスぺクション)の『技術者講習制度』を創設した。調査の質の確保・向上を目的として、実際に調査を行う建築士に、国の登録を受けた実施機関が行う講習を修了すれば、国のお墨付きとなる修了証明害を交付する。講習実施機関の登録申請は住宅局住宅生産課住宅瑕疵担保対策室で随時受け付ける。講習を全国的に毎年度行うことが登録申請の主な要件となる。登録講習機関には、売り主・貸し主・買い主に対する講習修了者の情報提供や相談窓口の機能も求める。」(『建設工業新聞』2017.02.15)

その他