情勢の特徴 - 2020年4月後半

経済・財政 行政・公共事業・民営化 労働・福祉 建設産業・経営 まちづくり・住宅・不動産・環境 その他

経済・財政

●「安倍晋三首相は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言の対象を全国に広げると表明した。都市部から地方への人の移動などで感染が全国にまん延する恐れがあるためだ。既に宣言の対象にしていた東京など7都府県と同様、期間は5月6日まで。全国の知事が法的根拠に基づき外出月粛などを要請できる。国を挙げて感染拡大防止に取り組む。」(『日本経済新聞』2020.04.17)
●「政府・与党は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国民1人あたり10万円を給付することを決めた。所得制限は設けない。緊急経済対策を含む2020年度補正予算案を組み替え、減収世帯に30万円を支給する措置は撤回する。一律10万円給付は12兆円超の財源が必要になる見通しだ。」(『日本経済新聞』2020.04.17)
●「新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受け建設工事の元請事業者が相次ぎ現場閉所に踏み切る中、政府は緊急経済対策で下請事業者の雇用維持と事業継続を支援する。2020年度補正予算案に雇用調整助成金の拡充や、一人親方を含む個人事業主を対象とした給付金制度の創設、納税猶予の特例などを取り込んだ。補正予算を早期に成立させ、下請や技能者の資金繰りの円滑化などを支援する。7日に閣議決定した緊急経済対策の事業規模は108.2兆円と過去最大となる。事業を支える財政支出は39.5兆円。中小・小規模事業者への金融支援や、感染症拡大の収束後を見据えた経済活動の回復策を盛った。対策の財源となる補正予算案の追加歳出は過去最高額の18.6兆円に上る。企業の雇用維持と事業継続は対策の柱の一つ。建設工事の中断が広がる中、経営基盤が脆弱な下請や、日給月給で働く技能労働者を支えるメニューが用意されている。資金繰り対策として、事業継続に困っている中堅・中小企業や小規模事業者、一人親方を含む個人事業主などを対象に『持続化給付金』を創設する。新型コロナの影響で売り上げが前年同月と比べ50%以上減少したことを条件に、法人1社当たり最大200万円(個人事業者など100万円)を給付する。ただし、昨年1年間の売上高から減少分(総売上高-前年同月比50%減の月の売り上げ×12カ月)が上限となる。支給期間は20年1~12月のうち、前年同月比50%減となった月を申請者が選択できる。…雇用調整助成金を上乗せする特例措置をさらに拡充。緊急対応期間(4月1日~6月30日)は助成率を中小企業で5分の4(通常3分の2)、大企業で3分の2(2分の1)に引き上げる。さらに解雇せず雇用を維持した場合、中小企業は10分の9、大企業は4分の3にする。雇用保険の被保険者ではない非正規雇用の労働者も対象とする。」(『建設工業新聞』2020.04.20)
●「新型コロナウイルスの感染拡大で雇用不安が高まる中、世界の機関投資家が企業に従業員を守るように求め始めた。運用額約5800兆円の団体は、企業に解雇を避けるよう求め、配当減を容認する姿勢を打ち出した。投資家が連携し、製薬企業へ開発などでの協調を促す動きも出る。短期的な利益追求より、社会課題に向き合う方が長期的な成長につながると株主の考えが変わってきた。企業が株主のために利益を追求することで、社会全体でみれば経済成長が促され、働き手も豊かになれるというのが資本主義の利点とみられてきた。しかし金融危機時には米企業を中心に従業員の削減で利益や資金を確保し、株主への配当や自社株買いを優先した。格差拡大で社会が分断したと批判も出て、短期的な株主利益への偏りが見直されてきている。新型コロナによる雇用危機では能力のある従業員を失う方が、長期的に競争力が落ちるとの考えが投資家の間に広がる。世界45カ国以上の年金基金や運用会社からなる国際コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(ICGN)は23日、従業員の解雇を避けるべきだとの企業向け書簡を公開した。運用額は54兆ドル規模で影響力は大きい。配当や役員報酬は、従業員や取引先に配慮すべきだと、配当減を容認する姿勢を初めて示した。…雇用以外にも、機関投資家が社会的な課題に目を向けていることが表れているのが、製薬企業に対する姿勢だ。人類共通の敵である新型コロナに立ち向かうために、競争ではなく協業するよう呼びかけている。」(『日本経済新聞』2020.04.27)

行政・公共事業・民営化

●「国土交通省は、建設キャリアアップシステムの効果検証を行う直轄モデル工事に参加している元請け、下請け、技能者、発注者に対して行ったアンケートの結果をまとめた。元請企業からはシステムの簡易化など具体的な改善要望が上がったほか、今後の普及が効果向上につながるとの意見が寄せられた。一方、技能者については、効果、課題ともに認識が低く、周知や理解促進に取り組む必要があることが浮き彫りになった。…発注者は、効果・課題を感じると回答した割合が過半数を占めた。ただし、施工体制の確認や現場の進捗状況、作業員の経歴など、発注者がシステムを有効に活用できる状況を想定した上での効果を期待する声がほとんどだった。課題は個人情報の取り扱いや、登録情報の信頼性などに対する意見が上がっている。今回のモデル工事に従事した下請企業と技能者の建設キャリアアップシステムヘの平均登録率(19年12月-20年2月)は、下請企業が75%、技能者が69%だった。モデル工事の結果を基に、20年度から試行開始する『CCUS義務化モデル工事』と『CCUS活用推奨モデル工事』の目標を設定。工事中の平均事業者登録率90%、平均技能者登録率80%などを工事成績評定での加点の基準に位置付けている。」(『建設通信新聞』2020.04.16)
●「国土交通省は17日、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の対象が全都道府県に拡大されたことに伴う工事などの対応を決定し、建設業団体に通知した。公共工事については政府方針に緊急事態宣言下でも継続が必要な事業と位置付けられていることを明記。その上で、事業継続に当たっては感染拡大の防止・従事者の健康管理を徹底するとともに、新型コロナウイルスの影響による一時中止や工期の変更は『不可抗力』として受発注者間(元下間)での協議を経て適切な措置を行うよう要請した。政府の基本的対処方針では、公共工事のほか、インフラ運営関係(電気、ガス、上下水道)、家庭用品のメンテナンス関係(配管工・電気技師)などは継続が求められる事業に位置付けられている。新型コロナウイルスの影響で一時中止などの措置を取る場合には、受発注者間、元下間いずれもの場合も増加費用について、協議の上、決定することとしている。工事継続に当たっては、感染拡大の防止対策の徹底を要請。『密閉』『密集』『密接』のいわゆる3密を極力回避するため、建設現場における朝礼・点呼、現場事務所などでの打ち合わせ、着替え、食事、休憩などで一定の距離を保つことや換気の励行に万全を期すよう求めた。」(『建設通信新聞』2020.04.20)
●「国土交通省は24日、国・自治体のインフラ情報や全国の地盤情報を地図上で検索・閲覧できる『国土交通データプラットフォーム1.0』の一般公開を開始した。国土に関するさまざまなデータや技術を連携することによる、新たな価値創造に向けた第一歩を踏み出した。今回の公開を契機として、システムの改善やルール整備、国交省以外との連携などを加速させ、2022年度末に国土、経済、自然現象に関するデータを連携した統合的なプラットフォームの構築を実現する。」(『建設通信新聞』2020.04.27)

労働・福祉

●「法務省は受け入れ企業で実習継続が困難になった外国人技能実習生が国内で雇用継続できる特例措置を設ける。これまで同じ分野の業種の間でしか転職できなかったが、特例で異業種への転職ができるようにする。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮した。」(『日本経済新聞』2020.04.17)
●コロナ禍を口実にタクシー会社ロイヤルリムジンが600人に退職強要を行っている問題に関して、国土交通省が全国ハイヤー・タクシー連合会長あてに、雇用調整助成金を活用して雇用を維持するよう事務連絡を発出し、解雇が「従業員にメリットがある」というロイヤルリムジン社長の発言について「正しくない」と指摘したことが17日までに分かった。…解雇で失業給付を受けた方が従業員にとってメリットがあるとの報道に反論。失業給付は個々の労働者の賃金によって変動するうえ、社会保険料や将来受給できる年金額減少などデメリットもあるとしている。(『しんぶん赤旗』2020.04.18より抜粋。)
●「建設産業専門団体連合会は、専門工事企業における週休2日制など働き方改革に関する取り組み状況の調査結果をまとめた。週休2日制の設定や実際の休日取得の状況は前年調査に比べ、一定の改善傾向がみられた。ただ、働き方改革の実現に向けては、工期や労働者の収入面での課題を指摘する声は根強く、民間発注者や元請けの理解なくしては、さらなる取り組みの進展は難しいとの意見が多かった。…就業規則などでの休日設定の状況は、週休2日制や完全土日休みを含む『4週8休以上』の割合は、前年調査に比べて6ポイント上昇し、23.4%となった。反対に『日曜のみ』の割合は3ポイント低下しており、休日設定を増やす傾向がみて取れる。従業員規模別にみると、従業員数が増えるほど設定する休日が増える傾向にある。従業員数100人未満の各階層では『4週6休以下』がいずれも過半数を占めたが、『100人-299人』では42%、『300人以上』では86%が『4週8休以上』を設定している。実際に取得できている休日の割合をみても、休暇取得が進展していることが分かる。『4週8休以上』を取得できている割合は3ポイント上昇して9.8%、『日曜のみ』の割合は5ポイント低下して16.5%となった。計画的な休日の取得については、『取得できるようにしている』の割合が10ポイント上昇し、56.2%となった。『一部取得できるようにしている』『取得できていない』の割合は5ポイント程度ずつ低下し、休日取得の環境改善に取り組んでいることがうかがえる。他方、週休2日制を導入していない企業にその理由を問う設問では、前年調査と同じく『適正な工期が確保できないため』が約7割で最多。次いで、『日給の労働者の収入が減少するため』(42.0%)、『元請企業が休ませてくれないため』(39.4%)も前年調査と同水準で多かった。調査対象のすべての企業に聞いた週休2日制の定着条件は、『適正な工期』(73.5%)と『労務単価のアップ』(68.9%)の回答が多かった。求人など人材確保の観点からは積極的に休日確保に取り組みたい半面、現場の工程や請負金額との折り合いから、一朝一夕には取り組みが進まない現状が浮き彫りとなっている。」(『建設通信新聞』2020.04.21)
●連合総研は14日、新型コロナウイルス感染拡大による影響調査の結果を発表した。調査は4月1~3日、20~60代前半までの労働者4307人が回答。雇用や収入に関わる影響は「大いに影響」「ある程度影響」があわせて37.4%。正社員35.5%に対し、非正規雇用全体で41%、アルバイトでは48.3%と影響が大きくなった。収入減は39.9%。パートで49.8%、アルバイトで56.8%、派遣労働者52.7%になり、正社員も34.6%だった。勤務日数・時間が減ったのは、43.8%。パート59.9%、アルバイト72%、派遣61.8%だった。運輸業や医療・福祉などで勤務日数増加の回答もあった。雇い止め4.1%、解雇1.8%との回答もあった。職場のコロナ対策では、マスク・アルコール消毒配備が55%、せきや発熱のある人への対応37.3%、イベントや集会、会議など中止・自粛33.6%と続いた。仕事面での不安は、給料の減少36.8%、勤め先の経営悪化34.6%、衛生管理27.8%となっている。契約社員、派遣労働者では解雇の不安の割合が高くなっている。(『しんぶん赤旗』2020.04.22より抜粋。)
●「新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、日本建設産業職員労働組合協議会(鈴木誠一議長)が、加盟組合への緊急のアンケートによって、感染リスクに向き合いながら奮闘している建設現場の声を集約。従事者の声を代弁する“議長声明”として、日本建設業連合会などの関係団体や企業・組織に『命と健康を守るための勇気ある対応』を求めている。声明は、工事の一時中断に向けた受発注者における速やかな協議の実施や、やむを得ず継続となる工事での感染防止対策の徹底など計5項目で構成。建設工事が一時中止・延期になった場合の下請企業や職人に対する配慮、海外勤務者に同行している家族への支援、テレワークの推進に向けた環境整備を求めている。とりわけ発注者との協議によって工事の一時中断・閉所に踏み切る建設現場が増えている一方で、事業継続のために感染リスクに立ち向かいながら、稼働を続ける現場も存在している点に着目。関係者に『命と健康を守ること』を最優先にした対応を促す。というのも、既に多くのゼネコンが工事の『一時中断・閉所』という重い経営判断を打ち出しているが、こうした元請企業の方針はあくまでも受注者サイドにおける考えに過ぎないというのも事実。結局のところ、最終的な決定は発注者との協議によって決定するからだ。例えば、工事の中断によって生じる費用負担や工期、協力会社の事業継続や現場に従事する技能者の『日給月給』の問題などクリアすべき課題は少なくない。そうした決して簡単ではない事情が“議長声明”の副題として添えられた『勇気ある対応を求める』という言葉に反映されていると言えそうだ。」(『建設通信新聞』2020.04.24)
●新型コロナウイルス感染拡大による国の緊急事態宣言を受け、ゼネコン各社に工事中止の動きが広がっている。下請けで現場作業を担ってきた自営の職人「一人親方」が仕事を失う事態となり、「生活できない」と悲鳴が上がる。…工事中止はやむを得ないとしても、問題は生活の保障。政府が打ち出す給付金も詳細は未定だ。「ただ『休んでください。大型連休明けに戻って来てください』だけでは、その間の生活が成り立たない」。建設労働者でつくる東京土建一般労働組合には、男性と同様の不安を訴える声が多数者せられているという。担当者は「ゼネコンは下請けと労働者を使い利益を上げてきた。内部留保を吐き出してでも補償するべきだ」と話す。(『しんぶん赤旗』2020.04.27より抜粋。)
●「新型コロナウイルスの感染拡大による雇用への影響が鮮明になってきた。厚生労働省が28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.39倍で前月から0.06ポイント下がった。2016年9月以来、3年半ぶりの低い水準となった。総務省が同日発表した3月の完全失業率(季節調整値)は2.5%で前月から0.1ポイント悪化した。」(『日本経済新聞』2020.04.28)
●「建設産業専門団体連合会は、技能者の能力評価と処遇に関する2019年度の調査結果を公表した。登録基幹技能者や職長といった技能の熟練に応じて給与水準が高くなっている傾向は前回調査と同様。他方、登録基幹技能者の資格取得後の手当支給など処遇については変化がなかったものの、建設キャリアアップシステムを契機として、『キャリアアップシステムが普及すれば魅力はある』『キャリアアップシステムで“見える化”が進めば、処遇改善を検討しないといけないと思う』といった意見も寄せられている。…各技能者における給与支給額の中央値は、登録基幹技能者が39万9254円、職長が38万0081円、日本人技能者が32万5769円、外国人技能実習生が19万3598円、外国人就労者が27万9500円だった。給与支払いの形態は、月給(固定給)制と日給月給制がおおむね半数ずつ。ただし、『大工』『鉄筋』『塗装』では日給月給制の割合が7-8割と他職種に比べ高くなっている。登録基幹技能者の資格取得後の処遇については、『支給していない』が前回調査と同様に48.7%で最も多い。登録基幹技能者に手当などを支給する元請けについても、全体の約2割にとどまっている構図は変わっていない。」(『建設通信新聞』2020.04.28)
●コロナ禍から建設労働者の命とくらし、仕事を守ろうと28月、建設関係の労働組合が「誰ひとり取り残さない!2020建設アクシヨン」を結成し、東京都内で会見した。参加組合は、東京土建、埼玉土建、神奈川土建、千葉土建、神奈川建設労連、建交労、国土交通労組の7組合。…建設アクションは国・自治体・元請け事業者に対して、感染予防の工程見直しや下請け業者・労働者の生活支援、技能実習生、一人親方への補償や雇用調整助成金拡充、建設国保への支援―を要請するとしている。(『しんぶん赤旗』2020.04.29より抜粋。)

建設産業・経営

●「新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の発令と、その後の感染拡大状況を受け、大手・準大手ゼ、ネコンが『工事中断』の方向に大きく傾き始めている。15日には大林組と戸田建設が施工を中断する基本方針を発表しており、17日にかけて中断の方針を打ち出すゼネコンがさらに増える見通し。新型コロナウイルスの問題は、多数のゼネコンが工事を『中断』するという過去に例のない事態に発展しようとしている。」(『建設通信新聞』2020.04.17)
●「政府による新型コロナウイルスの緊急事態宣言の発令から2週間が経過した。閉所する工事現場が増えつつある中、先行きを危惧する声が専門工事会社から上がっている。生活が厳しくなることを防ぐため、日給月給制で働く技能労働者に仕事を優先的に回す動きが出ている。感染防止のためには閉所が必要との見方がある一方で、緊急事態宣言の期間が延長された場合、現場の再開が遅れ専門工事業を取り巻く事態が深刻化するとの懸念もある。専門工事会社からは『中断期間が何カ月も続くと持ちこたえられない』『長期化が一番恐ろしい』との声が出ている。」(『建設工業新聞』2020.04.22)
●「新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、大手・準大手の全国ゼネコンが工事中断へとかじを切りつつある一方、地域建設業は工事を継続せざるを得ない状況に直面している。資金力を始め、経営資源が潤沢ではない中小建設企業が地域建設業の大半を占める中で、大手などと同じ判断を下せば、たちまち売り上げ面で苦境に立たされ、自社だけでなく、協力業者も巻き込んだ『死活問題』に発展しかねないからだ。地域の守り手としての責務を果たしていく上でも感染防止というリスク管理に努めながら、現場稼働と向き合っている。」(『建設通信新聞』2020.04.24)
●「新型コロナウイルスの感染拡大から専門工事業経営者には先行きへの不安とゼネコンへの不信感は好まるばかりだ。『2、3週間、全現場を止めなければ感染拡大は終息しない』と思う一方で不安と悩みも尽きない。職人の安全確保を優先させるのか、稼働し続ける現場へ職人を行かせるのか。現場閉所になった時の職人の賃金は元請けが支払ってくれるのか。不安と不信の増幅に経営者は苦悩する。」(『建設通信新聞』2020.04.24)
●「建設キャリアアップシステム(CCUS)運営主体の建設業振興基金(振興基金、佐々木基理事長)は、CCUSの専用ホームページ(HP)で登録事業者が検索できる機能の運用を24日午後から開始する。CCUSの目的に賛同し登録した事業者の情報を、発注者らがインターネットで確認できるようになる。地方自治体でCCUSを活用する動きが広がっており、登録事業者の確認に検索機能を役立ててもらう。」(『建設工業新聞』2020.04.24)
●「日本建設業連合会(山内隆司会長)は、会員企業96社を対象とした2019年度累計(19年4月かち20年3月まで)の受注調査の結果を発表した。受注総額は前年度比9.1%減の15兆1409億9700万円。過去20年で最高額に達した前年度(16兆6545億9400万円)には及ばなかったものの、15兆円台で推移している14-17年度と同水準となっている。受注総額の内訳は、国内が10.5%減の14兆3188億6100万円、海外が24.0%増の8221億3600万円。国内は民間が11.8%減の10兆7158億3100万円、官公庁が6.3%減の3兆5641億8200万円、その他が14.8%増の388億4800万円だった。…工事別でみると、建築が12.0%減の10兆4216億9500万円、土木が1.8%減の4兆7193億1700万円と落ち込んだ。」(『建設通信新聞』2020.04.28)

まちづくり・住宅・不動産・環境

●「厚生労働省は、建築物などの解体・改修工事を対象とする新たな石綿ばく露防止対策を固めた。新たな届出制度を設け、一定規模を満たす解体・改修工事の施工者に対し、事前調査の結果などを労働基準監督署へ届け出ることを義務化する。除去作業の規制も強化する。労働安全衛生法に基づく石綿障害予防規則を中心に省令を改正し、夏に公布する予定だ。施行時期は条文によって異なり、早いものは年度内にも始まる可能性がある。…新たな届出制度の対象は、▽80平方メートル以上の建築物解体工事▽100万円以上の特定工作物解体工事▽100万円以上の建築または特定工作物の改修工事――の3つとする。該当する工事の施工者は、石綿含有の有無に関係なく、原則として電子で事前調査結果などを届け出る必要がある。特定工作物は石綿が使用されている可能性が高い工作物とし、反応槽、加熱炉などを位置付ける。工事開始前に作業届を提出することとしているレベル2建材は、義務化しているレベル1建材と同様に計画届の対象とし、除去作業開始14日前までの提出を義務付ける。建築物の事前調査実施者と事前調査における石綿分析実施者は、一定の講習を修了した者またはそれと同等以上の知識・経験を有する者と規定し、要件を明確化する。事前調査実施者に必要な講習は、建築物石綿含有建材調査者講習を想定する。この要件の適用に当たっては、国による講習実施体制の整備期間と知識・技能の習得期間を確保する必要があるため、3年程度の猶予期間を設ける。事前調査結果は現場への備え付けと3年間の保存を義務付ける。除去作業のばく露防止措置も強化する。レベル1、2建材で除去の完了を適切に確認できる能力を有する者が除去完了を確認しなければ、隔離を解くことができないようにする。レベル3建材は、仕上げ塗材を電動工具で除去する場合とケイ酸カルシウム板第1種をやむを得ず破砕する場合、湿潤な状態にして作業場所を隔離することを義務付ける。作業計画に基づく作業実施状況は、写真で記録を作成し、3年間保存することを義務化する。」(『建設通信新聞』2020.04.16)
●「新型コロナウイルスの感染拡大で、不動産会社が強気な価格を設定してきた新築マンション市場が転機に立っている。不動産経済研究所(東京・新宿)が16日発表した2019年度の首都圏の発売戸数は前年度比で2割減り、1992年度以来の27年ぶりの3万戸割れの低水準だった。20年度も3万戸割れとなる公算が大きい。新型コロナの収束時期が見えない中で消費者は慎重姿勢を強めており、不動産会社の戦略が揺らいでいる。不動産経済研究所によると、19年度の首都圏の発売戸数は2万8563戸と前年度から22%落ち込んだ。20年3月は前年同月比36%減の2142戸と急減し、感染予防のためのモデルルーム休止などの影響が出た。同研究所は20年度も3万戸割れの可能性があるとみる。2年連続3万戸割れとなれば91~92年以来だ。発売戸数が減れば価格は下がるのが一般的な市場メカニズムだが、近年は状況が異なる。19年度の平均価格は2%高い6055万円、20年3月単月でも6156万円。00年度以降で最も高い水準だ。不動産会社は土地や資材、人件費の高い時期に建設した物件を抱え、高値で売りたいのが本音。供給を絞り価格を維持しながら、在庫を圧縮している。需要側では富裕層や投資家、共働きで高年収のパワーカップル世帯が市場を支えてきた。先行きについて業界に楽観シナリオはある。…ただ不動産経済研究所の調査では19年1~12月の首都圏の年間総契約戸数は3万1695戸と、2年連続で減少し、92年以来27年ぶりの低水準だった。近年の価格高騰も響き、発売した月に売れた割合を示す契約率は19年度で61%と好不調の目安である70%を4年連続で割っている。需要側は先送りに動く。…都心の高額物件を買い支えていた中国などの投資家も入国制限が続く状況では戻ってきにくい。…08年9月のリーマン・ショックの後に市場は値崩れした。不動産経済研究所によれば、09年度の首都圏の発売戸数は4万戸割れ、平均価格は08年度比4%減の4573万円だった。資金繰りが厳しくなった中小不動産会社が値引き販売で現金化を急ぎ、大手も価格競争に巻き込まれた。中小の相次ぐ破綻で、05年に328社だった社数が09年にほぼ半減したという。当時との遠いもある。首都圏の新築の発売戸数の大手7社の比率は当時の3割が足元は5割近くに上がった。市場の支配力を強め経営体力がある大手は、値崩れを避けるため3年程度ゆっくり販売し、購入の動きが鈍ってもすぐ値下げしない。一部を販売した物件は住民がおり、残りの住戸の価格を下げにくい面もある。一方、三井住友トラスト基礎研究所(東京・港)の菅田修主任研究員の調査によると、まだ発売していない『潜在在庫』は19年末時点で2万1908戸に上る。菅田氏は実体経済が悪化すれば『高額物件を支えていた資産家が減り、実需層の所得も下落する可能性が高い。体力のある不動産会社でも売り切りを優先させるケースが生じる』と分析する。現状は価格の先行きを巡り強気と弱気が交錯する。新型コロナの収束が見えず、『一定の需要はあっても価格を推し量るのは難しい』(三菱地所)との声も漏れる。縮んだ市場で、不動産会社と需要側の神経戦が本格化する。」(『日本経済新聞』2020.04.17)
●「総務省の過疎問題懇談会(座長・宮口侗廸早稲田大名誉教授)は、国への提言をまとめた。過疎地域が有する自然環境、景観、生活文化、ライフスタイルなどの価値、役割は日本全体の発展に重要として、2021年度以降も過疎対策を講じる制度が必要と指摘。今後は、従来の自立促進に加えて持続的に発展させるとの理念を新たに位置付け、より少ない人口で広大な空間を活用する『先進的な少数社会』の構築を目指すべきとしている。過疎地域自立促進特別措置法が21年3月末で適用期限を迎えることを踏まえ、過疎対策のあり方を検討した。新たな過疎対策は、▽地域資源を生かした内発的発展▽条件不利性の改善▽住民の安心な暮らしの確保▽豊かな個性の伸長--の4点を目標に設定する必要性を提示。働く場の創出や再生可能エネルギーの活用、革新的な技術の活用、市町村間の広域連携と都道府県による補完などを施策の視点に示した。」(『建設通信新聞』2020.04.22)
●「国土交通省は、利水ダムを含む既存ダムを洪水調節に活用する政府の方針に基づき、事前放流ガイドラインを策定した。国交省所管ダムと河川法第26条の許可を得て設置された利水ダムを対象に、事前放流を開始する基準や貯水位低下量、最大放流量、中止基準の設定方法など、事前放流の実施に当たって基本的な事項を定めた。事前放流後に水位が回復しなかった場合の対応も盛り込んでいる。」(『建設通信新聞』2020.04.23)
●「物流施設の需要拡大が続いている。不動産サービス大手シービーアールイー(CBRE、東京・千代田)によると、3月末の首都圏の大型物流施設の空室率は0.5%となり、2004年に調査開始以降の最低を更新した。電子商取引(EC)向けを中心に需要は伸び、賃料も上がっている。ただ、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済の悪化で4月以降は足踏みする可能性も残る。首都圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県を中心とする地域)の複数のテナントが使う延べ床面積3万3000平方メートル以上の物流施設170棟を対象に調査を実施。賃貸面積や実質賃料などを集計した。1~3月に首都圏で7棟が完成した。そのうち空きがあるのは1棟のみで、需給が逼迫した状況が続く。野村不動産は『ランドポート青梅Ⅱ』(東京都青梅市)、『同厚木愛川町』(神奈川県愛川町)、『同習志野』(千葉県習志野市)の3棟を竣工。いずれも満室で稼働した。…エリアごとの空室率をみると、19年6月末からゼロだった東京湾岸エリアは2.3%となり、やや空きが出た。一方、国道16号エリアは0.3%で最低となった。都心部から最も外周の圏央道エリアは19年3月末の12.2%から0.6%まで下がり、空室の消化が加速している。需要の増大は賃料の上昇につながっており、特に郊外エリアの伸びが著しい。1~3月に首都圏全体で3.3平方メートルあたり4380円となり、19年10~12月から2.1%上がった。上昇率は過去最大だ。東京湾岸エリアが0.8%高の7190円、外環道エリアは1%高の5030円、国道16号エリアは2.8%高の4350円、圏央道エリアは1.5%高の3430円となった。」(『日本経済新聞』2020.04.29)

その他