情勢の特徴 - 2020年10月後半
●「生活に困っている人の家賃を公費で補助する『住宅確保給付金』の申請が、新型コロナウイルス感染拡大を機に増加し、4~8月で計約10万9千件に上ることが、厚生労働省のまとめで分かった。支給期間は最長で9ヵ月までで、貧困問題に取り組む支援団体からは期間延長を求める声が上がっている。…住居確保給付金はもともと離職や廃業などをした人が対象だったが、新型コロナ感染拡大による会社の休業に伴う収入減など、雇用情勢の急速な悪化を受け、厚労省が4月に要件を緩和。勤務先の休業などやむを得ない事情で収入が減った人も対象に含めたため、申請件数が急激に伸びた。申請が最も多かったのは5月の4万4811件。支給決定は6月の3万4869件が過去最多となった。緊急事態宣言に伴う休業要請が影響したとみられる。7月は申請が1万4023件、8月は9379件と減少傾向にあるが、依然として高水準だ。申請件数のうち支給が決まったのは、4~8月で約88%に当たる約9万6千件。リーマン・ショック後の2010年度の1年分(3万7151件)の約2.6倍に達し、過去最多となっている。」(『日本経済新聞』2020.10.16)
●「財政制度等審議会(財務相の諮問機関、財政審)の2021年度予算編成に向けた動きが加速している。19日には財政審の財政制度分科会歳出改革部会が、『社会資本整備』をテーマに会合を開いた。財政規律を重視する財務省や各委員は、新型コロナウイルス感染拡大対応で、今年度の補正予算後の一般会計歳出額が前年度の101兆円から160兆円超まで急増していることに危機感を募らせる。一方でこれまでの財政当局の論調を踏まえると、人手不足や入札の不調・不落が発生する建設産業の状況について誤解を招く可能性もある。」(『建設通信新聞』2020.10.20)
●「国土交通省と都道府県、政令市で構成する全国営繕主管課長会議は28日、『働き方改革に配慮した公共建築設計業務委託のためのガイドライン』を作成した。公共建築の設計に携わる受注者の働き方改革を後押しするため、発注者として留意すべき事項をまとめている。時間外労働の上限規制の適応対象となっていることや改正公共工事品質確保促進法(品確法)に基づく働き方改革への対応が発注者の責務とされたことを踏まえ、国交省と地方自治体が足並みをそろえて取り組みを推進する。」(『建設通信新聞』2020.10.29)
●「国土交通省は、2021年度にデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを強化する。建設施工分野は、自動化・自律化技術のロードマップを策定し、産学官を挙げて導入に取り組む。ICT施工のさらなる普及に向け、3次元データ作成のノウハウがない中小建設業向けのガイドラインもまとめる。21年度予算の概算要求に関連経費を盛り込んだ。」(『建設通信新聞』2020.10.30)
●「官民で構成する建設キャリアアップシステム(CCUS)運営協議会運営委員会は、東京都内で20日に会合を開き、CCUSの利用促進に向けた当面の取り組み目標を『収支の安定確保が見込める「低位推計」を基本に設定する』ことを了承した。同推計をベースに本年度の取り組みも設定。年間の技能者登録数で28万人(前年度からの累計50万人)の実現を目指す。目標数値を盛り込んだ本年度事業・収支計画案も協議会総会に事業計画案などを諮る。低位推計は累計の技能者登録150万人、事業者登録16万社、タッチ数1.2億回の実現を前提に試算した。事業者登録数は22年度に110万人、150万人を25年度に達すると想定。26年度までに前提条件が達成できれば、12年の運営期間で累計赤字が解消できるとした。20年度単年度目標は技能実習者28万人、事業者3万社の登録、カードタッチ総数720万回の実現を目指す。」(『建設工業新聞』2020.10.22)
●「有期雇用の非正規社員と正社員の待遇格差が不合理かが争われた計5件の訴訟で、最高裁は13日と15日、判決を言い渡した。退職金や賞与を巡る判決で判断が分かれ、解釈は専門家の間でも分かれる。火種は残っており、企業は待遇差に関する説明を再点検する必要がありそうだ。2013年施行の労働契約法旧20条(現在はパートタイム・有期雇用労働法に移行)は有期社員と正社員の処遇差が不合理ではならないと定める。具体的判断は判例の積み重ねに委ねている。13日の判決は、大阪医科大(現大阪医科薬科大学)の元アルバイト職員と東京メトロ子会社メトロコマースの元契約社員が、それぞれ賞与と退職金の不支給は不合理として是正を求めた。最高裁はいずれも不支給が不合理とまではいえないとの判決を出した。15日は日本郵便の正社員と契約社員の手当や休暇の差の是正が争われた3件の訴訟で、最高裁は扶養手当や夏期冬期休暇などが契約社員に与えられないことが不合理な格差にあたると判断した。」『日本経済新聞』2020.10.23)
●「日本建設業連合会(山内隆司会長)の労働委員会は、会員企業を対象とした2019年度労働時間調査の報告書をまとめた。24年度から建設業にも適用される改正労働基準法の時間外労働上限規則である『年間720時間以内』に合致した割合は非管理職、管理監督者とも約90%に達している。一方、残る約10%が720時間を超え、法令順守に向けて時間外労働のさらなる削減が求められる。」(『建設通信新聞』2020.10.23)
●「新型コロナウイルス感染拡大で、発注キャンセルなどが相次ぎ、フリーランスの立場の弱さが顕在化した。政府は2020年度内にフリーランスが働く環境を保護するためのガイドラインをまとめる。独占禁止法の保護対象であることを明確にするのが柱だ。安全網の確立が急務だが、現行法の枠内での対処には限界を指摘する声もある。」(『日本経済新聞』2020.10.26)
●「厚生労働省がまとめた2020年1-9月の労働災害発生状況(速報、10月7日時点)によると、建築業の死亡者数は、前年同期比4.0%増(7人増)の180人となった。また、建設業の休業4日以上の死傷者数は9692人で1.0%減(98人減)だった。」(『建設通信新聞』2020.10.26)
●「全国建設業協会(奥村田太加典会長)は、会員企業を対象に実施した『働き方改革の推進に向けた取組状況等に関するアンケート調査』と、厚生労働省が所管する『2013年度労働時間等総合実態調査』の建設業全体を比較し、時間外労働時間の傾向を調査した。『年間360時間』を下回った割合は会員企業の事務所が97%に達し建設業全体と同様の傾向だった一方、会員企業の現場は80%にとどまる。現場社員の一部は年間720時間を超え、24年度から建設業にも適用される改正労働基準法(時間外労働の上限規制)を見据えた対応が求められる。」(『建設通信新聞』2020.10.28)
●「政府は30日、『過労死等防止対策白書』を閣議決定し、企業の4割が過重労働防止の取り組みを『人員不足で対策が難しい』と考えていることを明らかにした。人員の増強を求める労働者側との意識の隔たりが改めて示された形。課題解決に取り組む企業への支援の重要性も併せて指摘した。」(『日本経済新聞』2020.10.31)
●「リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)で大林組と清水建設の大手ゼネコン2社に計約43億円の課徴金納付を命じる方針を固めたことが21日、関係者への取材で分かった。談合に関わった大成建設と鹿島も含めた4社に、再発防止を求める排除処置も命じる方針。課徴金の内訳は大林組が約31億円、清水建設が約12億円となる見込み。公取委は処分案をすでに4社に通知しており、企業側の意見を聴いたうえで最終決定する。事件を巡っては東京地検特捜部が2018年3月、独禁法違反の罪で法人としての4社、鹿島と大成建設の元幹部2人を起訴した。起訴状によると、4社の幹部は14年4月~15年8月、品川駅と名古屋駅の工事で受注調整をすることで合意。受注予定業者を決め、見積価格に関する情報を連絡するなど競争を制限したとされる。関係者によると、公取委も両駅の工事での違反を認定したという。両駅の工事は大林組と清水建設が受注していた。両社は独禁法の課徴金免除(リーニエンシー)制度に基づき、公取委に不正を自主申告したため、課徴金額は本来の額から減額されたもようだ。課徴金は違反行為があった業務やサービスの売上を基に算出されるため、工事を受注していない他の2社は課徴金の対象から外れた。談合事件の公判では18年10月、大林組と清水建設にそれぞれ2億円と1億8千万円の罰金が言い渡された。鹿島側と大成建設の判決は21年3月に言い渡される見通し。」(『建設通信新聞』2020.10.22)
●「日本建設業連合会(山内隆司会長)の生産性向上推進本部は、生産性向上推進要網(2016年4月策定)の19年度フォローアップ報告書をまとめた。生産性の指標としている『技術者・技能者1日(8時間)当たりの施工高』は、会員企業の土木・建築平均が前年度比0.85%増の9万0975円だった。7年連続で最高値を更新したものの、その伸びは鈍化しつつあり、20年度以降の動向が注視される。…15年度を起点とする生産性指標の伸び率は、土木・建築の平均が11.8%、土木が14.5%、建築が11.9%、土木建築平均の利益控除後が9.9%、生産性向上推進要綱の目標に掲げる『25年度までに10%の省人化達成』に向け、順調に成果を上げている。」(『建設通信新聞』2020.10.22)
●「日本建設業連合会(日建連)の山内隆司会長は21日に東京都内で会見し、コロナ禍で減速している景気や経済活動を下支えするため『公共投資の効果が求められており、必要かつ十分な公共事業量の確保が不可欠だ』との考えを示した。日本の公共投資の財政支出が国際的に高いという財務省の見解に『気候風土や地理の特性を全く加味せず、財政の比率だけで判断するのは極めて乱暴』と異を唱え、人手不足との見方に対しても『根拠がなく全くの誤解』と反論した。財務省は19日に開いた財政制度等審議会(財政審、財務相の諮問機関)の部会に今後の社会資本整備の基本的方向性を提示。『社会資本が概成しつつある』との認識をベースに、新規投資などの増加を避ける必要があると主張した。建設業者の手持ち工事量の増加や建設業の有効求人倍率の高さといったデータを踏まえ、足元で建設労働需給が逼迫し、今後も労働力確保が難しいとも指摘した。こうした見方に対し、山内会長は『人手不足でできなかった現場、遅れた現場はない。根拠のない議論をされても大変困る』と憤り、施工余力に問題はないと強調。手持ち工事量は『すべて今すぐに着工できる工事ばかりではない。設計や打ち合わせなどを経て着工する工事もある(財務省は)手持ち工事量の意味を誤解している』と述べ、安定経営には手持ち工事量14ヵ月分が当たり前の水準とした。…社会資本整備を巡る財務省の見解に対し、全国建設業協会(全建)の奥村太加典会長と全国中小建設業協会(全中建)の土志田領司会長がコメントを発表した。奥村会長は『諸外国に比べ日本の公共インフラは整っているとは言えない。毎年各地で大きな災害が相次いでおり、この状態を放置するべきではない。まだまだ概成していない』と指摘。安心安全な国土づくりに向け『全建は各地で事業継続できるように全力で取り組む。人手は足りている。施工余力に問題はない』と強調した。土志田会長は、不調不落の多発を指摘している財務省の主張に対し『不調不落の原因は人手不足ではなく、実勢単価との乖離だ。利益のない仕事を無理して受注しないのは当然。「応札者なし」という理由からも分かる』と反論。適正な予定価格の設定と、低入札価格調査基準価格の一般管理費率の引き上げが必要と訴えた。」(『建設工業新聞』2020.10.22)
●「北海道、東日本、西日本の公共工事前払金保証事業会社3社は21日、四半期ごとに実施する建設業景況調査の結果を公表した。7~9月の地元建設業界の景気に関するBSI値(景況判断指数)はマイナス11.5%。前期(4~6月、マイナス12.0)からマイナス幅は縮小したものの、依然として『悪い』と判断する傾向が続いている。…地元建設業界の景気のBSI値は2014年7~9月の0.0を境に6年(24四半期)連続でマイナスになっている。来期(10~12月)は同16.5と一層厳しくなる見通しだ。7~9月の景気動向を地区別にみると、すべての地区で『悪い』傾向となった。中国地方が同14.0と最もマイナス幅が大きかった。…調査では景気悪化や受注減少の要因の一つとして、新型コロナウイルスの影響を指摘する意見があったという。」(『建設工業新聞』2020.10.22)
●「建設経済研究所と経済調査会は28日、最新の建設投資見通しを発表した。2020、21年度の投資総額(名目値)は7月の前回調査と比べ、20年度分で4兆1400億円増の63兆8500億円(前年と日2.3%減)、21年度分が1兆9300億円増の58兆1800億円(8.9%)に上方修正。いずれも国土交通省が12日に公表した建設投資見通しを反映させて数値が全体的に上がったが、21年度の前年度比はマイナス幅が広がっている。」(『建設工業新聞』2020.10.29)
●「東京都調布市の東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事現場上で18日発生した住宅街の道路陥没について、東日本高速道路は19日、原因究明に向けた学識経験者による検討委員会を開催した。地盤現状の確認や地下水の成分を分析して原因を調査する方針を確認。同社は現時点で工事との因果関係は不明としつつ、調査で原因が判明するまでは工事を中断する。東日本高速道路によると、陥没は地表部分で発生し、縦約5メートル、横約3メートル、深さ約5メートルに及んだ。空洞の大きさは約140立方メートルと推定している。工事はシールドマシンを使って地下40メートルより深い地点で実施。陥没があった地点は9月14日に通過しており、その後に近隣住民からひび割れなどの苦情が数件あったとしている。陥没箇所を砂で埋め戻す応急処置は完了し、24時間態勢の巡回監視を続けている。同社は18日午前9時半ごろ、付近の地表面の沈下を発見。ひび割れなどが起き、同日午後0時半ごろに陥没を確認した。」(『日本経済新聞』2020.10.20)
●「政府が温暖化ガスの排出量を2050年に実質ゼロにする目標を掲げることが分かった。管義偉首相が26日、就任後初の所信表明演説で方針を示す。欧州連合(EU)は19年に同様の目標を立てており、日本もようやく追いかける。高い基準の国際公約を達成するため、日本は産業構造の転換を迫られる。50年に排出量を全体としてゼロにし、脱炭素社会の実現を目指すと表明する見通しだ。50年に二酸化炭素(CO₂)などの温暖化ガスの排出量と、森林などで吸収される量を差し引きでゼロにする目標だ。政府はこれまで『50年に80%削減』『脱酸素社会を今世紀後半の早期に実現』と説明してきた。ゼロまで減らす年限を示さない曖昧な対応で『環境問題に消極的だ』と批判を受けてきた。『50年に実質ゼロ』は環境対策で先行するEUが同様の目標を掲げている。地球温暖化防止の国際枠組み『パリ協定』では『産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える』との目標を示しており、これを満たすための水準だ。EUは前倒しも検討している。目標実現に向け英国やフランス、ドイツは温暖化ガスの排出量が多い石炭火力の全廃を決めた。日本は21年夏をメドにエネルギー基本計画を改定するが、大幅な変更が必要だ。現行計画は30年度の電源構成について原子力発電を20~22%、太陽光発電を20~22%、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを22~24%、56%を石炭や液化天然ガス(LNG)など火力発電と定めている。梶山弘志経済産業相は日本経済新聞のインタビューで『(再生エネを)主力電源にしていく』と表明している。とはいえ再生エネの割合は欧州の30%前後に対し日本はまだ17%だ。いま7割の火力の大幅減も簡単ではない。現実が難しければ排出量に応じて課税する炭素税や排出量取引などの本格的な導入が課題になる可能性も出てくる。企業などの負担は膨らむ。首相は所信表明演説でCO₂を再利用する『カーボンリサイクル』や、次世代型太陽電池の研究開発を支援する方針も示す。グリーン投資を促すための施策も検討する。新目標の設定を受け、経産省は26日にも再生エネの拡大を柱とする政策を公表する。温暖化対策を通じて産業構造の転換を促す。太陽光・風力発電の普及のため大容量蓄電池の開発を援助する。水素ステーションの設置拡大策も示す見通しだ。」(『日本経済新聞』2020.10.22)
●「国土交通省は良質な住宅ストックの形成と流通を促進するため、長期優良住宅制度などを見直す。22日に制度改善策の議論を開始した。優良な住宅供給に加え適切な維持管理やリフォームで既存住宅の質を向上。市場流通を活発にする方策を打ち出す。多世代にわたって良質な住宅を引き継ぐ住宅循環システムの確立と普及を目指す。新制度の具体化に向け次期通常国会での関連法改正も検討する。」(『建設工業新聞』2020.10.23)
●「国土交通省は2020年度の出水期(6~10月)に、河川の増水に備えてダムの貯水量をあらかじめ下げておく『事前放流』を全国122ヵ所で実施したと27日発表した。内訳は治水などを目的とするダム59ヵ所、利水ダム63ヵ所。事前放流によって全国で確保した容量は1億3617万立方メートル(東京ドーム110個分)に上る。…政府は激甚な水災害の多発などを踏まえ、ダムの洪水調節能力の強化に取り組んでいる。本年度からは、国交省とダム管理者、関係利水者による『治水協定』に基づく事前放流を開始、利水ダムや多目的ダムの利水容量の一部を弾力的に治水に利用できるようになった。事前放流は国交省が推進するあらゆる関係者が協働して水災害対策に取り組む『流域治水』の取り組みの一環。今後一段と強化していく。」(『建設工業新聞』2020.10.28)
●「東日本高速道路会社の小畠徹社長は28日、東京都内で定例会見し、地表部が陥没した東京外かく環状道路(外環道)の都内建設区間のシールドマシンについて、『(陥没の)究明が終わるまで止める』と述べた。陥没は18日に調布市内で発生し、同日からシールド工事を中止している。現地では、トンネル構造やや施工方法を検討してきた『東京外環トンネル施工等検討委員会』の有識者委員会の議論を踏まえ、原因究明のためのボーリング調査などを行っている。原因は明らかになっていないものの、避難や道路の通行止めに至ったことで、小畠社長は『おわび申し上げる』と述べた上で、地元自治体などの意向を踏まえた現地調査への協力を求めた。原因究明に関しては『工事をいったん中止している。翌日から有識者委員会で原因、工事との関係の特定を急ぐべく、空洞調査を優先して進めている。何より原因を究明していかないといけない』と述べた。外環道のシールド工事については『原因究明などが終わっていない。工期全体、工費への影響は算定していない』と現状を説明した。陥没の技術的な予見を巡っては『(陥没は)想定してなかった』と述べた。『他のシールドを使っている工事に影響はない』とも述べ、外環道以外のシールド工事は継続する考えを示した。」(『建設工業新聞』2020.10.29)
●「宅配需要の拡大で物流施設の賃貸市況が勢いを増している。不動産サービス大手シービーアールイー(CBRE、東京・千代田)によると、7~9月の首都圏の大型物流施設の空室率は0.5%で、過去最低に並んだ。空室の旺盛な消化が賃料にも反映し、首都圏全体で3.3平方メートルあたり4420円で前期比0.7%上昇した。首都圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県を中心とする地域)の複数のテナントが使う延べ床面積3万3000平方メートル以上の物流施設176棟を対象に調査を実施。賃貸面積や募集資料などを集計した。各エリアの空室率は、最も低い国道16号エリアで0.1%に低下した。最も高い東京湾岸エリアでも0.1ポイントと下がって1.6%で、築後1年以上の物件に限れば空室はなくなった。」(『日本経済新聞』2020.10.30)