情勢の特徴 - 2022年1月前半
●「原油や食料品の価格上昇の影響が国内の家計に広がってきた。エネルギー価格の高騰は電気代など光熱費に遅れて波及するため、当面家計を圧迫する見通しだ。生活必需品の値上がりは年収が少ない層ほど負担が大きい。年収低迷が続く中でインフレが先行すれば中間層の『貧困化』が同時に進む『スクリューフレーション』が日本でも生じかねないと懸念する声も上がる。内閣府の試算によると、消費者物価指数(CPI、2020年=100)でみた22年1月の電気代は火力燃料の価格変動を転嫁する燃料費調整制度を導入した1996年以降で最も高くなる可能性がある。…食料品も上昇傾向にある。生鮮食品を除く食料のCPIは1.1%上昇し、指数全体を0.25ポイント押し上げた。新興国を中心とした需要拡大を背景に肉類が1.8%上昇し、レトルトカレーなど調理食品も1.7%上がった。エネルギーや食料は価格が上がっても消費量を極端には減らせない生活必需品だ。年収が少ない人ほど物価上昇の影響が大きくなる傾向がある。内閣府の分析によると、エネルギー関連の4品目(電気代、ガス代、灯油代、ガソリン代)の値上がりは収入が低いほど負担感が増す。総務省の家計調査にもとづく年収分類で、高収入層(平均年収1217万円)の収入に占める負担増加額の割合は22年1月時点で0.3%程度と見込むが、低収入層(同255万円)は1%近くになる。」(『日本経済新聞』2022.01.04)
●「鉄鋼や非鉄、石油化学と言って産業資材市況は歴史的な高値圏で2022年を迎えた。原料高などを理由にサプライチェーン(供給網)の川上では断続的に値上げが続く。かたや川中の流通市場では自動車減産が響く鋼材を筆頭に在庫が膨らみ、転嫁値上げに逆風が吹く。騰勢一辺倒だった価格にも内需の強弱を映して上昇力に差が生じ、頭打ちの気配も漂う。…建設分野では素材ごとに市況にばらつきが出てきた。建物の柱などに使うH形鋼は外国人客需要が蒸発したビジネスホテルなどが伸び悩み、特に小型サイズの荷動きが鈍い。日本製鉄の鋼材を扱う流通事業者でつくる『ときわ会』がまとめた21年11月末時点の在庫は18万3700トン。前年同月より7.2%多く、流通価格の上伸も止まった。一方、強基調を保つのは給排水管に使う塩化ビニール管の原料となる塩ビ樹脂だ。塩ビ工業・環境協会(東京・中央)によると、21年11月の在庫量は12万4724トン。20年1月比3割弱少ない。住宅向けを中心に国内出荷は底堅い半面、大洋塩ビの大阪工場(大阪府高石市)の生産停止が響き、塩ビ各社が『国内でフル生産を続けている』中でも逼迫感がある。原料のナフサ(粗製ガソリン)の高騰などを理由に最大手の信越化学工業などは21年末までに年間で3度目となる塩ビ樹脂の値上げを表明。取引価格は既に7年ぶり高値だ。品薄のため塩ビ管メーカーなどは一定程度受け入れそうだが、浸透度合いに注目が集まる。セメントは、メーカー各社が21年10月以降に打ち出した約4年ぶりの値上げ交渉が2月ごろから本格化する。年度末の需要期を控え、セメントは販売量が上向きつつある。需要家の生コンクリートメーカーは一定水準を受け入れるとみられる。」(『日本経済新聞』2022.01.05)
●「政府は、関係閣僚や経済3団体代表者、事業者団体代表らを集めて『パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化会議』を2021年12月27日に開き、中小企業が労務費や原材料費、エネルギーコストを円滑に取引価格に転嫁できるようにする施策パッケージを決定した。施策の1つとして、賃上げを積極的に実行する企業には、22年度から新たに公共調達の入札評価で加点を実施する。公共調達の優遇策で企業に賃上げを促す。施策パッケージは、政府の『買いたたき』への監視強化などで、中小が賃上げしやすい環境を整え、岸田文雄首相が掲げる『成長と分配の好循環』を目指すことが狙い。春闘をにらみ、毎年1-3月を集中期間と定め、関係省庁を挙げて取り組みを強化する。」(『建設通信新聞』2022.01.05)
●「企業倒産が歴史的な低水準となっている。新型コロナウイルス禍2年目の2021年は6000件超と1964年以来57年ぶりの少なさになったようだ。政府や金融機関が約55兆円の融資で資金繰りをつないだ。半面、中小企業の返済能力は約10年ぶりの水準に低下し、返済の本格化で息切れする懸念も強まる。オミクロン型が流行すれば倒産を抑え込むひずみがさらに蓄積しかねない。」(『日本経済新聞』2022.01.10)
●「政府は、賃上げを表明した企業に対して、4月以降に契約する公共工事や業務などの入札で加点措置を講じる。対象は国の機関が総合評価落札方式で実施する工事や業務、物品役務などすべての調達。年間で大企業が3%、中小企業が1.5%の賃上げを表明することで、加算点・技術点で5%以上の加点を受けることができる。2021年11月に閣議決定された新たな経済対策や新しい資本主義実現会議による提言を踏まえ、政府調達での賃上げ企業に対する優遇措置を具体化した。」(『建設通信新聞』2022.01.07)
●「東日本建設業保証(東保証、原田保夫社長)がまとめた公共工事動向(2021年12月分)によると、21年4~12月に前払保証を扱った工事の請負金額は前年同期比12.9%減の6兆3251億円だった。7兆円を下回るのは18年度以来3年ぶり。12年度以降の過去10年で2番目に低い水準となる。国や独立行政法人、市区町村の発注工事が2桁の減少率となった。地区別では東日本大震災の復興需要が収束した東北が大きく減った。」(『建設工業新聞』2022.01.13)
●「国土交通省が『建設工事受注動態統計』を書き換えていた問題で、第三者による検証委員会は14日、報告書を公表した。過去に集計作業を点検した際などに一部で問題を認識していたが、幹部と職員間で情報を十分に共有せず責任回避のため問題を放置していたと指摘した。データの二重計上については政権に配慮して数字を大きく見せる『作為的な意図』は認めなかった。国交省は関係者の処分を検討する。不適切処理の背景には統計担当職員の慢性的な業務過多があったとの指摘などを踏まえ、適切な人員配置や専門性向上といった再発防止策も進める。」(『日本経済新聞』2022.01.14)
●「労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の部会は7日、失業手当などに充てる『失業等給付』の保険料率を10月に現行の0.2%(労使折半)から0.6%に上げる方針を承認した。労使が『国は雇用政策への責任を示すべきだ』として求めてきた失業手当の国庫負担率の25%への引き上げなど、雇用保険制度の抜本改革に向けた議論は先送りした。」(『日本経済新聞』2022.01.08)
●「国土交通省は、建設業の一人親方問題への対応を目的とした、下請指導ガイドラインの改訂内容を固めた。10代や経験3年未満の一人親方を対象に雇用関係を結ぶよう誘導することとして、元請けの指導に応じず改善が見られない下請企業は現場入場を認めない。2月ごろまでに改訂案に対するパブリックコメントを始め、4月から施行する。下請指導ガイドラインの改訂内容では、『建設業の一人親方問題に関する検討会』(座長=蟹澤宏剛芝浦工大教授)による中間取りまとめ(2021年3月)を基に、一人親方の在り方や元請・下請それぞれの責任と役割などを規定する。建設業界が目指す一人親方の基本的な姿として、請け負った仕事を自らの技能と責任で完成できる個人事業主を位置づける。技能については、施工スキルだけでなく、安全衛生の知識や従事年数、職長などの経験から判断して、建設キャリアアップシステム(CCUS)に基づく能力評価でレベル3相当を要求水準とする。責任は、請け負った業務の完遂はもちろん、建設業法や社会保険関係法令、事業所得の納税など各種法令の順守、適正工期・請負代金での契約締結、他社からの信頼や経営力を求める。元請企業は下請企業が再下請負をしている一人親方に対して『働き方自己診断チェックリスト』を活用した働き方の確認を促す。特に、10代の一人親方や経験年数3年未満の一人親方でチェックリストの該当項目が多い場合は雇用関係へ誘導する。未熟な技能者を一人親方として扱い、元請の指導にも応じず改善が見られない下請企業は現場への入場を認めない。直接一人親方と請負契約を締結している企業には、見積書の事前交付や書面での契約、必要経費を加えた適切な報酬の支払いの徹底を求める。チェックリストによって労働者に当てはまる働き方であると判断できる場合には、雇用契約の締結・社会保険の加入が必要となる。」(『建設通信新聞』2022.01.12)
●「国土交通省は、維持修繕工事に携わる技術者の状況をまとめた。工事の需要増加に対して、従事する技術者数はほとんど変わらずに高齢化が進行している。業界全体として担い手不足が課題となる中で、維持修繕工事も例外ではない。今後は老朽化したインフラの増加が見込まれる中で担い手の確保が急務となるが、現場から維持管理業務特有の課題も指摘される。同省は地域の存続に不可欠な維持管理や除雪のイメージアップに向けて対応を模索する。」(『建設通信新聞』2022.01.13)
●「厚生労働省が建設現場で一人親方の安全衛生対策を一段と強化する。労働安全衛生法(安衛法)の改正も念頭に置き、一人親方にも危険防止策の順守を義務付ける方針。関係省令を改正し健康被害や労働災害などの保護対象にも追加する。既にアスベスト(石綿)など有害物質からの保護に関連する省令案を策定済み。2022年度からは、現場での機械使用や掘削・高所作業時などの安全確保に向け、省令の見直し作業に入る。義務と保護の両面で対策を強化し安全に働ける現場づくりを進める。」(『建設工業新聞』2022.01.13)
●全労連と共同する労働運動総合研究所(労働総研)が14日までに発表した「2022年春闘提言」は、この20年におよぶ労働者の賃金など暮らしと日本経済の苦境を明らかにし、コロナ禍の今こそ賃上げ・労働条件の改善で経済再生に踏み出そうと提起している。提言では、日本経済の超・長期不況の原因が、賃金が上がらなかったことにあると指摘。その結果、消費需要が拡大せず、経済成長につながらないと強調している。賃金が上がれば、「国内需要増→国内生産増→付加価値増→国内需要増→国内生産増」という好循環が生まれ経済は成長するが、賃金が下がれば、「国内需要減→国内生産減→付加価値減→国内需要減→国内生産減」という“悪魔の循環”に陥り、経済は縮小すると告発している。この悪循環から脱するために第1に、長期不況の前まで賃金水準を戻すことを提起。厚労省「毎月勤労統計調査」で、月間現金給与総額のピークは1997年の37万1670円であり、2020年の31万8405円を5万3265円引き上げるべきだとしている。第2は1997~2020年の労働生産性上昇率分をプラスすることだ。国際労働機関(ILO)の推計によれば労働生産性上昇率は16.7%で、11万5400円の賃上げが必要だ。第3は、賃金を西欧先進国並みに引き上げることだ。日本を除くG7諸国の賃金を労働者数で加重平均すると、2020年は5万7710ドル。日本の平均年収は4万1164ドルで、1カ月15万1672円の賃上げが必要だとしている。(『しんぶん赤旗』2022.01.15より抜粋。)
●「首都圏の生コンクリート協同組合が値上げ姿勢を鮮明にしている。千葉中央生コンクリート協同組合(長谷川茂理事長)は今月引き合い分から1立方メートル当たり1000円値上げした。神奈川コンクリート協同組合(大久保健理事長)は4月から3000円程度、東京地区生コンクリート協同組合(斎藤昇一理事長)も6月から3000円値上げの方向だ。原燃料のコストアップが要因でこうした状況は全国に共通する。今後の工事契約に影響するため建設業界で警戒感が強まっている。」(『建設工業新聞』2022.01.07)
●「国土交通省は13日、2021年度下請取引等実態調査の結果を発表した。法定福利費が内訳明示された見積書の活用状況は元請け、下請けともに上昇基調が継続。内訳明示をすることで法定福利費を確保できたとの回答が多数を占めた。…調査は20年10月から21年6月末までの元下取引について全国の1万8000社(大臣許可2250社、知事許可1万5750社)を対象とし、1万4338社(回収率79.7%)から回答を得た。すべての項目で適正な取引を行っている適正回答業者率は10.8%だった。法定福利費が内訳明示された標準見積書は、元請けの50.4%が全部、19.1%が一部の下請け契約で提示を働き掛けていると回答した。30.5%は提示要請していないとし、その理由については、『既に必要な法定福利費相当額を契約金額に含めて支払っている』が53.4%で最多となった。下請け側は、すべての工事で提出が46.8%、一部工事が27.4%、25.8%は提出していなかった。未提出の理由は『注文者が求めてこなかった』(61.1%)が最も多かった。標準見積書を交付した際の元請けからの対応は『見積金額の全額支払い』が79.5%と圧倒的多数を占めた。22.3%は『総額は減額されたが法定福利費の減額はなかった』との回答だった。技能労働者の賃金水準の引き上げ状況は、引き上げた(予定を含む)との回答が82.8%となり、前年度より3.5ポイント上昇した。引き上げの理由は前年度に最多だった『周りの実勢価格が上がっており、引き上げなければ必要な労働者を確保できない』(36.7%)を抑え、『技能と経験に応じて給与を引き上げ、技能者の処遇を改善する必要がある』(39.4%)とする回答が最も多く選択された。」(『建設通信新聞』2022.01.14)
●「マンションは年収の何倍の価格で買えるか。民間調査によると全国の新築マンションの平均価格は年収の約8倍、東京都では約13倍。価格上昇が続く都内のマンションだが、需要は衰えを見せない。低金利の恩恵や共働き世帯などの増加に加え、中古市場の活況も背景にあるようだ。東京カンテイ(東京・品川)によると、新築マンションの平均価格が平均年収の何倍かを示す『年収倍率』は、2020年度が全国平均で8.41倍。都道府県別で最も倍率が高かったのが東京都の13.4倍で、平均年収596万円に対しマンション価格は7989万円だった。倍率は過去15年間で最高になった。平均年収は20年あまり上向かない一方、マンションの平均価格は直近10年で2000万円以上高くなった。年収倍率が上がる中でも旺盛な購入を支えるひとつが『世帯年収』の考え方だ。一般に住宅ローンを組む場合は『世帯年収の5倍以内が一つの目安』とされてきた。『1人の年収倍率が13倍でも2人で割れば負担は減る』と東京カンテイの高橋雅之主任研究員は話す。…とはいえ高額な新築物件の住宅ローンは2人でも決して軽くない。足元でそうした心理的なハードルを下げるのに役立っていると関係者が指摘するのが、中古市場だ。東京カンテイによると東京都の中古マンション価格(70平方メートル換算)は21年11月時点で597.1万円と前年同月比12.1%高。都心6区に限ると同9.3%高の9363万円まで上がっている。中古マンションの価格上昇が、新築マンションの先々の資産価値が目減りすることへの不安を和らげている。」(『日本経済新聞』2022.01.06)
●「マンションの建て替えのため、管理組合の決議に必要な賛成を全体の5分の4以上から、4分の3かそれ以下にするなど要件緩和の検討を国が始めた。築40年超だけで約100万戸ある老朽マンション問題の解決に向けてようやく一歩動き出したが、資金調達の問題や賃借人への対応といった壁が立ちはだかる。…国土交通省が把握している限りでも、マンションの建て替え例は準備中なども含めて累計で約300件(21年4月時点)と非常に少ない。5分の4の賛成は高いハードルだが、障害はほかにも多い。…不動産コンサルタントのさくら事務所の長嶋修会長は『過去のマンション建て替えの成功例は、建て替えた後に今より建物が大きくなるのが前提で、拡大した分を新たな所有者へ販売するスキームが大半だった』と説明する。国も法改正でマンションの容積率緩和特例の適用拡大などを進める。21年12月には外壁剥落などの危険、配管設備の腐食、バリアフリー不適合といった問題を抱えるなど一定の基準を満たすマンションも新たに適用対象とした。特例で、建て替え後に床面積を広げて、その売却で資金を調達できる余地は広がる。ただ、管理組合が主体的に動かなければ、その恩恵は及ばない。また、新たな売り出しが難しい事情を抱える管理組合が独力で資金をひねり出すのは難しい。『立地などの条件が良くなれば、面積を広げても新たな買い手が集まらない』(長嶋氏)という根本的な問題もある。さらに悩ましい事情もある。マンション専門の不動産会社、コンドミニアム・アセットマネジメントの渕ノ上弘和代表は『そもそも決議自体が困難なマンションがある』と話す。管理組合が機能していない老朽物件が多いという。18年度の国交省の調査では56.3%ものマンション管理組合が『老朽化問題の議論をしていない』と答えた。組合活動への参加者が少なく、話し合いさえままならない例もあるとみられる。…同じ調査では、老朽化したマンションほど住んでいるのは賃借人で、高齢の所有者はすでに子どもらの家や介護施設へ移って不在という例が増えることもわかっている。1979年以前の完成の場合、賃貸戸数の割合が20%超というマンションが約3割になる。建て替え決議ができても、賃貸借契約が即座になくなるわけではない。」(『日本経済新聞』2022.01.07)
●斜面地などにある住宅地は危険だとして無居住化・更地化するため、北九州市が市街化区域から市街化調整区域への区分見直し計画を進めていることに対し、住民から怒りの声が上がっている。…「財産権の侵害になるのではないか。納得できない」―。門司区の対象地域で白紙撤回の署名を進める男性(78)は憤る。市街化区域から市街化調整区域に変更されれば新たな開発や住宅の新築などに許可が必要となり大きな制限がかかるため、土地の売買が困難になり、大きな地価の下落が見込まれる。「地域では反対が圧倒的に多い。一つでも多くの署名を集めて計画を止める力にしたい」と意気込む。市内の不動産業者によれば、区域区分見直しでの将来の地価の下落は、土地の売買契約時に義務付けられている重要事項説明の対象だ。「業者としては売りにくくなる土地。仲介の依頼があっても、売れませんよと言わざるを得ない物件も出てくる」と言う。見直しの対象地域は、市内全7区の1157ヘクタールの住宅地。対象地域に住む住民は約3万5200人、建物は1万8000棟に及ぶ。市は見直し地域を30年かけて人の住まない地域にしていく方針だ。住民が暮らす地域での大規模な区域区分の見直しは全国的にも例がない。その影響は現役世代にも及び、地域コミュニティーの存続に関わる問題にもなりかねない。(『しんぶん赤旗』2022.01.13より抜粋。)
●「オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が13日発表した2021年12月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は6.33%と21年11月に比べ0.02ポイント下がった。低下は2カ月連続。新型コロナウイルス拡大前より割安な賃料を背景に移転需要が出るなど、悪化していたオフィス需要に落ち着きが見え始めた。」(『日本経済新聞』2022.01.14)
●「欧州連合(EU)の欧州委員会は1日、原子力と天然ガスを脱炭素に貢献するエネルギーと位置づける方針を発表した。一定の条件下なら両エネルギーを『持続可能』と分類し、マネーを呼び込みやすくする。世界の原子力政策にも影響を与える可能性がある。」(『日本経済新聞』2022.01.03)
●「日本不動産研究所(東京・港)がまとめた世界の主要14都市の不動産調査によると、2021年10月時点のオフィスビル賃料が半年前より下がった地域は香港や東京、ニューヨークなど10都市にのぼった。新型コロナウイルスの感染拡大で、在宅勤務の定着によるオフィス利用の減少の影響が続く。調査は毎年4月と10月に実施している。アジアや欧米の14都市で不動産鑑定士が新築のオフィスビルの契約賃料を調べ、指数化する。上昇、下落のいずれも、該当する都市の数は前回調査(21年4月)と同じだった。」(『日本経済新聞』2022.01.07)