情勢の特徴 - 2025年2月後半
●「名目GDP(国内総生産)が節目となる600兆円を初めて突破した。内閣府が17日公表した2024年の速報値は前年比2.9%増の609兆2887億円となり、過去最高になった。物価の上昇とともに、企業が設備投資に前向きとなった。個人消費の先行きには不安が残り、政府が目指す成長型経済への移行は道半ばだ。」(『日本経済新聞』2025.02.18)
●「2024年に企業の借金返済を信用保証協会が肩代わりした代位弁済が件数、金額ともに10年ぶり高水準となった。とりわけ零細企業でコスト高と人手不足が経営を圧迫し、資金繰り悪化を招いている。25年は倒産が増える可能性がある。全国信用保証協会連合会によると、24年の代位弁済は4万8270件と前年比16%増えた。代位弁済額は5515億円と18%増加した。いずれも14年に次ぐ高水準で、15年を超えた。1件あたりの平均代位弁済額は約1100万円で、零細企業を中心に代位弁済を受ける企業が増えている。代位弁済は資金繰りが厳しい企業の動向を反映し、倒産の先行指標とも呼ばれる。代位弁済を受けた企業は借金返済が困難な倒産予備軍とも言える。24年は企業倒産件数が11年ぶりに1万件を超えたが、25年はさらに増える可能性が出てきた。…零細企業はコロナ禍からの回復が遅れている。日本政策金融公庫総合研究所が日本公庫の取引先を対象にした調査によると、24年の業況判断指数(DI)は、23年から8.4ポイント低下しプラス3.6に落ち込んだ。全ての業種で低下した。日本公庫の取引先は従業員10人未満の企業が多くを占める。零細企業の回復が鈍い背景には、主に2つの要因がある。1つば物価高と人手不足による経営の圧迫だ。川崎信用金庫(川崎市)が24年12月に取引先を対象に実施した調査では、経営上の課題として36%が『原材料高』、35%が『人手不足』を挙げた。コスト負担が高まるなか、零細企業の価格転嫁は遅れている。東京商工会議所が都内の中小・小規模企業1万社を対象にした調査によると、1次下請け・卸の法人向け事業者のうち、『原材料・仕入れ費用』を4割以上価格転嫁できたと回答した割合は39.2%で、2次下請け・卸以降では33.0%にとどまった。規模が小さくなるほど価格転嫁が進んでいないという。…2つ目は過剰債務に伴う返済負担の増加だ。財務省の法人企業統計によると、資本金1000万円以上2000万円未満の企業の借入金は24年9月末時点で約50兆円と、コロナ前の19年比で3割増えた。より規模の大きい5000万円以上1億円未満は9%増の約24兆円だった。コロナ禍では余剰資金が乏しい零細企業ほど政府の資金繰り支援に依存した。返済の本格化が重荷となり、省人化投資や人件費の捻出を難しくしている。」(『日本経済新聞』2025.02.18)
●「都道府県の2025年度予算案が19日に出そろった。普通建設事業費などを含む投資的経費は31都府県で24年度(当初予算ベース、一部補正後)を上回った。学校校舎をはじめとした公共施設の更新や防災・減災対策を強化する地方自治体が多かった。山形県は24年7月の大雨被害に伴う復旧費が膨らんだ。石川県は能登半島地震や豪雨被害からの復旧・復興に約3200億円を投じる。」(『建設工業新聞』2025.02.20)
●「大口の個人預金口座が増えている。日銀の『預金者別預金』統計によると、国内銀行で残高が1億円以上の個人預金の口座数は2024年9月末時点で前年同月末比5.9%増の13万8900件だった。預金の保護を元本1000万円と利息までとするペイオフの全面解禁後の05年9月末からの約20年間では3倍となった。金融機関では富裕層を囲い込む動きが強まっている。株式や投資信託などの金融資産の価格上昇や相続などで預金額が膨らんだ人が多いとみられる。富裕層は複数の銀行に分けて多額の預金を預けている可能性もある。残高が1億円以上の口座の総預金量は前年同月末比5.8%増の29兆4695億円で、伸びは全体と比較して3倍超だった。…一方、保有残高が300万円未満の口座数は前年同月末比2.6%減で、ペイオフ解禁後に15.5%減った。総預金量は136兆7751億円で05年9月末時点(136兆5165億円)とほぼ同水準だ。銀行統合や長期間放置していた口座を解約する動きなどが出たことが影響した可能性がある。野村総合研究所が13日に公表した調査によると、23年時点で純金融資産(金融資産の合計から負債を引いた額)を1億円以上保有する世帯数は165万3000世帯と、調査として遡れる05年以降で最多だった。21年(148万5000世帯)と比較し11.3%ほど増えた。1億円以上保有する世帯の純金融資産の総額は469兆円と推計され、21年に比べて28.8%増えた。」(『日本経済新聞』2025.02.21)
●「自民、公明両党と日本維新の会の政調会長は21日、教育無償化や社会保障改革に関する文書に合意した。維新の主張を踏まえて2025年度予算案を修正する。野党第2党の維新が賛成に回るため、少数与党の国会でも25年度予算案の成立が確実になった。週明けにそれぞれ党内で手続きを経たうえで党首会談で正式に合意文書を交わす。国会での当初予算案の修正は現行憲法下で5例目。合意文書案は25年度予算案と税制改正関連法案を『年度内の早期に成立させる』と記述した。『3党の枠組みで合意事項の実現に責任と誠意をもって取り組む』と強調した。交渉終盤の焦点になった社保改革は国民医療費を年4兆円以上削減し、社会保険料負担を1人6万円引き下げる目標を『念頭に置く』と掲げた。」(『日本経済新聞』2025.02.22)
●「2024年に日本で生まれた子どもの数(外国人を含む出生数)は前年比5.0%減の72万988人だった。9年連続で過去最少を更新し、日本人だけに限れば70万人を割る公算が大きい。少子化に歯止めがかからず、現役世代の社会保険料負担はさらに重くなる。厚生労働省が27日、人口動態統計を公表した。出生数は比較可能な1899年以降で最も少なかった。10年前の100.3万人(14年)と比べ、およそ3割にあたる28.2万人が減った。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が23年4月に公表した将来推計人口によると、外国人を含む出生数が72万人台となるのは2039年のはずだった。政府の想定よりも15年早く少子化が進んでいる。…日本全体の人口減少は加速している。死亡数は1.8%増の161万8684人、出生と死亡の差である自然減も89万7696人でともに過去最多だった。自然減の減少幅は23年より6.5万人広がった。和歌山県の人口(88.4万人)に相当する数が1年で減ったことになる。婚姻数は2.2%増の49万9999組だった。増加は2年ぶり。減少は避けられたものの、2年連続で50万組を割った。婚外子が少ない日本では、婚姻数の減少が将来の出生数に与える影響は大きい。少子高齢化が進み、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は上昇している。23年に29.1%だった高齢化率は団塊ジュニア世代が65歳以上になる40年には34.8%に達する見込みだ。現役世代の人口が少なくなれば、社会保障制度の安定は揺らぎかねない。」(『日本経済新聞』2025.02.28)
●「国土交通省は、2025年度公共工事設計労務単価の決定に伴い、これまで以上に適正な賃金水準の確保に万全を期し、技能者の処遇改善を図るよう要請する不動産・建設経済局長名の文書を建設業団体に17日付で通知した。改正建設業法によって労働者の適切な処遇確保措置実施が建設業者の努力義務になったことなどを踏まえ、適切な対応を講じるよう求めている。技能者を確保・育成するためには、賃金の引き上げによって設計労務単価が上昇し、さらなる賃金引き上げへとつながる好循環の継続が重要と指摘。労働者の適切な処遇確保措置実施が建設業者の努力義務になったことにも触れながら、市場での労務の取引価格などを的確に反映した適正価格での下請け契約締結の徹底を元請け業者に要請した。下請け業者に対して再下請け契約でも適正価格で締結することや技能者への適正な水準の賃金支払いを要請することなど、現場を支える技能者の隅々まで適切な水準の賃金が支払われるよう最大限努めることも元請け業者に求めている。」(『建設通信新聞』2025.02.19)
●「国土交通省は21日、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受けて、再発防止策を議論する有識者委員会の初会合を開いた。同様の事故を防ぐため、重点的に点検する対象やその頻度、道路管理者とのリスク情報の共有方法、今後の施設更新の在り方などを話し合う。今春ごろの中間まとめ、今夏ごろの最終まとめを目指す。」(『建設通信新聞』2025.02.25)
●「国土交通省は、中央建設業審議会(中建審)が作成・勧告する建設工事標準請負契約約款(標準約款)に労務費・賃金の支払いに関する『コミットメント』条項を追加するための具体的な検討に入った。請負契約で受注者が注文者に労務費・賃金の支払いを約束することを選択的条項として規定し、注文者の希望に応じ活用可能な環境を整備する。改正建設業法の見積もり・契約規制が施行する12月の前までに中建審が『労務費に関する基準(標準労務費)』を勧告するのに合わせ、標準約款を改定する方針だ。」(『建設工業新聞』2025.02.27)
●「国土交通省は、技能者への賃金支払い状況を簡易に確認するシステムの導入に向け、一部の直轄工事で2024年度から試行している賃金支払い状況調査の取り組み結果をまとめた。対象工事の元請けや下請けから提出された書類の様式が建設業者によって異なり、表記の揺らぎも存在するなど、情報を収集・分析する上で四つの課題を把握した。これらを解決できる手法を引き続き検討する。26日に開いた中央建設業審議会の第4回労務費の基準に関するワーキンググループに示した。改正建設業法に基づく労務費の基準(標準労務費)の実効性を確保する観点から、賃金支払い状況を簡易に確認するシステムの導入を検討しており、四国地方整備局の工事で試行した。本省のシステムに元請けと下請けが賃金台帳、作業員名簿などの書類をアップロードし、本省が光学文字読み取り装置(OCR)で書類を読み取ってデータベース化した後、支払われた賃金の水準を分析する取り組みだ。試行した結果、▽書類の多様性▽項目名の表記揺らぎ▽記載情報の不足▽調査に要する行政側のコスト――の4点に対応する必要があることが判明した。」(『建設通信新聞』2025.02.27)
●「27日に開かれた中央建設業審議会の第4回労務費の基準に関するワーキンググループ(WG)で、労務費の基準(標準労務費)の実効性確保に向けた取り組みの一つとして、行政(国、都道府県)と民間(建設業団体など)が分担して賃金支払い状況を確認するとした国土交通省の提案に対し、日本建設業連合会と全国建設業協会は既存の建設業団体による対応が困難との認識を示した上で、民間側の確認主体となる第三者機関設置の検討を求めた。建設工事標準請負契約約款を改正してコミットメント条項を追加する国交省提案には、委員から多様な意見が上がった。」(『建設通信新聞』2025.02.28)
●「国土交通省は14日、2025年度公共工事設計労務単価を発表した。全国・全職種の単純平均は前年度比6.0%の上昇となった。伸び率は、過去10年間で最も大きく、前年比2.7%上昇だった24年平均の物価上昇率(消費者物価指数)を上回っている。単価引き上げは、単価算出手法を大幅に変更して必要な法定福利費相当額を加算するなどの措置を実施した13年度以降13年連続。全都道府県の全職種で上がった。例年と同様に直轄工事で3月から前倒し適用する。」(『建設通信新聞』2025.02.17)
●「政府は17日、『特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議』の第2回会合を開き、3月の閣議決定を目指す『特定技能制度及び育成就労制度の基本方針』の修正案を示した。特定技能制度で親会社・子会社間を念頭に外国人が二つの企業と雇用契約を結ぶ在籍型出向を認め、制度の例外として規定する。全ての受け入れ対象分野に一律適用するのではなく、2025年度に検討する分野別運用方針で例外を認める分野を定める。」(『建設通信新聞』2025.02.18)
●「働き方改革の進展に伴い、建設業で働く人の休日が増加している。全国土木施工管理技士会連合会(奥野晴彦会長)の2024年度調査によると、会員の1カ月当たりの平均休日数(土日など含む)は7.5日で、前回調査(21年度)から0.8日増加、3年に1度の調査としては4回連続で増加したことが分かった。所属する会社では時間外労働抑制を目的に、作業分担の見直しや現場職員の増員といった取り組みが見られた一方、『(時間外労働抑制の)取り組みは行っていない』との回答も多かった。」(『建設工業新聞』2025.02.20)
●「潜在的な労働力が限界に近づきつつある。政府統計から『働こうと思えば働ける人』を求めたところ、過去最低の水準となった。人手不足が深刻になるなか、継続的な雇用ではない『隙間バイト』を活用する動きが出ている。人材確保に向けた賃上げも活発だ。総務省の労働力調査から潜在的な労働力人口を算出した。1カ月以内に求職活動をし、2週間以内に就業できる人(拡張求職者)と、すぐに就業可能だが、1カ月以内に求職活動をしなかった人(就業可能非求職者)を足した。2024年7~9月期、10~12月期の潜在労働力人口は31万人と統計を取り始めた18年以降最少だった。潜在労働力人口は新型コロナウイルス禍で一時、52万人に膨らんだ。女性や高齢者などの就労が進み、過去最低水準となった。」(『日本経済新聞』2025.02.22)
●「厚生労働省は25日、2024年の1人あたり労働時間が月平均で136.9時間になったと発表した。前年に比べ1.0%減少した。新型コロナウイルス禍の後、米欧は労働時間が元の水準に回復したが、日本は戻りが鈍い。残業規制やパート増が背景にある。同日公表した毎月勤労統計の確報を分析した。所定内労働時間は126.9時間、残業である所定外労働時間は10.0時間だった。前年よりそれぞれ0.9%、2.7%減少した。経済の効率化が進む一方で、中期的に人手不足による供給制約に拍車がかかり、成長を下押しする懸念がある。正社員などフルタイムで働く一般労働者に限ってみると、所定内は0.5%減少、残業は2.4%減少した。総労働時間はコロナ禍に入った20年に前年比2.8%減少した。その後も回復のペースは遅く、24年になってもコロナ禍前の19年の水準を下回る。」(『日本経済新聞』2025.02.26)
●「厚生労働省が26日にまとめた2024年(1-12月)の労働災害発生状況(速報、2月7日時点)によると、労働中の新型コロナウイルス感染による労災を除き、建設業での死亡者数は、前年同期比(前年同時点比)5.2%増(11人増)の223人と、2年ぶりに増加した。近年の確定値までの推移から、5月をめどにまとめる24年の建設業死亡者数の確定値は230人程度と推計される。現時点の速報値で過去最少だった23年の223人(確定値)と同数になった。確定値で2番目に少ない20年の256人は下回るとみられる。また、休業4日以上の死傷者数は、前年同時点比3.5%減(483人減)の1万3432人だった。死傷者数も近年の確定値までの推移から、24年の確定値は1万3900-1万4200人程度になると推計され、過去最少だった23年の1万4414人を下回り、過去最少を更新する可能性が高い。死傷者数(確定値)は、20-23年まで4年続けて1万4000人台が続いている。24年の確定値の推計からは、初の1万3000人台になる可能性もある。」(『建設通信新聞』2025.02.27)
●「主要ゼネコン26社の2024年4~12月期決算が13日に出そろった。連結売上高は手持ち工事の順調な進捗などを背景に17社が増収。本業のもうけを示す営業利益は好採算案件への入れ替わりや受注時採算の改善などが進んだ15社が増益となった。建設市場は旺盛な民間設備投資や堅調な公共工事が下支えするものの、さらなる資材高騰など建設コストの上昇を懸念する声も多い。引き続き各社は施工体制に考慮した採算重視の受注を徹底する。」(『建設工業新聞』2025.02.17)
●「建設工事の安全衛生対策の関係経費を内訳明示した『標準見積書』を、現時点で専門工事業の8団体が作成したことが分かった。作成中・検討中も51団体ある。標準見積書作成の前段階となる安全衛生対策項目の『確認表』を作成したのは31団体、作成中・検討中は32団体となっている。自民、公明両党の国会議員でつくる『日本建設職人社会振興議員連盟』が13日開いた総会で国土交通省が説明した。 国交省は2023年8月に確認表の参考ひな型と説明書、24年3月に標準見積書の作成手順を公表。各専門工事業団体に工種別の確認表・標準見積書の作成を要請していた。確認表の活用で必要な対策の漏れをなくし、元請・下請それぞれの費用負担を明確化。次のステップとして下請が関係経費を明示する標準見積書を普及させ、元請からの適切な支払いにつなげる。確認表は▽型枠▽管▽内装仕上げ▽外部足場▽住宅―の5工種、標準見積書は▽型枠▽左官―の2工種で先行的に作成しており、ほかの工種・団体の検討過程で参考にしてもらう。」(『建設工業新聞』2025.02.17)
●「中野洋昌国土交通相と主要建設業4団体(日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会)のトップは14日、賃上げと生産性向上の実現に向け、2025年に官民連携を強力に進めることを申し合わせた。賃上げは、技能者を対象に民間工事を含めておおむね6%を目標設定し、各団体が実施状況のフォローアップ結果を26年に報告する。生産性向上では、国交省が3月中をめどに定める建設業の省力化投資促進プランを踏まえながら、各団体が具体的な目標と期限を定めた計画を早急に策定し、定期的にフォローアップする。」(『建設通信新聞』2025.02.18)
●「建設業情報管理センター(CIIC)は、2023年度の建設業経営分析結果をまとめた。収益性を示す指標は、設定している六つのうち、前年度比0.37ポイント上昇の0.7%になった売上高営業利益率など三つが改善した。健全性を示す指標の自己資本比率は1.1ポイント上昇して改善し、過去最高の40.1%となった。CIICに経営状況分析を申請した建設業4万4320社を対象に、▽収益性(6指標)▽活動性(4指標)▽流動性(5指標)▽健全性(6指標)▽生産性(3指標)▽その他(2指標)――の六つに関する計26指標に分けて整理した。数値が改善したのは11指標、横ばいは2指標、ほぼ横ばいは1指標、悪化は12指標。改善と横ばいは2指標増、ほぼ横ばいは4指標減、悪化は同数だった。CIICは、『健全性と生産性は改善傾向が継続している』と分析。流動性は悪化傾向になったものの、依然として高水準を維持していることから、『おおむね財務体質の健全化は維持している』とみる。」(『建設通信新聞』2025.02.18)
●「女性が快適に利用できるトイレ(快適トイレ、女性専用トイレなど)が、公共工事に比べて民間工事の現場で整備されておらず、公共工事の中でも国・都道府県発注工事と市町村発注工事で整備状況に差があることが、国土交通省のアンケートで分かった。市町村発注の公共工事と民間工事では地域差も見られた。建設業の担い手確保に向けては、処遇改善や魅力発信に併せて、女性を含む誰もが働きやすい現場環境の整備をハード・ソフト両面から進める必要がある。」(『建設通信新聞』2025.02.21)
●「国土交通省は、2024年の建設工事受注動態統計調査報告をまとめた。全体の受注高は前年比9.9%増の121兆5371億円で、2年ぶりに増加した。元請け・下請け別、業種別の全てで増えている。元請け・下請け別は、元請けが7.7%増の78兆3567億円、下請けが14.1%増の43兆1804億円。ともに増加は2年ぶり。業種別では、総合工事業が13.4%増の73兆0842億円、職別工事業が3.2%増の17兆9076億円、設備工事業が6.3%増の30兆5453億円となっている。総合工事業と職別工事業は2年ぶり、設備工事業は3年連続でそれぞれ増加した。」(『建設通信新聞』2025.02.21)
●「日本建設業連合会(宮本洋一会長)は、石破茂首相や中野洋昌国土交通相らとの賃上げなどに関する車座での申し合わせ事項を踏まえ、技能労働者の賃金水準の引き上げに向けた取り組みを21日の理事会で決議した。同日付で『おおむね6%の上昇』に沿う下請け契約の締結などを求める会長通知を会員企業の代表者宛てに送付した。目標達成状況のフォローアップと結果の来年報告が求められたことなどを受け、1次下請けとの契約時に適切な賃金支払いを確実に要請するなど、賃上げ原資の隅々までの行き渡りに注力する。」(『建設通信新聞』2025.02.25)
●「東日本、中日本、西日本の高速道路会社3社と日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査によると、4週8閉所を実現している現場の割合が飛躍的に増えたことが分かった。2024年度に4週8閉所以上を実現した高速道路会社3社の現場の割合は73%と、前回調査(19年度)の3%を大幅に上回った。高速道路会社3社と日建連は24年3月に4週8休の実現に向けた対応方針をまとめており、書類作成負担の軽減などを推し進めている。」(『建設工業新聞』2025.02.27)
●「40~50代の持ち家率が急低下している。国の最新の調査では全世代平均は横ばいだが、30年前と比べ10ポイント前後も下がった。このまま高齢期に近づく人が多い。今のこの年代は就職氷河期世代といわれ、就職難に見舞われた。現在も経済的な苦境は続いており、老後の年金も多くを望めなければ賃貸に住むこともままならない。『安住の家』を求めてさまよい続けることになる。内閣府によると、就職氷河期世代はおおむね1993~2004年の間に社会に出た人を指す。日本総合研究所の下田裕介・主任研究員は『全体では2000万人を超えるとみられる』と分析する。実に総人口の6分の1だ。5年に1回実施される総務省の住宅・土地統計調査では、持ち家率が最新の23年で40代58%、50代65.5%。30年前と比べ、いずれも10ポイント前後も低下した。ほかの世代と比較しても低下幅が大きい。氷河期世代の持ち家率低下の一因と考えられるのが経済的苦境だ。文部科学省によると、大卒の就職率はバブル期の91年卒に比べ5~26ポイントほど低い。就職できても収入は伸び悩む。厚生労働省によると、40代から50代前半の年収増加率は23年までの10年、ほかの世代より低く推移した。年収の低迷は住宅の購入を抑制した。総務省の国勢調査で20年時点の男女の未婚率を30年前と比べると、全世代では1.2~3.1ポイントの上昇にとどまっているのに対し、40~50代は10.3~21.5ポイントも上がった。『経済的に不遇で結婚できなかった人が多かった点は見逃せない』(下田氏)。住宅購入の大きな動機でもある結婚や出産の機会が訪れなかった人も多い。その状況下でも結婚した人、単身のまま住宅の購入を考えた人にも逆風が吹いた。アベノミクスが本格化した13年ごろから住宅価格が高騰。国土交通省の不動産価格指数は足元で、10年平均に対して戸建て住宅は約16%高、マンションは2倍超だ。さらに物価高が追い打ちをかけ、住宅の購入にはあきらめムードが漂う。金融広報中央委員会が持ち家のない2人以上世帯に購入の意向を聞いたところ、23年で40~50代は『将来にわたり取得する考えはない』が約43%と10年前より20ポイント弱も上昇し、ほかの世代との差が際立つ。」(『日本経済新聞』2025.02.16)
●「都道府県が管理する大規模な下水道管の老朽化が進んでいる。耐用年数を超える管路は東京-名古屋間を超える約380キロメートルに及び、今後20年間で12倍に膨らむ。損壊が起きれば下水の利用自粛により市民生活や産業への影響は避けられない。補修などの担当職員は減少しており、重点的な点検と補修に向け、抜本的な対策が求められる。」(『日本経済新聞』2025.02.19)
●「埼玉県八潮市の交差点で道路が陥没した事故を受け、国土交通省は21日、再発防止策を議論する有識者委員会の初会合を開いた。直径2メートル以上の比較的大きい管路は全国に約9790キロメートルあり、20年後には全体の6割が耐用年数を超過するとの試算を示した。委員会は定期点検の対象拡大や頻度の見直しなどを議論し、今春にも再発防止策を盛り込んだ中間とりまとめを公表する。原因究明を行う埼玉県の第三者委員会の検証結果なども踏まえ、夏ごろをめどに最終的な対策をとりまとめる。」(『日本経済新聞』2025.02.22)