情勢の特徴 - 2025年12月前半

経済・財政 行政・公共事業・民営化 労働・福祉 建設産業・経営 まちづくり・住宅・不動産・環境 その他

経済・財政

●「国土交通省は11月28日、2025年度補正予算案を発表した。総額は.3兆0557億円で、このうち公共事業関係費は2兆0873億円。補正予算で公共事業関係費が2兆円を超えたのは01年の国交省設置以来初となる。第1次国土強靭化実施中期計画の初年度分の公共事業関係費に1兆2346億円を計上。流域治水や老朽化対策など防災・減災に向けた施策を進める。」(『建設通信新聞』2025.12.01)
●「中小企業庁は11月28日、9回目となる『価格交渉促進月間(2025年9月)フォローアップ調査』の結果を公表した。価格交渉の申し入れや実施などを点数化した『価格交捗の実施状況』の業種別ランキングで、建設業は30業種中、初めて1位に輝き、前回の第8回(25年3月)調査からポジションを三つ上げた。今回の調査結果では、官公需における取引内容別の価格転嫁の状況を初めて公表し、官公需では役務提供での価格転嫁が課題であることが明らかになった。…第9回調査は、中小企業などに発注側の親事業者との価格交渉や価格転嫁の状況を聞くため、30万社に調査票を送付。前回より約4000社多い6万9988社から回答を得た。回収率は23.3%。その結果を30業種全体で見ると、価格交渉については、発注側企業から申し入れがあり、価格交渉が行われた割合は、前回から3.1ポイント増の34.6%で、価格交捗できる雰囲気がさらに醸成されつつある。価格転嫁できた割合を指す『価格転嫁率』は53.5%で、コスト増額分を一部でも転嫁できた企業の割合が前回から1.1ポイント増えた。価格転嫁率のうち、労務費の転嫁率が前回から1.4ポイント増え50.0%となり、初めて50%台に到達した。ただ、原材料費の転嫁率よりも5.0ポイント低い水準となっている。業種別ランキングを見ると、価格交渉の実施状況で建設が7.96ポイント(前回調査から0.31ポイント上昇)となり、30業種中1位に輝いた。全体平均が7.30ポイントのため、建設が0.66ポイント上回っている。その一方で、建設の価格転嫁率は全体平均の53.5%を下回る53.2%(0.6ポイント上昇)にとどまり、前回調査と同様、12位だった。」(『建設通信新聞』2025.12.02)
●「政府は住宅ローン減税を5年間延長する方針だ。単身や夫婦のみの世帯が増えていることをふまえ、減税が使える住居の広さを今までの原則50平方メートル以上から40平方メートル以上に緩和する。住宅価格の上昇で買う人が増えている中古住宅への支援も広げる方向で検討する。」(『日本経済新聞』2025.12.03)
●「政府が8日に2025年度補正予算案を開会中の臨時国会に提出したことで、25年度の一般会計の公共事業予算規模は、受託工事の人件費や公共事業費負担金などを除いた土木分野の『公共事業関係費』が7兆7489億円、船舶建造費なども含む建築分野の『その他施設費』が2兆5256億円で、土木分野と建築分野を合わせた『公共事業費』の総額は10兆2695億円となった。公共事業費のうち、経常部門歳出分や出資金分、貸付金分を差し引き、空港燃料税や電波利用料による整備費などの特定財源見合いを加えた『投資部門』で見た公共事業費は、公共事業関係費8兆5609億円に、その他施設費2兆5437億円を足した11兆1046億円となっている。」(『建設通信新聞』2025.12.10)
●「国土交通省は残価設定型住宅ローンの普及を後押しする。死亡時などに売却する前提で毎月の返済額を抑える仕組みを使い、住宅価格が高騰する状況でもマイホームに手が届くようにする。住宅金融支援機構が金融機関向けの保険を提供する。残価設定型は車やスマホを買う際、支払額を抑える手法として一般的だ。将来の売却を前提に売却想定額『残価』を決め、この分は返済不要にする。借り主は残価を除く分のみを分割で返す。金利は残価を含む借入総額にかかる。残価設定型クレジットを略して『残クレ』とも呼ばれる。住宅ローンの場合、借り主の死亡時や住み替え時に金融機関が住宅を売却して残価を回収する。借り主が残価分を払えば完済でき、住宅は担保から外れる。残価と時価に大きな差がある場合などは借り主が売却して完済する選択肢もある。金融機関には家屋の老朽化などで数十年後の価値が残価を下回るリスクがある。機構の保険によって回収額が残価を下回っても金融機関の損失を補償できるようにする。国交省は2025年度の補正予算案に機構への出資金14.5億円を計上した。早ければ25年度内にも金融機関が新たなローンを提供できるようにする。」(『日本経済新聞』2025.12.11)
●「日本最大の公的医療保険の運営主体が現役世代の負担抑制に動く。主に中小企業の従業員や家族ら約4000万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)は2026年度に平均保険料率を下げる調整に入った。現在の10.0%を9.9%とする方向だ。引き下げは34年ぶり。賃金の上昇などで保険料収入が増えて財務が改善しており、働き手に還元する。」(『日本経済新聞』2025.12.13)

行政・公共事業・民営化

●「国土交通省は、建設業で働く技能者が自らの賃金情報を入力し処遇への不満などを直接通報できるシステムの構築と運用体制の検討に取り掛かる。政府の総合経済対策で中小企業などの賃上げ環境の整備に重点を置く中、2025年度補正予算案に調査費用を計上した。『労務費に関する基準(標準労務費)』に基づき請負契約で確保された労務費が、適正な額の賃金として技能者に行き渡っているかどうか確認する仕組みの一つとして27年度にも試行運用を目指す。」(『建設工業新聞』2025.12.01)
●「国土交通省は、事故発生時に社会的影響が大きい上下水道管路の更新とリダンダンシー(冗長性)確保を進めるため、交付金による支援制度や推進事業の拡充・創設などに取り組む。2025年度補正予算案に関連経費を計上した。下水道管路の更新を補助するストックマネジメント支援制度は拡充する方針で、下水道管路の全国特別重点調査で1年内の速やかな対策を求める『緊急度Ⅰ』と判定された管路は都市規模にかかわらず全て対象とする。」(『建設通信新聞』2025.12.02)
●「国土交通省は、社会資本整備重点計画と交通政策基本計画の次期計画案を固めた。11月28日に開いた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)計画部会と交通政策審議会(交政審、同)交通体系分科会計画部会の合同会議で議論し、案の決定を部会長一任とした。両計画を『車の両輪』として連携させ、相互の施策の相乗効果を高めるため一体的な策定を予定。近く閣議決定する見通しだ。次期社会資本整備重点計画は、インフラ政策の『羅針盤』として▽活力ある持続可能な地域社会の形成▽強靭な国土が支える持続的で力強い経済社会▽インフラ分野が先導するグリーン社会の実現▽戦略的・計画的な社会資本整備を支える基盤の強化―の四つの重点目線を掲げる。建設業などの担い手の確保・育成やDXによる生産性向上を具体施策の一つに位置付け、地域のインフラの『整備力』を強化する。」(『建設工業新聞』2025.12.02)
●「中央建設業審議会は2日の総会で労務費の基準(標準労務費)の案を了承し、実施を勧告した。改正建設業法の12日からの全面施行により、標準労務費を基準とした著しく低い労務費よる見積もりや契約を禁じる。労務費を削るダンピング(過度な安値受注)競争をなくし、各社の技術に基づく健全な競争環境に転換させる。…中建審のワーキンググループで10月までに計11回の会合を重ねてまとめた標準労務費の案を審議、了承した。技能者の経験・技能に応じて適正な賃金が支払われるようにするため、公共・民間工事を問わず全ての取引段階の請負契約で適正な労務費が確保されることを目指す。職種ごとの標準的な作業を前提に、『公共工事設計労務単価×適正歩掛かり』で算出した単位施工量当たりの労務費を基準値として定める。基準値に数量を乗じて導かれる額が適正な労務費となる。適正な労務費を確保するため、契約段階と支払い段階で実効性確保策を講じる。契約段階では専門工事業向けの手引などを通じて、労務費や材料費、法定福利費(事業主負担分)、安全衛生経費、建設業退職金共済(建退共)掛け金を内訳明示した見積書の作成を促す。支払い段階では契約当事者によるコミットメント制度を通じた適正支払いの担保、処遇に関する技能者向けの通報システムなどにより、建設キャリアアップシステムレベル別年収に相当する賃金の行き渡りを図る。」(『建設通信新聞』2025.12.03)
●「国土交通省の調査によると、都道府県・政令市のうち26団体で建設会社を対象としたICT活用の助成制度を設けていた。建設工事やバックオフィス業務を効率化するICT機器の導入費用を補助しているケースが大半を占める。導入団体の多くは、建設会社へのICT技術の浸透につながっていることを制度の利点に挙げる。」(『建設通信新聞』2025.12.08)
●「改正建設業法・公共工事入札契約適正化法(入契法)が12日、全面施行する。改正法の目玉となる著しく低い労務費の見積もり・契約を禁止する措置が発効となり、同日以降に見積書を交付する場面から『労務費に関する基準(標準労務費)』をベースとした価格交渉が求められることになる。国土交通省は施行内容を伝える通知文書を建設業団体や都道府県・政令市、民間発注者団体に10日付で発出。建設工事の契約当事者となる専門工事会社や総合工事業者、官民の発注者に、それぞれの立場に沿った対応を要請した。」(『建設工業新聞』2025.12.12)

労働・福祉

●「埼玉土建一般労働組合(小峰大介中央執行委員長)は、組合員を対象に行った『2025年賃金調査』の結果をまとめた。平均年収は24年実績で511万円。労働者は442万円、手間請が567万円、一人親方は637万円だった。建設キャリアアップシステム(CCUS)のカード所有状況は全体で19.1%。労働者26.3%、手間請11.7%、一人親方8.1%、事業主19.8%となっていた。…労働者の平均年収を階層別に見ると、『500万~700万円』が25.3%、『700万円以上』は7.5%で、合計32.8%になる。500万円以上の比率は08年(18.6%)以降で最高だった。」(『建設工業新聞』2025.12.01)
●「国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル別年収の改定案をまとめた。適正な賃金として支払いを促す『目標値』と、支払われるべき閾(しきい)値に当たる『標準値』の二つの水準に見直し、全国9ブロックごとに算出した。中央建設業審議会が2日に勧告した労務費の基準(標準労務費)により、技能者の適正賃金としてレベル別年収が支払われる建設産業を目指す。」(『建設通信新聞』2025.12.05)
●「出入国在留管理庁は、入管法の省令改正に基づく特定技能1号外国人の通算在留期間の延長について、建設分野も対象となることを明確にした。建設技能人材機構(JAC)が実施する特定技能2号評価試験で不合格となった場合も、合格基準点の8割を満たせば在留期間を最長1年延長でき、通算6年まで在留が可能。1日以降の受験者が対象となる。 法務省は入管法省令を9月に改正し、特定技能1号外国人の通算在留期間に関する規定を見直した。特定技能2号評価試験に不合格となった特定技能1号外国人のうち、移行に必要な全ての試験で合格基準点の8割以上を取得している場合は、通算在留期間が上限の5年を超えて最長6年まで在留できるようになった。」(『建設通信新聞』2025.12.10)
●「国土交通省は10日、改正建設業法に基づく『労務費の基準値』を公表した。初弾として13職種99工種の基準値を都道府県別に示した。改正法が全面施行する12日以降は、基準値に基づいて算出された適正な労務費を著しく下回る見積もりや契約が禁止されることになる。基準値は、労務費の基準(標準労務費)を踏まえ、工種ごとの標準的な規格・仕様を前提に算出した単位施工量当たりの労務費の具体額となる。『公共工事設計労務単価×適正歩掛かり』で算出し、数量を乗じた額が適正な労務費の水準となる。初弾として公表したのは、▽型枠▽鉄筋▽住宅分野▽左官▽電工▽とび▽空調衛生▽土工▽潜かん▽切断穿孔(せんこう)▽橋梁▽警備▽造園――の13職種。職種別意見交換会での議論を経て決定した。基準値は工種、都道府県別に個票形式で示した。代表的な歩掛かりの作業内容、標準的な規格・仕様、留意点なども記載している。基準値に『建設労働者の雇用に伴い必要な経費』を加算した金額も参考値として明示した。必要経費は基準値の41%に当たり、法定福利費(事業主負担分)、労務管理費、安全管理費、宿舎費などが含まれる。基準値は標準的な施工条件を前提に設定しており、実際の見積もりに当たっては、各現場の具体の作業内容や施工条件を踏まえ補正して労務費を算出する必要がある。」(『建設通信新聞』2025.12.12)
●「関東地方整備局が、直轄土木工事で受注企業に支払われている賃金や労働時間の実態調査に着手する。契約後、受注者に調査協力を依頼。調査票を配布し、賃金の支払い状況や労働時間などを記載してもらう。これまで元請に限っていた報告を下請にも求め、賃金の行き渡りをつかむ。調査結果は標準積算や労務単価の改定などに役立てる。9日以降、入札手続きを行う工事で試行した。」(『建設工業新聞』2025.12.12)

建設産業・経営

●「不動産協会(吉田淳一理事長)が、建設費高騰の問題について実務レベルで協議する場を設けるよう日本建設業連合会(宮本洋一会長)に申し入れたことが分かった。建設費の問題を端緒として、担い手確保や働き方改革、生産性向上なども含めた構造・制度にも議論が発展する可能性があり、発注者と受注者という枠を超えて政府に働きかけることも視野に、会合の設置が可能か、両者で調整を続けている。不動協から日建連に対してこうした申し入れをするのは極めて異例。野村正史副理事長兼専務理事は、日刊建設通信新聞社の取材に対し『申し入れはゴールではなくキックオフ。サプライチェーン全体でウィンウィンの関係を築ければ』としている。」(『建設通信新聞』2025.12.04)
●「海外建設協会(海建協、佐々木正人会長)の会員企業の2025年度上半期(4~9月)海外建設受注実績(速報値)は、前年同期比62.6%増の1兆6178億8300万円だった。上半期としては過去最高を記録。22年度から1兆円規模で推移している。アジアが前年同期比85.2%増の1兆円越えとなるほか、北米も62.7%増で4000億円を超え、全体を押し上げた。」(『建設工業新聞』2025.12.04)
●「全国コンクリート圧送事業団体連合会(全圧連、佐藤隆彦会長)は、会員企業を対象に実施した2024年度経営実態アンケートの結果をまとめた。1社当たりの年間完成工事高(圧送売上高)は1億9244万円で、前年度調査に比べ999万円増加した。圧送料金の引き上げが奏功した格好だが、社員の給与アップなどで圧送売上高に占める労務費率が43.7%に上昇しており、『ポンプ車の設備更新に必要な資金は確保できてない』(全圧連)という。」(『建設工業新聞』2025.12.05)
●「(一社)住宅生産団体連合会(東京都千代田区)は、令和7年度第3回経営者の住宅景況感調査結果を公表した。同調査は、住宅の受注動向をタイムリーかつ的確に把握し、その情報を広く社会に提供することを目的としている。住団連および、住団連団体会員の会員企業15社の経営者にアンケートを依頼し、今回は14社の回答を得たものとしている。令和7年7~9月(第2四半期)における受注実績を総数でみると、受注戸数で45ポイント減、受住金額で5ポイント減となり、戸数は4期連続でマイナス、金額は2期連続でマイナスとなった。…令和7年10~12月(第3四半期)における総数の見通しは、受注戸数10ポイント減、受注金額10ポイント増だった。…第2四半期における戸建注文住宅の実績は、受注戸数68ポイント減、受注金額42ポイント減だった。人件費、資材の高騰による建設費の上昇に伴い住宅の値段も上昇。加えて住宅ローン金利の上昇を懸念することもあり、消費者の動向は慎重のようだ。展示場への来場や資料請求の数も減少しているというコメントもあるが、富裕層向けの住宅は堅調だという声もみられた。戸建て住宅の第3四半期の見通しは、受注戸数29ポイント減、受注金額4ポイント増だった。」(『日本住宅新聞』2025.12.05)
●大量の違法建築アパートを生んだ「レオパレス21」を巡り、トラブルが再燃している。違法建築の発覚から7年。複数のオーナーから「修繕がされず、違法が放置されている」と怒りの声が上がっている。急成長し、多くの被害者を生んだ「サブリース商法」。闇は今も続いている。「家具・家電付き」「礼金ゼロ」などを売りにした貸賃アパート経営をする「レオパレス21」(レ社、本社・東京都中野区)。物件のほとんどは、オーナーからアパートを借り上げ、入居者に転貸する「サブリース」契約だ。オーナーは全国にいる。複数のアパートを購入した男性Aさんはレ社の対応について「とてもじゃないが信用できない」と憤る。施工不備は2018年に発覚。屋根裏の壁(界壁)を設置していないなどの違法建築を公表した。界壁は火災時の燃え広がりを防ぐため、建築基準法は設置を義務付けている。問題は国会でも取り上げられ、レ社も修繕を約束した。違法物件は、国土交通省が確認しているだけで1万5779棟に上る(22年未時点)。違法建築の発覚後、Aさんへのレ社からの連絡は「紙一枚」だったという。一向にされない修繕。監督権限をもつ特定行政庁に相談し、今年やっと始まった。修繕工事にも不信感を抱く。「直した所を見せない。小さな穴を1カ所開けただけ。確認できない」レ社は公式サイトで97%の修繕が完了したとしている。しかし、オーナーらが自主的につくった組織「LPオーナー会」には同様の相談が殺到している。…レ社は、サブリースで急成長した会社だ。サブリースは多くの企業が参入し、15年に急増した。「アパート経営をすれば生活も楽になります」「相続税対策です」「空室でも家賃は30年間保証します」知識や経験の乏しい土地所有者をバラ色の計画で勧誘し、数千万円以上するアパートの購入を迫る手法は社会問題に。20年には業者の規制法が国会で全会一致で可決した。不当な勧誘や誇大広告が禁止されたが、一方的な家賃減額、高額な修繕費用の請求などのトラブルは今も絶えない。…レ社は25年3月期で、08年のリーマン・ショック以降、過去最高の営業利益を記録。新規の不動産開発を再開させる方向だ。Aさんは苦悩をにじませる。「物件を売却したいが、レオパレス物件への融資は厳しいうえ、相場の6~7割まで価格を下げないと売却が難しいと聞いている。建築時の返済もあるため、売却に踏み出せない。過去最高利益というのであれば、オーナーに還元できないのか。これ以上、苦しむ人を増やしてはいけない」レ社は、修繕依頼の放置や一方的な家賃減額について「そのような事実はございません」と本紙に文書で回答した。(『しんぶん赤旗』2025.12.07より抜粋。)
●「神奈川県建設業協会(渡邉一郎会長)が会員企業を対象に現場の週休2日制実施状況(複数回答可)を調査した結果、『全ての工事で原則土曜・日曜の完全週休2日制を導入している』との回答は69件、率にして26.7%だったことが分かった。『発注条件により原則土曜・日曜の完全週休2日制を導入している』は115件(44.6%)、『発注条件により曜日を限定しない週休2日制を導入している』は45件(17.4%)。一方で『週休2日制の対応はあまりできていない』は14件(5.4%)だった。」(『建設工業新聞』2025.12.09)

まちづくり・住宅・不動産・環境

●「政府が近く公表する首都直下地震の被害想定は、犠牲者数を前回から2割減らせたものの、『10年間で半減』とする目標には届かなかった。課題の一つが『木造住宅密集地域(木密)』の解消。延焼を防ぐには道路の拡幅が有効だが、住民側との合意形成に難航するケースもみられる。地域全体で防災力を高める取り組みが欠かせない。狭い路地に木造家屋が立ち並ぶ『木密』は避難が難しく、消防車両が現場に入りにくい。火は一度燃え広がると鎮圧するまで時間を要する。新たな被害想定でも死者数の3分の2は火災が原因とした。…木密対策を巡り、都は東日本大震災翌年の12年から本格化。災害時に深刻な被告が想定される23区内の28カ所を『整備地域』に指定したほか、不燃領域率70%を目標に掲げ、火災に強い住宅への建て替えや道路の拡幅の費用を助成した。都は不燃領域率が低いエリアを『木密』と定義。都内全体では25年時点で約7100ヘクタールと16年時点から半減した。それでもなお、東京23区の1割ほどの面積に相当する。不燃領域率も向上しつつあるものの、23年時点で70%の目標を達成できたのは28カ所のうち5カ所にとどまる。対策が遅れている要因の一つは、用地取得や建て替えを巡る住民との合意形成が困難な現状だ。木密地域の重点整備地域がある杉並区の方南1丁目地区の不燃領域率は23年時点で54%。区の助成の利用件数も伸び悩んでおり、『借地が多く、権利関係が複雑で思うように対策が進んでいない』(区都市整備部の担当者)という。延焼を遮り、緊急車両を通すための道路の拡幅対策も課題に直面している。都は12年以降、整備地域を対象に28区間(計約25キロ)の道路を『特定整備路線』に指定。幅員がおおむね15メートル以上となるよう計画を進めてきたが、現時点で開通しているのは計画の1割に満たない。道が塞がって救急車の到着が遅れると、入院や集中治療が必要な重症者が適切な治療を受けられずに命を落とす『未治療死』のリスクが高まるだけに早期の整備が求められる。一方、高度経済成長期に建てられた住宅は2000年代から建て替えが進んでおり、防災に強い街づくりには進展もみられる。首都直下地震に関する22年の都の被害想定でも全壊焼失が見込まれる建物数は約20万棟と06年の想定(約47万棟)から半分以上減った。」(『日本経済新聞』2025.12.06)
●「国土交通省は、都市再生特別措置法に基づいて自治体が作成する立地適正化計画にオフィスやホテル、アリーナ、スタジアムなどを位置付けてもらう措置を講じる。地域のイノベーション拠点になる業務施設と、居住・滞在の質向上につながるスポーツ・宿泊施設などの集客施設の誘導を促す。地域の稼ぐ力とにぎわい創出が狙い。法改正も視野に、必要な対応を進めていく。4日に有識者会議『郡市における業務施設・集客施設の立地のあり方に関する分析・検討ワーキンググループ(WG)』の第4回会合を開催した。業務施設や集客施設の立地誘導の方向性をまとめた報告書案を示した。報告書案は、立地適正化計画の都市機能誘導区域内に、業務機能などを位置付けるよう提案している。立地適正化計画に業務施設や集客施設が記載されると、自治体は地域の特性に応じオフィスやホテル、アリーナ、スタジアムなどを戦略的に配置することが求められる。地方部は人口減少や仕事・まちなかの魅力不足により、若者離れが深刻化している。地域活力の向上に向け、生活利便性の確保、都市の持続可能性の向上、地方への投資促進が重要と指摘している。今後の課題として▽地域課題の解決につながる業務施設などの検証▽地域独自の指標や定性的な効果の検証▽土地利用規制の見直し促進―などを整理した。」(『建設工業新聞』2025.12.08)
●「8日午後11時15分ごろ、青森県八戸市で震度6強を観測する地震があった。気象庁は青森県太平洋沿岸、岩手県、北海道太平洋沿岸中部に津波警報を発令した。予想される津波の高さは最大3メートル。9日午前1時10分までに、岩手県の久慈港で70センチの津波を観測するなどした。」(『日本経済新聞』2025.12.09)
●「東京以外でも新築マンションの高騰が顕著になってきた。建築コストや地価の上昇などを背景に販売価格が上がり、24都道府県で平均価格がその地域の年収の10倍を超えた。一般的な会社員の家庭には手が届きにくくなっている。不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が2024年に新規分譲された新築マンションの平均価格(70平方メートル換算)を都道府県ごとに集計し、同地域の平均年収で割って『年収倍率』を算出した。全国の平均は10.38倍で、23年の10.09倍から上昇した。10倍を上回るのは2年連続だ。年収倍率の10倍超えは、新築マンションが働き手が1人の『片働き家庭』では買いづらくなっていることを示す。住宅ローン相談サービス『モゲチェック』を手掛けるMFSの塩沢崇取締役は『35年ローンを前提に考えれば物件価格は年収の5~7倍が現実的。8倍を超えると生活が苦しくなる』と指摘する。」(『日本経済新聞』2025.12.09)
●「物価高騰の高止まりを受け、東京都心でオフィス賃料の引き上げを受け入れる企業が増加している。11日に森ビルが発表した『2025年東京23区オフィスニーズに関する調査』で、賃料改定の実態が明らかになった。直近の賃料改定で値上げを受け入れた企業は89%に上った。同時に、コロナ禍後の出社回帰を背景に都心の新規オフィス賃借需要も堅調に推移しており同社は『コロナ前の勢いには及ばないが、今の環境が続けばコロナ前に並ぶ可能性はある』と分析している。」(『建設工業新聞』2025.12.12)

その他